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「災難は忘れた頃やってくる」⑤ [災難は忘れた頃・・・エッチな話]

「やっと・・・結婚式編」

「じゃあ・・・・女将。また!エミちゃん借りるね」

「ええ。またのお越しを・・・・エミ。気をつけるのよ・・・・」(気をつける・・ってなんだ?もう遅い・・気が・・・)
「じゃあ、行ってきます。」

迎えのバスに乗り込み・・あちらこちらでエミちゃんの一味・・じゃなかったカナコちゃんの友達をピックアップする。
(エミちゃんは・・・・ずっと横に座っているんだけど・・・・・いいのかな。)

昔取った杵柄・・で挨拶する。

「皆さん。お早うございます。添乗・・じゃなかった。えっ~。S先生の授業でお馴染みかと思いますが、
元ツアコンのオストド・・・・」

「あっ。あの人がそうなんだ・・・・・」と口々にしゃべる「おしゃべり雀の軍団」

「え~それから・・・・やはり授業でお馴染みの・・・変態じゃなかった産婦人科・小児科・生臭坊主・パッチモン・・宝石商・それにここに所属すると・・・AVに出られるという・・・プロダクション・そして今にも首になりそうなスケベ判事・・・まあ・・S・・S先生の昔からの悪友です。今日の予定は連絡が行っていると思いますが、式の後・・・・・・・・・まあ。今までのうら・・じゃなかったお世話になった恩それとも怨をしっかり晴らしてください。」
バスは神社の駐車場に到着した・・・。早速、新郎控室に殴りこむ。

「お~い。おめでと!やったな・・このやろ・・・・・」

「なんだ・・やっぱり来たのか?」

「ああ・・・来るさ。お前の嫁さん見ないと・・なあ」首を縦にふる連中。

「どれ・・・式の前に嫁さんの健康診断でも・・・」と変態産婦人科と小児科

「お前等~!」と怒鳴るS。

「冗談だ冗談。・・・・でも、出産はウチでやらせてもらうからな!」と変態産婦人科。
(こいつ・・・腕だけは一流らしい)

「ああ・・・頼むよ」

「お前・・正気か?」

「ああ」

「なんで・・・まさか」

「ああ、学校辞めたんだ・・・」

「辞めたって・・・・どうするんだ?」

「予備校の先生でもやるさ・・・」

「そうか・・・・・」
(どうやら・・ウワサを聞きつけたPTAが学校に怒鳴り込んできたらしい)

「だからさ・・・・またお前等といつでも会える。」

「そうだな・・・・・」

厳かに神式による式が始まる・・・・一応、神妙に参列するのだが・・・・
式も終わり・・・目出度く夫婦になった二人。
ここから手厚い・・・・ではなく、手荒い祝福をせねばならない。そのために東京から来たのだ。

「おい。Sちょっと・・お祝い・・渡さないと」とSを呼ぶ。

式を終えた安堵感からだろうか?少しも警戒していないS・・・・・頃合である。
我々「悪たれ連」で胴上げを始める・・・そこにクラスの女子勢ぞろいで加わる・・・・。
もちろん・・タダで済ますほど甘くない。
「さあ、もう一回!」との声を合図に地面に落とす。そこに女子たちが「お祝い」を贈るわけだ。
きゃあきゃあ言いながら蹴っ飛ばす娘や抱きつく娘。顔中にキスマークをつけられるS・・・・。
すっかり・・・・ボロボロになったS。

「お前等・・・覚えてろよ」と言いながらどこか嬉しそうである。

披露宴・・・お世辞にも盛大ではなかった。でも、今まで参列したどの披露宴よりも温かく・・・愛情を感じられた披露宴である。
いよいよ・・・祝辞を述べるときが来たようだ。

「カナコさん。本当におめでとう。そしてS。やりやがったな。今、ご紹介を頂きました○○です・・・と言うよりもオストドと言ったほうが皆さんにおわかりいただけるでしょうか?
本日はお招き・・・・ではなく勝手に参列をさせていただき、またごあいさつも勝手にさせていただくわけでございますが、・・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・カナコさんにお願いがあります。Sの前の細君に頼まれたことでもあります。どうかこんなSですけど・末永く添い遂げてやってください。
お~い。悪たれ連集合!今日この場をもちまして・・・このSとはクサレ縁を切り・・・カナコさんの親衛隊になりますので、どうかこいつ・・・Sが何かやらかしたら・・言って来てください。我々が代りに天誅を降します。そしてカナコさんのご両親様・・・我々いつでも助けますのでどうか・・この馬鹿・・Sを許してやってください。そして私はここに予言します。二人の間には可愛い女の子が3人生まれることを・・・・。
これを持ちまして・・簡単ではございますが祝辞に代えさせていただきます。
(後日談なのだが・・・・カナコさん三つ子を出産。しかもみんな女の子。)

挨拶をしながら・・・カナコさんの義理の父がそっと涙を拭くのを見た私。そうだ。どんな親子だって・・憎いわけなんかない。

披露宴も終わり・・・・東京へ帰る時がやってきた。タバコの煙がやけに眼に沁みる・・・・

「オストドさ~ん。帰りますよ!」エミちゃんが声を掛けてくる。

「なあ、エミちゃん。お母さんとお父さんのお墓・・おまいりしたいんだけど・・・・今晩も泊れるかな?」

「じゃあ・・おばに聞いてみますね。」電話に走るエミちゃん。あの娘は幸せなんだろうか?

「勿体無いから・・ウチに泊れって・・・おばさん。」

「そうか・・・そうさせてもらうか。じゃあ・・みんな送っていかないと・・・」
バスを走らせ、参列した女の子達を送ってゆく。最後に・・・酔いつぶれたこの面々を飛行機に乗せるだけである。

「はぁ?お前。帰んないの?」

「ああ。もう一晩泊って・・知り合いの墓参りして帰るよ」

「そうか・・・じゃあな。」

この話はここでお終い。この先は書けません。
残念ながら・・・Sは×3(バツ3)に今のところなっていません。
カナコちゃんは・・・・さすが九州オナゴ。女は弱しされど母は強し・・で今では婦人部の仲間入りです。
えっ?エミちゃんですか?その後東京の大学に通い・・・・今・・女将修行真っ最中です。
仲間からは「喰っちゃったのか?」と聞かれますが・・・・・お答えできません。
エミちゃんは・・・・私の娘みたいなものですから・・・・・。
今、彼女は結婚して2人の子供・・・男の子です。この子たちのやんちゃ振りは・・・まるで「お前のようだ」と言う輩もおりますが・・・・・。
次のお話からはもっと時代を遡ります。そのときにまたお会いしましょう。


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空飛ぶ食欲魔人

yann様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(●^o^●)
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-29 07:40) 

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