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オストド&メストド1号「弾丸トラベル&究極のリゾート?な旅」 第15章            [2009・9月・シンガポール&バリの旅]

何もしない贅沢な時間

20,Sep am 08:00 (JPT am09:00)

昨夜だったのだろうか?それとも朝方にスコールがあったのだろうか?
いつものお薬を飲まずに自然に眠りについたオストド。ベッドの足元に置いてある小さなテーブル。
その上には多分シャコ貝だろうか?その貝殻の中に二粒の紙に包まれたチョコレートと巻紙を麻のような紐で縛ってある。インドネシアの昔話。斎藤氏の心遣いなんだろうか?その話を読むメストド1号の朗読にそのまま深い眠りにどうやら引き込まれていたのだ。
自然の中、時間本来のゆっくりとした本来あるべき時の流れに身を委ねることにしよう。
ベッドサイトの電話が鳴る。オストドはいつも電話のそばに寝ている・・いや、寝させられている。

「アロー!」
「グッモーニン・サー朝食の準備をさせていただいて宜しいでしょうか?」
「グッモーニン!勿論だよ・・宜しくね!」
「畏まりました・・・・」

このヴィラでは朝食は専用のキッチンでバトラーがその場で作ってくれる。
その準備をよろしいでしょうか?と言う電話。まあ・・モーニングコールの代わりも兼ねているのだろう。

「朝食だって・・・」

メストド1号を揺り起こす。いつもは布団を引っ張るように剥がし、無理やり叩き起すところだが、夕べはメストド1号の朗読が眠りを誘ってくれたのだから、優しくしなければ罰があたるだろう。
ベッドサイドには双方に一つずつのテーブル。その上には、ミネラルウォーターが籐で編んだ籠に用意されている。そのペットボトルの口を開け、一口飲む。
パジャマの上にガウンを羽織って部屋の外へでてゆく。

「うわっ・・虹だ・・・」

あわてて部屋に戻り、カメラを掴み、メストド1号に虹が出ていることを告げると、オストドは外へ飛び出した。


(まるで・・バリ島からのウエルカムレイインボーの贈り物・・・綺麗です)

「サー朝食の準備が整いましたが・・・」
「ありがとう・・・今呼んでくるから・・・」

オストドの朝食は、ターンオーバーの両目焼き&カリカリベーコン。コーンフレークにミックスフルーツジュース。
そしてコーンフレークにカリカリに焼き上がったトースト。それにライムが添えられたイングリッシュ・ブレックファーストティー。メストド1号のは、プレーンオムレツにハム。そしてパイナップルジュースにチョコシリアル。そしてやはりカリカリに焼かれたトースト、そしてバリコーヒー。デザートはオストドはカットされたフルーツ。メストド1号は、小さくカットされ、ほどよい甘さのはちみつの海にプレーンーグルト。
時折聴こえる潮騒にそよ吹く風が心地よいオープンエアーのリビングに設えられたテーブルでいただく。

「しかし・・アナタはいつも紅茶よね~」
「まあね。紅茶こそ男の飲み物だよ・・・」
「それって・・・ローラのお父さんの言葉よね・・・」
「バレたか・・・まあ・・・紅茶が好きなんだからいいじゃん・・・」

渇いた身体にミックスされたフルーツジュースを流し込む。まるで五臓六腑に沁み込むとは、この事を言うのだろう。少なくのなく、むしろちょっとボリュームがありすぎる朝食を平らげる。

「あっ!」
「どうしたの?」
「しまった・・・食べちゃった・・・写真忘れて・・・・」
「もう!」
「まあ・・いいか?」
「いいんじゃない・・・」

朝食の間付きっきりの専用バトラーが後片付けをする前に、尋ねてくる

「サー&マーム。お飲み物のお代りはいかが?」
「ありがとう。でもいいや・・・」
「片付けをして宜しいですか?」
「ありがとう・・・」
「それでは・・・明日の朝食はいかがいたしましょう?」
「そうだね・・・同じ時間がいいな・・・」
「それではこちらからメニューをお選びください」

メニューの選択を終え、バトラーが片付けている間、メストド1号はバスルームを占拠。その間オストドはのんびりと一服。

「御用がございましたら、お電話ください。」
「ありがとう・・・」

ここは原則一日中・・プライバシープリーズ。壁に掛けてある木製の札は、指を一本口に当てている。
つまり・・・誰にも邪魔されることない時間・・・究極のリゾートタイム。

「あっ!写真まだ全部撮ってなかったっけ!」ひとりごとを、ぽつんとつぶやき、カメラ片手にちょっと敷地内を散歩。


(二階にある・・・「お昼寝にお使いください!」と言われたベッド・・じゃあ・・普段はそれ以下?)


(バルコニーからの眺め。まだ建物建てられる広さはあります・・・)


(バルコニーにもあるゆり椅子とテーブル・・・思い切り揺さぶってたら気持ち悪くなっちゃいました・・)


(御説明しますと・・左からバスルーム・アンティークな家具の中にセーフティーボックス。キッチンへのドア)


(キッチンへ潜入・・・・今度はインスタント食品持ってこようかな・・・)


(オープンエアーのリビングには、専用電話もあります・・・便利ですね・・・)


(至る所に心なごませてくれる花々が・・・・)


(専用プールの全景・・・二人だけには勿体ないですよね・・・)


(地震?違います・・オストドが歪んでいるんです。ヘソ曲がりですから・・・)


(天国の門へのアクセスするための出口です。これ・・覚えておいてください!)


