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「ちょっとだけ人より長い・・・・夏休み!」-4章- [闘病記]

-寝苦しい晩に-

手術を終えた私は非常に空腹であった。なにしろ、空飛ぶ食欲魔人を名乗り、自他共に認めるほどの大喰らい。しかし、「敵も去るもの引っかくもの」で待てど暮らせど晩御飯は出てこない。夏の暑い中なのに私の部屋はエアコンは止められ、窓は閉め切られているので、喉が渇く。A医師曰く、「必要な栄養分や水分は点滴で補えるから・・・」と言うが、喉の渇きと腹の虫が泣きやむかは別の問題。まして窓の外、道路向かい側には焼肉屋のネオンが瞬き、私は「生き地獄」を味わっていたのである。気道に押し込まれていた管は撤去されていたが、鼻には酸素のチューブを入れられ、片手には点滴が休むことなくぶら下げられ、左足に留められた、尿道に突き刺さっているチューブは小刻みに体外へ強制排出される尿が生温かく、気持ちが悪いし、右手には心電図モニターのセンサーが点けられており、そのさきのモニターは正確に私が「生かされている状態」を告げている。見回りの看護婦が私がモソモソ動いているのに気がついた様で、「痛みますか?」と聞く。あまり痛くなかったのだが、コクン!とうなづくと、モルヒネ注射を施された。喉の渇きなどは「ガマンしてくださいね。」と悪魔の微笑みで行ってしまった。う~ん。!

-こんなものでは、死んじゃう!-

翌朝の回診時のこと。朝ごはんに出されたのは、おもゆ&野菜の煮汁。お茶のみ。ほんの2秒で飲み終わる。A医師に「こんな飯続いたら死んじゃう!」と喚くオストド。昼ごはんは煮魚半切れ、野菜の煮物・5分かゆ・味噌汁・お茶。やはり、数秒で食べ尽くす。午後の回診でまたもや「喚く・喚く・喚く」夕食からは、まともな食事が出てきたのだが、足りるわけがない。妻に買って来させたカステラ・ポカリスエットお菓子類が命を繋いだと言っても過言ではない。会社の上司が見舞いに来てくれたのだが、「どうせ大した事ないだろう」と様子を見にきたのだが、心電図などのモニターに眼をやり、驚いた様子。休暇延長は無条件で聞き入れられた。-ほっ!-

- 死んじゃった?オストド-

昼食後の事、昼寝を楽しんでいたら、まわりが騒がしい。「?」と眼を開けるとA医師や看護婦が部屋へ飛び込んでくる。私の身体に取り付けらているセンサーに問題があるらしい。心電図のモニターに眼をやると「し・死んでる」ではないか。どうやら、無意識に寝返りを打った拍子にセンサーとセンサーが近づきすぎモニターが誤作動してしまうみたいだ。また、私は「無呼吸症候群」もあるらしく、4~5分ほど呼吸が止まる。それを別室でモニターしていた新人ナースが慌ててA医師を呼んだらしい。その後、ナースコールを押すことなく、わざと誤作動させ、看護婦を呼んでいたため、(点滴が終ったとか・・・・・)「オオカミ少年」もとい「オオカミおっさん」扱いで心電図のモニターは外してもらえることになった。-やれやれ-ついでに、気持ちが悪いので尿道カテーテルも外してもらう。メストド1号に支えられながら、トイレへ行くが「出ないものは出ない。」ついでに点滴をぶら下げたまま非常階段外においてある灰皿へ行く。24時間以上ぶりのタバコに火を点けるが「マ・マズイ!」もしかしたらタバコが止められるか?と思ったが気のせいらしく、点滴が外れたらまた「ヘビー」へ逆戻り。

 


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