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オストド&メストド1号「弾丸トラベル&究極のリゾート?な旅」 第3章   [2009・9月・シンガポール&バリの旅]

第3章 弾丸トラベル 3

飛行機に乗るのも降りるのも早いのが、上級クラスの特権なんだろう。飛行機のくせにシップとか、キャビンとか船の用語がそのまま使われている。
お世話になった?多分・・・CAと笑顔でお別れして、前をゆっくり(別の言い方をさせてもらえば・・・チンタラ)歩く、香港が最終目的地かそれとも乗換があるか知らないが、それらの人々を次々に抜き去ってゆく。
まあ、予定より16分早く着いた(本来は、14時50分到着予定)わけで、そんなに慌てなくても良いのだけど、
香港のトランスファー(乗継)ほど、時間の読めないものはない。勘違いをされるといけないので、先に申し上げておくが、オストドは“肌の色”で区別するような人種・・いやトドだからトドではない。そんな腐れ切った魂なんぞこれぽっちも持ち合わせていない。逆に“いけすかない”白人や名誉白人扱いされている人間の方が、嫌いな奴は一杯存在する。特に偽善者ほど虫酸が走る。ものはない。その中でも、ライオンズクラブがどうのとかロータリークラブがどうのとか仰るご仁には、吐き気を催してくることもある。慈善活動が悪いとは言わない。やるのなら、こっそりとやるか、せいぜい“ひとりごと”程度にしておいてほしい。特に一番嫌いなのは、タバコをガンガン吸いながら、小学校や中学校でタバコの害についてウンチクをたれているご仁。
香港で乗り継ぐのなら、次のボーディングパスさえ持っていれば、各コンコースの方が断然早いし、楽である。
ここでの注意事項は1点。つまり、水モノは100ml未満でなければならないことだ。
最近、旅慣れてきたメストド1号は、化粧品類をジッパー袋に入れたものを、手提げの小さめのカバンに入れて持ち歩く。そうなれば、いちいちキャリーを開いたり、貴重品が入った鞄を開けなくても済む。
オストド&メストド1号が並んだ時には、2か所ある検査スペースのうち、1か所しか開いていなかったのだが、
寸前にもう1か所オープンされたのだ。

「ねえ~あっちの方が空いてない?」
「いや・・・断然こっちだな!」
「なんで?」
「人種差別するつもりはないけど、経験上あっちの最後尾を見てみ・・・」
「あっ!なるほど・・・」
「それにこっちは・・・白人と中国系しか前には居ないでしょ・・・」

案の定、長かったはずのこっちの列の方が先に出発階へのエスカレーターに乗れたのだ。

「ねっ!言った通りでしょ?」
「うん。だてにはツアコンやってなかったわね・・・・」

別にツアコンをしていた時から、身に付けていたワザではない。強いて言えばニューアークの空港で、前に居た
アクセサリー類をじゃらじゃら付けていた黒人系のおばさんのおかげで、延々足止めを喰らったからだ。
普通のネックレス程度なら反応はしない。何せ時計は駄目だったけど、メガネとそのチェーンは、反応しなかった。

「さてと・・どうする?」
「まずは一服したいんでしょう!それからラウンジへ行って喉を潤しましょうか?」
「喉だけ・・・・・」

思わず、絶句するオストド。この先の機内食はロクなもんがないのは、先刻承知しているので、ラウンジでがっつり食べたいところだったのだが・・・

「一体、シンガポールまでに何食召しあがるおつもりかしら・・・」
「は・・はい!自重します。でも・・残念でした!その前にやることがあるんだよね!」

成田空港のカウンターでは、確かに成田/香港。香港/コロンボのボーディングパスと成田・香港両空港のラウンジへのインビテーションカードが発行されているが、香港/コロンボ間のゲート番号は印刷されていない。
つまり、出発ゲートをインフォメーションボードで確認しなければならない。

「はぁ?」
「どうしたの・・・」
「さっき乗ってきた飛行機だわ。多分・・・」
「何で解るの?」
「ゲートが同じだからね!まあ・・いいや・・・一服してラウンジに・・・」

しかし・・いくら見回してもそれらしい入り口はない。それじゃあとばかりにキャセイの制服を着た職員の女性を捕まえ、尋ねる。何故、女性かと言うとオストドはオスだからだ。ヘタな英語を使うだけでも、頭は疲労する。同じ疲労するなら、女性との会話を楽しむのが、精神状態には良いに決まっている。

「エクスキュズミー・ふぇあービジネスクラスラウンジ?」
「デイスストリート・ゴーストレート。ニア・ザ・№65」
「センキュー」

どうも・・・最近、物忘れがひどくなってきている。操っていたはずのスラッグイングリッシュがやっと少し。
完全に忘れているのは、フランス語とドイツ語。たしかポルトガル語も覚えたはずだったんだけど、使わなきゃ忘れてしまうものらしい。まあ・・不純なモノで覚えたものは、いんたいしようかなぁ~と嘆く度に、どんどん流出していくのだろうか?

