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オストド&メストド1号 「2008・夏 ちょっと贅沢?な旅」 Vol 11 [2008・夏 旅行記]

お客様より大切なパイロット様 カタール航空302便ビジネスクラス搭乗記

ドーハ/コロンボ間のフライトはまたもや・・・A320。今回の旅ではA320に3回。エアバスには4回目。
ボーイングは一体どこに行ったのだろう。
今度の席は1のA・C。しかし・・・・気に食わないことをやるのが・・・・カタール航空のCA。
ドーハ/コロンボ間はパイロットが2組乗り込む。もちろん1組のパイロットは操縦する。そしてもう1組のパイロットは復路操縦。まあ・・神経を使う商売だろうからビジネスクラス(2クラス運行だから・・・)のシートに座るのはいい。
しかし・・・ウエルカムドリンクって・・・お客様に先に配ってから・・・オーバーデッドのパイロットに配るのが、サービス業だと思うけど、カタール航空のCAは違うらしい。
まずはキャプテンマークを着けたパイロット、次にコーパイ。そして・・・「余り物」を「しょうがない。客にも出してやるか?」との態度で配って歩く。
機内食もそうだった・・・まずはキャプテン。そして・・・コーパイ。ドアクローズをして動かない理由。それは操縦するキャプテンとコーパイのお食事が終ってから・・・機は動いたほど。
その後、オーバーデッドのキャプテン・・・コーパイ・・そしてお客。
機内のオーブンで温めたはずのスクランブルエッグはオストドが食べたときには・・・冷めていた。
先にサーブされたのは・・・パンだけだった。
メストド1号は「全てのサービスを拒否する」と言ってウエルカムドリンク一杯飲んだだけで、お休みモード。正しく・・・「何もいらないと言う選択肢もございます。」と元某日系エアラインのチーパーが書いた本にあるとおり、「実行」に移したのである。
オストドは朝食を貰い(本日5回目)「カンフーパンダ」の映像を見ていた。

「コーヒーになさいますか?それとも・・紅茶」
「アラビック・・コーヒー・・・」
「ソリー用意できません。」
「あっそ・・・じゃあ・・・紅茶。ノンミルク・ノンシュガー」
「お連れ様のお食事や飲み物はいかがいたしましょう?」
「ああ・・・あなたたちのサーブが気に入らないからいらないと言っていたけど・・・」

もちろん・・日本語で言うオストド。マレー系のCAに日本語が解るハズがない。

「パードン?」
「ああ・・・彼女はラウンジでお腹一杯にしたからね・・・いらないって・・・」

英語で答えるには・・・あまり彼女たちを責めては可哀想かもしれない。パイロットは片道だけ・・・今操縦しているパイロットは復路・・酒を飲む。それに比べ・・彼女たちは往復乗務しなければならない。
まあ・・世界的に見てもA320は低コストの飛行機。導入費もボーイングに比べ安い。それ故格安航空会社の多くがA320を積極的に導入して、パイロットの引き抜き合戦をしているらしい。
だから・・・お客様より・・・A320のパイロットが大事なのは、航空会社の言い分。
しかし・・・勘違いエアーライン5つ星のカタール航空。いくら・・オイルマネーで潤沢な資金でハード面を良くしても・・・目の肥えたお客はもう二度と使わないだろう。ドーハに用事がある時でも、他のエアーを使うだろう。

「もう・・・2度と乗りたくないエアーライン」になったような気がするし、メストド1号も二度と乗らないと言い切っているくらいだから・・・・・

08:28AM (JPT 14:28PM) ドアクローズ。
08:50AM (JPT 14:50PM) ドーハ国際空港を離陸。
16:03PM (JPT 19:33PM) 予定より3分遅れでコロンボ国際空港着。

なんともいえないほど・・・気分の悪い4時間43分のフライトだった。
多分・・・欧米路線ではこんなことはないだろう。コロンボ線の特有性なのか知らないけど・・・
2247飛行実マイル。積算マイル2808マイルの旅は終った。

