オストドの「姿は見えない声に導かれて・・・お伊勢詣・・弾丸決行!」 Vol3 [2009お伊勢参りの旅]
オストドの「姿は見えない声に導かれて・・・お伊勢詣・・弾丸決行!」 Vol3
「ねえ・・次はどこへ?」
「内宮だね。駐車場は・・開いてないだろうな・・きっと・・・」
「大丈夫なの?」
「多分ね。呼んでいただいているわけだからね・・・」
自ら運転して走るのは、初めての道。猿田彦神社の前を通過しようとした時だった・・・
「ここへ車を停めて・・五十鈴川沿いに歩いてきなさい!」
また・・見えない姿の声が聴こえる。
「ここから・・歩くよいい?」
「いいけど・・・」
駐車場は既に満車・・臨時駐車場へ誘われる様に進んでいく。
「ほら・・停められた」
「どうして解ったの?」
「声・・・・」
そうとしか答えようがない。今まで参拝に来た時は全て観光バスだったのだから・・・
(臨時駐車場は五十鈴川の河川敷)
(やっぱり・・・参拝日和です・・・)
(声に導かれるように・・五十鈴川を遡ります・・・)
「ねえ~みんな上に上がっていくけど・・・」
「そっちじゃない・・・こっちだって・・・声が・・・」
「そう・・・じゃあ・・・そう行きましょう!」
(真っ直ぐ・・・歩きなさいとの声が聴こえたんですけど・・姿は見えません)
(こっちよ・・と言われすぐ・・写真を撮ったんですが・・・姿は見えません・・・)
(風・・・お神酒・・・・こんな声がまた・・・・)
(おかげ横丁です・・・お神酒を買っていくことに・・・)
「お神酒・・・お神酒を買わなければ・・・」
「帰りじゃ駄目なのね・・・」
「うん。お神酒を買って持って行かなきゃ・・・・」
「どれだか解る?」
「悪いけど・・ここじゃない・・・」
しばらくおかげ横丁を進むオストドそして・・・黙ってついてくるメストド1号。
しばらくして・・一軒の酒屋さんの前へ・・・
「ここだ・・・・」
「ここにあるのね?」
「うん。多分・・・・あっ!あれ・・・」
3合ほどの瓶のお酒を2本購入する。その瓶を押し抱きながら、おかげ横丁を過ぎる。
(只今・・・架け替え中の宇治橋・・・・)
(この木から声が聴こえてきたような・・・人から見れば精神病患者かな・・・)
(火除橋です・・ここからは聖域・・・手前のお手洗いで用のある方は・・・・)
内宮神社は右側通行となる。従って、手水舎も右側にある。本来なら、一の鳥居をくぐり、五十鈴川御手洗場で、身を清めるべきだが、台風の影響で水量が多い。従って、ここ手水舎で作法に則り、心身を清める。
(ちゃんと・・この先トイレはない旨書いてありますので・・・)
(五十鈴川の御手洗場・・・)
(また・・呼ばれる声が・・・・)
(一体・・どこで呼ばれているの・・・・)
一の鳥居から二の鳥居をくぐる。その間も心身を清める聖域。決して真ん中は歩いてはいけない。
二の鳥居をくぐり抜けた後「こっちだよ・・こっちに来なさい」と声が聴こえる。
(この先で・・・呼ばれた気が・・・・)
「こっち・・・」
「えっ・・・御正宮じゃなくて?」
「うん・・・こっちだ・・・」
訝るメストド1号を連れて風日祈宮橋を渡る。
風日祈宮(かぜひのみのみや)・・・風の神を祀る別宮である。鎌倉時代の元寇の時、神風を吹かせて日本を守ったとされる神である。
「ここだ・・ここ・・・」
御宮の正面右手の大木より声がする。ぼんやりとだが・・・姿が見える。
慌てて・・抱えていたお神酒を高々と差し出す。
「ありがとう!そなたの願いを・・・祈願するがよい。」
SFの世界の話でもオストドが別に気が狂ったわけでもない。
「ねえ・・・何をやってるのよ!周りの人が見てるわよ!」
「あそこの枝のところで手をふっていらっしゃるのが、見えない?」
「私には・・・ここ・・ここなのね!」
「うん。」
2礼・・・そして2拍。いつもはこんなに響かないのだが、何故か周りに響き渡る音。
オストドは、無信論者。つまり言いかえれば、何処の神様だろうと、仏様だろうと御参りをし、願い事を唱える。