「そんじゃぁ~いくべか・・・」
「あなた!訛っているわよ・・・」
「いけねぇ~直さなくっちゃ」

どうも・・訛りのある言葉をきくとチャンポンになってしまうオストドの言葉遣い。そうだ!ここは香港だった。メストド1号に中国語を使わせればよかったのだ。手帳を取り出しメモをしておく。
ラウンジへ行く途中、最近、遠近メガネが無ければ歩けなくなったオストドではあるが、綺麗な女性を見る時とスモーキングルームを見つけるときは、視力は突然戻る様になっている。
まあ・・見つけているのか、それとも嗅覚なのか?専門家でないので解らないが、とにかくスモーキングルームを見つけるのだけは、空港内に限ってだが誰にも負けないかもしれない。
ラウンジへ直行したがるメストド1号を狭い檻に引っ張り込み、安堵の一服、そして二服。これもなくてはならない行事のひとつになっている。

「空いているんじゃない?」

そういいながらたどり着いたラウンジは結構な混み具合。今までの中で一番混んでいる。


(これでも・・・混んでいるほう・・・・)

コーラを一本ずつ飲み干し(単価の安いお客でしょ!)ラウンジを後にする。何せ出発まであと1時間を切っている。オストド流のジンクスによれば、搭乗前の“もしかしたらの最後の一服”をしなければ、飛行機はシナ海に水没するか、ジャングルに墜落するかもしれない。そうなればオストド&メストド1号の愛娘であるメストド2号は、嘆き悲しみ、そして莫大な保険金と慰謝料を手にすることになる。そればかりか、他の搭乗客や乗員の帰りを待つ家族を悲しませることになる。
ただ、早足にスモーキングルームに駆けこんではいけない。そうしないと、“休火山”が爆発する恐れがあるからだ。メストド1号の歩調に合わせて歩く。まあ・・ブランドはあまり好きではないメストド1号にとって興味のあるところはない。仮に興味があったとしても、横で“歩く電子計算機”と異名をいただく、オストドが即座に日本円で幾らとボソット告げると、現実の世界に引き戻される。メストド1号。一度だけ、その効がなく、1万USドルもお買い物をされたが、メストド1号が自分で払ったのだから、文句は言わない。
ジンクスを担ぐオストドのいつもの儀式を終え、50番ゲートより、再び“機中の人”ならぬ“機中のトド”になる二人。多分、あれやこれやで・・・二人だけの旅は軽く地球を数周廻っているかもしれない。
何せ1日で、羽田/沖縄を2往復も乗ったことがあるお馬鹿な二人いや・・トドなので、2頭。
機内で恒例のウエルカムドリンクを飲んでいると、定刻より10分遅れのpm4:25(JPT pm5:25)に、ボーイングトリプルセブンダッシュ300は、いつもより重たくなった機体をノロノロとゲートより押し出されてゆく。
これから3時間10分をかけて、シンガポール・チャンギ国際空港へ向かって飛んでゆくのだ。

「まだまだ・・先は長いのよね・・・」
「後、何時間かかるか知りたい?」
「知りたくないわ!」
「でしょ・・・」

RUNWAY 07R(CATⅠ/Ⅱ)より、pm4:36(JPT pm5:36)シンガポールへ向け離陸。
高度35000ftで巡航クルージングに入る。


(対地スピードは時速948キロ・・・・1秒あたり263メートル以上。ワ~イ!(*^_^*) )

さて・・・お待ちかねのディナータイム。


(まずは・・・前菜。あんまり代わり映えしませんが・・・)


(メストド1号チョイス・・・チキン!)


(オストドチョイス・・・というより、チキンはアレルギーだし、マトンは食べたくない!可哀そうだもんね!)