コロンボ・国際空港

日本語で悪態をつきながら・・・接続されたボーディング・ブリッジを渡る。懐かしいスリランカの匂い。
スリランカ=光輝く島の匂いを嗅いだら・・・けったくそ悪いカタール航空なんかどうでも良くなるほど、気分が良くなる。足早に到着口へ向うのだが、入国審査の前に一服したい。T字になっているターミナルの根元付近を左に行けば、入国審査台があるのだが、右に折れて免税店の脇を入るとスモーキングルーム。タバコに火を点けながら外に目をやれば・・・スリランカは太陽に光り輝いて見える。
機内では入国の用紙をくれない。その理由は用紙が変わるからだ。
昨年暮れ、入国した際は書きづらいザラ紙。今回はちょっといい紙質だけど・・・書く内容が一部変わっている。
夜遅くに到着すると、照明も明るいのに慣れている日本人には暗く感じるほどだが、今はまだ外が明るいおかげで、字が書きやすい。オストドは最近、視力が低下しており「近近眼鏡」がなければ、字が見えない。
ゆっくりタバコを吸っていたせいで・・・書く台がすべて埋まっている。仕方がないのでちょっと離れた所のスロープに寄りかかり、床に腰を下ろしガイドブックを机代わりに二人分の入国書類を書く。
そんなオストドの姿が珍しかったのか?アラブ系男性と白人女性のハーフの男の子・・・まだ1歳か2歳くらいだろう。ちょこちょこやってきて・・オストドの手元を覗き込んでいる。
父親は書類作成に追われ、母親は子供から目を離さないけど・・・すごく可愛かった。
ちょっと列の出来ている入国審査に並ぶ。目の前にはスウェーデンのパスポートを持った母と娘が並んでいる。入国書類を書いていない。他にも欧米系の人々が列から外され・・書類を書かされる。
前に並んだ娘のほうが入国審査官に向かい「どこに書類があるって言うのよ!」とタンカを切っている。入国審査官も負けていない・・・「あっちにあるだろう」と遣り合う。

「どうも・・欧米系の若い奴は・・・相手の国に対して敬意を払わないんだな・・・」

オストドの一言にメストド1号が吹き出す。

「はあ?あんただって・・昔はそうだったんでしょ?パスポートに10ドル挟んでさ・・・・」

確かにそうだ。ツアコン時代パキスタンに入国する際、「全員のパスポート持って来い!」と言われたとき・・・自分のパスポートに10ドル挟んで目くら印を押させたことがある。

「まあ・・・・だれにでも若いときはあるさ・・・・でも・・・入国審査官・・・機嫌が悪いと困るな」
「そうね・・・」

オストドの番がやってきた。何故かメストド1号はいつもオストドを先に押し出すのだ。
何も聞かれず・・・帰りの航空券すら提示させず・・・コンピューターのオストドの記録を確認すると、
「ウエルカム!」とパスポートを返して寄越す。他の人に2分ぐらいかける係員が、30秒も係らない。
メストド1号も同様だった。
入国を済ませ・・免税店と何故か家電売り場の間の通路を抜け、階下に降りてゆく。モニター画面でターンテーブルを確認して荷物をピックアップする。
税関は外国人はグリーンラインはフリーパス。そのままカートに荷物を載せて出てゆく。
税関を抜けたところに両替所が数件ある。どこもレートは一緒。お互い手招きして呼ぶ。
どうしても・・・オスの習性で女性のいるところへ行く。
いつもなら1万円の両替だけど9月にメストド1号・2号がプチ・留学と称してスリランンカに8日間滞在するので、2万円両替しておく。そうすれば余ったお金で当座の現金は凌げるからだ。
1万円が9800ルピーほどになる。一番レートが悪いときより1000ルピーほどいい。
手持ちのルピーとあわせると21000ルピーをわずかに欠けるほど。
出口に向って進んでいくと・・男たちの群れに遭遇する。各旅行社やホテルカーのドライバーたちだ。
オストド&メストド1号の今回の宿もヒルトン・コロンボ。ホテルカーを手配してある。
ホテルのマーク入りのカードにオストドの名前が書いてある。
ドライバーと握手。ついでにメストド1号にまで握手を求めるドライバー。
ドライバー氏にカート毎引き渡す。
車寄せまで来るとドライバー氏は「ちょっと待ってて・・・」と車を取りに行く。
いつも夜遅く到着すると大勢の人がウヨウヨいるんだけど・・・やけに人が少ない。それに空港の至るところにまるで・・・オモチャのライフルを持つかのように若い・・まだ少年のあどけなさを残した兵士が立っている。
悲しいかなこの国は、隣人同士が殺し合いをやっている・・・内戦状態にある。
だが、見方を変えれば・・・ヘタな先進国を旅行するより安全かもしれない。

ホテルカーが横付けされる。ドライバー氏が荷物を全て収納するのを確認して車に乗リ込む。

「サー。ホテルまで40分から1時間ほど係ります。ちょうどビジネスアワーだから・・・・」
「OK!」

17:00PM (JPT 20:30PM) コロンボ国際空港を後にする。
ちょうど・・通勤帰りの人が道に溢れて歩いている。
線路の上を歩くカップルや手をつないで歩いている女性たちの表情からは、ここが内戦国家とは思えないくらいの笑顔が溢れている。
途中のチェックポイントも全てノンストップで通過。さすがホテルカーだけはある。コロンボ市内に入るまでは快調に飛ばすが、ヒルトンホテルが眼の中に飛び込んできた頃、ラッシュアワーに飲まれる。

18:03PM (JPT 21:33PM) 関空を飛び立って22時間あまり・・・やっとヒルトン・コロンボに到着したのである。

オストド&メストド1号 「2008・夏 ちょっと贅沢?な旅」 Vol 12へ・・・続く






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