(やっぱり・・ヘソ曲がり・・・いえ・・素質の問題ですね・・・ここまで来ると・・・)


(天井には扇風機が・・・エアコンは入りません。ただ部屋には備えられてますけど・・・)

パシャパシャと撮影していると・・メストド1号がおいでおいで・・と手招きをしています。行かないと祟りがありそうなので・・・カメラを片手にプールサイドへ戻るオストド。

「ちょっとカメラ貸して・・・・」
「うん・・・」

渡しちゃったのが失敗。ことごとく・・検閲に引っ掛かるオストド。

「一体・・何しにきたんでしたっけ?」
「ええとねえ~まあ・・・のんびりと・・・」
「そうよねえ~水着に着替えてきたら?」
「残念でした!とっくに着替えてるってば・・・」
「そう・・・じゃあ・・Tシャツ脱いで・・・」
「ほい!」 Tシャツを脱ぐオストド・・・・
「後ろを向いて・・・写真撮るから・・・」
「こう?」 後ろを向いたのがそもそもの間違い・・・・気付くべきでしたが・・・

そのまま・・・蹴っとばされて・・・ドッポ~ン!プールの中。
まあ・・トドですから・・水に飛び込むのはいつもの光景ですが・・・・

「どう?水冷たい?」
「ひ・・ひどいじゃん!・・・まあ・・水温はちょうどいいけど・・・」
「じゃあ・・・そのまま水中ダイエット開始!いいと言うまで上がっちゃ駄目!」
「えっ!エ~!」 
「文句を言うと・・・今日はもうご飯なしだけど?それでもいい?」
「やだ・・・」
「じゃあ・・・得意の泳ぎを見せて頂戴・・・・」

そのまま・・・4時間プールの中に居たオストド・・・・まあ・・貸し切りですから・・文句は言いませんけど・・・
喉は渇きます・・プールの水は飲めません。

「ねえ~喉渇いたぁ~」
「しょうがないわね・・・お水持ってきてあげるから・・・」

そのまま浮き輪に身を任せ、ゆらゆらと水の中を漂うオストド。そのプールサイドでは、アリさんたちがせっせと・・
そこへ・・・ちょっと大型の蟻が・・どうやら小さい蟻を狙ってやってきたみたいです。

「弱い物いじめするな!」

オストドは素早くその蟻の廻りをプールの水でグルリと・・・水路を作ります。
それでも平気に小さい蟻さんを狙っているみたいです。

「このやろ・・どこかへ行ってしまえ!」

オストドの思い切り吹いた息でそのちょっと大きい蟻さんは飛んで行ってしまいました・・・

「これでよし!」
「何してるの?」
「蟻さんと遊んでいるんだけど・・・」
「そう・・はい・・・お水・・・」
「どうも・・・」

水を一気に飲み干し・・そのままプカプカと水の中を漂うオストド。ダイエットになったかは知りませんが、
足に負担が掛らないので楽・・・・

「あたしも入ろうかな?」
「入れば?気持ちいいよ!」
「その前に・・アフタヌーンティーしましょうか?」
「やったぁ~」

善は急げと言いますので、そのまま素早くプールから上がり、プールタオルで身体を手早く拭き、アフタヌーンティを注文。
程なくしてバトラー2名がセットのためにやってきました。

「サーどちらへセットしましょう?」
「2階のテラスへお願い・・・」
「畏まりました」

テラスに用意されたアフタヌーンティがお昼ご飯代わりです。ケーキにクッキー数種類。オストドは勿論、紅茶。
メストド1号はキンタマーニコーヒがお気に入りの様子・・・・

「まだ・・こんな時間なんだ・・・ゆっくりだよね・・・バリの時間。」
「そうね・・・普段は一週間なんてあっという間だけど・・・」
「俺・・もう4日くらいここに居る気がしてきた・・・」
「私も・・・・」

まだ・・午後2時を廻ったばかり・・・

「そうだ・・・晩飯どうする?」
「シーフードバベキューよね?」
「じゃあ・・・相談してみるか?」

バトラーの女の子と相談するオストド。このヴィラでは2軒のお店と契約がある。食べに行くときは、20%ディスカウントのチケットを持って行けばいい。それに、プライベートビーチではないけれど、デッキチェアーやパラソルも用意してくれるらしい。

「サーどちらがよろしいですか?」
「キミのお薦めのお店でいいよ・・」
「お時間は?」
「そうねえ~7時でお願い出来るかな?」
「畏まりました。予約しておきます。それから私がご案内しますので・・・」
「ありがとう!」

ゆっくりとティータイムを過ごし、今夜のためにもうちょっとダイエットとばかりに専用プールへ・・・
観光もいいけれど・・・何もしない贅沢な時間こそ究極のリゾートライフなのだから・・・


第16章「TSUNAMI」へつづく・・・・




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コメント 4

空飛ぶ食欲魔人

トメサン様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!

xml xsl様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!

ほりけん様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-17 13:46) 

livly-cu

こんばんは。
オープンリビング。。。文字通り、開放的ですね^^
心も体も、解放されますね~♪読んでるだけで、ハッピー♪
プールでのやりとり、何とも微笑ましい^^
朝食。。。読んでいるだけで美味しそうでした(^◇^)
by livly-cu (2009-10-17 22:51) 

空飛ぶ食欲魔人

miopapa様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-18 12:51) 

空飛ぶ食欲魔人

livly-cu様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
素敵なコメントありがとうございます!(*^。^*)
美味しい・・お食事でした・・・
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-18 13:18) 

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