ディナーというより・・・本日3食目のお食事が終り、仲良く数独に取り掛かっていると・・・
「・・・・・ランディング」とのアナウンス。時計を見るともう2時間半以上飛んでいるわけで、間もなく、シートベルト着用のサイン。
グングン降下してゆくその先には、ああ・・・チャンギ港が見えてきました。ここまでくればもうすぐです。
pm7:41(JPT pm8:41) RUNWAY20Rにランディング。ゲートはD41。従って延々と地上走行をするわけで・・・機外へ吐き出され(機内検疫のため、外へ嫌でも出される)時計を見ると、pm8;00ちょうど。
ちょっくらと言うより、大急ぎでCゲートの方にあるスモーキングエリアへ、只今シンガポール国際空港の第一ターミナルはお化粧直し(工事中)のため、端から端まで行かなければスモーキングエリアはありません。
バーガーキングのあるフロアーへ上がり、更に階段をよじ登り、屋上のカフェバー(飲んだ事が無いので・・・)そこにあるスモーキングエリア内で、儀式を執り行わなければなりません。安堵の一服。感謝の二服。そして飛行の無事を祈る三服。そして“もしかしたら最後になるかもしれない四服。さすがのオストドも目が廻る。
残すところは後・・シンガポール/コロンボ間の往復だけなのだが・・・・・

第4章 弾丸トラベル 4へ続く・・・・
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コメント 16

くろれら

オストドさん忘れたとは言え数カ国語も出来たんですか!
すごいですね、尊敬します。私は日本語も怪しいかも・・
by くろれら (2009-09-26 22:57) 

空飛ぶ食欲魔人

くろれら様
いつもご訪問&Niceありがとうございます。
オスの習性と言うべきか、本能と言うべきか・・・・
そのために・・・覚えただけですけど・・・・
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-26 23:53) 

ku−san

数ヶ国語を操る人の能の中を見てみたい気がします。
以前ドゴール空港で英語で質問したらノンといわれ
苦労したことがあります。
by ku−san (2009-09-27 08:52) 

釣られクマ

経験が生きてる記事ですね
海外で列に並ぶときは客層も見る必要があるんだな
by 釣られクマ (2009-09-27 10:16) 

空飛ぶ食欲魔人

takeshi様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 07:43) 

空飛ぶ食欲魔人

xml xsl様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 07:44) 

空飛ぶ食欲魔人

トメサン様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 07:45) 

空飛ぶ食欲魔人

ku-san様
はっきり言って・・・操ってはいませんでしたね。一部のところを除いて・・・・
オスの哀しい習性の部分だけです。
まあ・・ドイツ語は大学で8単位も取りました(一応・・・Aですが)
フランス語とポルトガル語は、先生が・・その・・・ゴニュゴニョ(*^^)v
まあ・・・ヤル気と根性(何の根性だか・・(*^^)v)。
何せ・・・良い仕事(ここで言う・いい仕事とは、リーベートが沢山もらえる仕事ですが・・・)のためです。何せ万国共通ですけど、コミュニケーション(何のコミュニケーションは・・・さておき(*^^)v)は、大事ですもの・・・

by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 07:54) 

空飛ぶ食欲魔人

釣られクマ様
ご訪問&Niceありがとうございます。
1列しか選択肢がなければ、仕方が無いとは思いますけど・・・
それ以外は、“さりげなく”客層チェックは大事ですョ!

by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 07:59) 

空飛ぶ食欲魔人

potal様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 08:01) 

空飛ぶ食欲魔人

shin様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 08:02) 

空飛ぶ食欲魔人

ponchi様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 10:56) 

空飛ぶ食欲魔人

kakasisannpo様
ご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 11:10) 

★まっと★

自分も言語は日本語と英語だけですから・・・・
by ★まっと★ (2009-09-28 14:02) 

空飛ぶ食欲魔人

★まっと★様
いつもご訪問&Niceありがとうございます。
日本語と英語だけで・・・充分ですよね。
因みに・・・オストドの喋る言葉は全て正統派ではございません。
所謂・・・スラッグ言語が基礎です。日本語はちゃんぽんになってしまうし、(色々な方言と標準語が混ざってしまう)。英語はスラムイングリッシュ。
ですから、喧嘩になるのもしばしば・・・
ドイツ語・フランス語・ポツトガル語に至っては・・・・挨拶と・・・そのぉ~
口説き言葉くらいでしたが・・・
何せ・・本能を司る大部分が、それだけしかキャパを与えてくれなかったもので・・・・(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 17:40) 

空飛ぶ食欲魔人

miopapa様
いつもご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-28 17:45) 

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