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「ツアコンとガイドの違い・・・」 第3章 「ツアコンの行程管理へ」 [旅行のイロハ]

「ツアコンの行程管理」

お客様をバスに誘導し・・・一番前の座席に陣取る私。
「ずるい~!」と言う声も聞かれますけど・・・ドライバーさんやガイドさんと内緒話もしなければなりません。
何せ・・・ミステリーツアーですから・・・私の手元にあるはずの行程表もありません。
これは・・・嘘です。しっかり・・・カバンの奥底にしっかり・・・仕舞い込んでいる・・はず・・あれ?
ああ・・・あったあった・・・ああ・・びっくりした。
私たち「ツアコン」の大半は旅行業者に属しているほうが、数少ない。
大半が・・・派遣元と言われるツアコン専門の会社にその席を置いています。
私も・・・・トド観光に移る前は・・・とある「ノアの箱舟」と呼ばれていた会社に所属しておりました。
したがって・・・・色々な旅行会社に派遣されることになります。
大体の大手や中小・・・・そしてジャリトラと呼ばれる・・吹けば飛ぶような会社にまで派遣されるのです。
私・・オストドの場合、ノアの箱舟から・・・Kツーの子会社へ移籍(本人の承諾は・・・なかったからほぼ強制)。
その後、T観光へ移り・・・フリーのツアコンとして独立。
まあ・・・トド観光に一応・・席を(結構・・私と一緒に旅をしたいと仰ってくださるお客様が多いので・・)置いています。
フリーになって良かったことは・・・日当が格段に違うことです。
1日何時間働いても・・日給5000円からのスタートが今では・・・1万円とか1万5千円になっています。
どうです?お客様を守るためには命も投げ出さなければならないツアコンの給料・・・安いですよね?
いいこともたくさんあります。ツアコンの日当はそのツアー毎の清算。つまり・・・朝帰国して夜出国すると・・・
一日で二度美味しい!つまり・・・二日分の日当を頂くことが出来るわけです。
その他にも・・・色々役得が一杯あります。まず・・・ホテルでの冷蔵庫代金とかクラブや夜食コーナーのお金を殆ど払いません。業務の電話代もマッサージ代もほとんどタダ!
まあ・・・請求が来れば払いますけど・・・私たちの日報のホテルの評価を書く欄があるので・・・大体、請求してきません。請求されなければ・・・払いませんし、日報に「茶碗蒸しのタマゴが腐っていた」とか「従業員がお客様の部屋で喫煙をしながら・・・布団に寝そべりテレビを見ていた」とか書かない場合もあります。
まあ・・・お客様に対してのホテルからの誠意にお客様が納得していただいた場合だけですけど・・・
あと・・・お土産物屋さんからも何故かお小遣いと称して・・・頂いたりもします。
お客様からも・・・「タバコ代にでもして頂戴」とか「お茶代」と称して、出発前に頂いたりもします。
でも・・これ・・・私だから効果はあるのでして・・・ずぶの素人とかには効き目はありません。
ホテルひとつとっても・・・同じ条件で全部揃うことはありません。眺めのいい部屋(女湯が覗ける場所ではありません)
とか、グレードが違う部屋を平気で主催旅行にも割り当てるホテル。そうなれば・・・心づけを頂いたお客様に割り当てるのが・・・筋ってもんです。

ああ・・・やっと白熊さんバスを発車させました。何せ・・・オンボロバスですから・・・エンジンを掛けるのに時間が掛かるんです。アシカ嬢が・・・「ほら・・さっさと挨拶してよ!」と私にマイクを投げて寄越しますので・・・ご挨拶をしてバスを進めましょう。

「ええ~皆様!改めまして・・お早うございます。このたびは私ども・・トド観光主催のミステリーツアー2泊3日にご参加を賜りまして誠にありがとうございます。私・皆様方のお供を務めさせていただきます。添乗員のオストドでございます。
不束者ではございますが、3日間どうぞ宜しくお願いいたします。なお・・皆様にお願い及び諸注意事項がございます。
まず・・・第一点。これから訪れる場所はどのような魔物が出てくるか解りませんので、ご自身の命と貴重品は必ず、自己責任で管理のほど宜しくお願いいたします。それから・・第二点目でございますが、各見学先でのご集合時間はくれぐれもお守りいただきます様お願い申し上げます。お守りいただけない場合には、ツアーの前途無効を宣言させていただくこともやむを得なくなる場合もございます。山に中に置き去りになり・・そのまま行方不明のお客様もいらっしゃいますので、何卒、円滑な催行にご協力賜ります様、お願い申し上げます。・・・・・」

ここで・・・正式にツアコンからガイドにバトンをタッチするのが、一般的なんです。
ここからツアコンの仕事は行程表にかかれた時間を管理します。なにしろ・・・帰りの飛行機に乗り遅れたら大変。
一回・・・飛行機の出発を遅らせたことがあります。まあ・・遅らせたと言っても・・・ほんの30分ですけど・・・

「ねえ・・・白熊さん・・昼食の場所には何時くらいかな?」
「そうだな・・・12時は廻るかな・・・今日混んでいるもんな・・・」
「ケモノ道ない?」
「あるけど・・・コレじゃ曲がれないし・・・・」
「じゃあ・・・出来るだけ飛ばしてくれる?」
「捕まったら・・・罰金払ってくれよ!」

ツアコンの仕事は段取りが主な仕事。昼食の時間だって・・・1時間なんて取っていたら・・・大変なことになります。
ですから・・・お昼ご飯前の見学先から・・・昼食の会場へ・・人数と大体の到着時間を知らせることが当たり前の仕事。
これを・・・毎日、ホテル・・食事場所等に連絡をして・・・ガイドがお客様を誘導してくる間に・・・観光場所の入場券売り場に走り・・・クーポンを切り、入場の準備をするのです。

ですから・・・ガイドの説明なんて聞いていませんし・・・ここまでどうやってたどり着いたのかも覚えてません。
大体・・・ツアコンが起きているとガイドがやりづらくてしょうがないと言うこともあり・・・大体は昼間寝ています。
何故なら・・・夜の活動に備えないと・・・生身の身体ですから・・・ボロボロ状態になってしまいますから・・・

「ツアコンとガイドの違い・・・」 第4章 「ツアコンは気楽な稼業ときたもんだ?」へ・・・続く・・・・




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