ただ、自らの事を祈ったりはしない。自分の事を願えば願うほど結果は思わしくない。まあ今まで好き勝手にうあってきたわけだから、天罰がいつ下ってもおかしくない。だから、世界平和と大切な人々のご多幸を祈願する。
特に今回は、愛娘について祈願をせねばまらない。
最後の一礼をしたとき・・また声が聴こえた。
「お主の覚悟は解った。そして・・・・」
私は参拝に向かう妻に娘の御守りを託した。
「いいから・・言われたように・・・黙って無心で御守りを差し出して・・・」
妻が参拝している間、私は声が聴こえてくる大木を仰ぎ見続けた。
そして、妻が参拝を終え、私の元へ戻ってくる瞬間。一筋の光が娘に渡す御守りに差し込んだのだ。
「もう・・大丈夫だよ・・・行こう!今度は荒祭宮だ・・・」
大木に一礼する私そして妻・・・多分・・周りの人々には滑稽に見えたかもしれないが、ここは神の聖域なのだ。
(風日祈宮・・・)
御正宮に参拝して、籾だね石から力を受け、荒祭宮へ向かう。
あえて記さないが、私はすべての謎のキーワードが解けた。
神楽殿で御札と御守りを受ける。この御守りはメストド1号に降りかかる災いを私に飛ばすための御守り。
「はい・・これ・・持っていて・・・」
「じゃあ・・・これは私から・・・・」
「えっ!」
「何年、夫婦やってるのよ!貴方の考えはお見通し・・・どうせ神様にお願いしちゃったんでしょ!」
「解るの?」
「まあね・・・私にもお告げがあったのかな?あなたに・・この御守りを持たせるようにって・・・」
「そう・・・・」
「でもね・・・あたし・・ちょっと・・悪態ついちゃったんだけどね・・・」
「えっ!・・・ば・馬鹿な・・・・」
「だって・・あなたは誰が守ってくださるのよ・・・」
「そんなこといいのに・・・・」
「そうしたらね・・神様がこの御守り持たせなさいって・・・」
「あ・・あ・・・罰が当たるかもよ・・・」
「罰?」
「うん。・・・罰当たりな報いが来るよきっと・・・」
オストドの予言通り・・・ちゃんとメストド1号はこの後その報いを受ける羽目になったのだが・・・
オストドの「姿は見えない声に導かれて・・・お伊勢詣・・弾丸決行!」 Vol4へつづく・・・
「ねえ・・次はどこへ?」
「内宮だね。駐車場は・・開いてないだろうな・・きっと・・・」
「大丈夫なの?」
「多分ね。呼んでいただいているわけだからね・・・」
自ら運転して走るのは、初めての道。猿田彦神社の前を通過しようとした時だった・・・
「ここへ車を停めて・・五十鈴川沿いに歩いてきなさい!」
また・・見えない姿の声が聴こえる。
「ここから・・歩くよいい?」
「いいけど・・・」
駐車場は既に満車・・臨時駐車場へ誘われる様に進んでいく。
「ほら・・停められた」
「どうして解ったの?」
「声・・・・」
そうとしか答えようがない。今まで参拝に来た時は全て観光バスだったのだから・・・
(臨時駐車場は五十鈴川の河川敷)
(やっぱり・・・参拝日和です・・・)
(声に導かれるように・・五十鈴川を遡ります・・・)
「ねえ~みんな上に上がっていくけど・・・」
「そっちじゃない・・・こっちだって・・・声が・・・」
「そう・・・じゃあ・・・そう行きましょう!」
(真っ直ぐ・・・歩きなさいとの声が聴こえたんですけど・・姿は見えません)
(こっちよ・・と言われすぐ・・写真を撮ったんですが・・・姿は見えません・・・)
(風・・・お神酒・・・・こんな声がまた・・・・)
(おかげ横丁です・・・お神酒を買っていくことに・・・)
「お神酒・・・お神酒を買わなければ・・・」
「帰りじゃ駄目なのね・・・」
「うん。お神酒を買って持って行かなきゃ・・・・」
「どれだか解る?」
「悪いけど・・ここじゃない・・・」
しばらくおかげ横丁を進むオストドそして・・・黙ってついてくるメストド1号。
しばらくして・・一軒の酒屋さんの前へ・・・
「ここだ・・・・」
「ここにあるのね?」
「うん。多分・・・・あっ!あれ・・・」
3合ほどの瓶のお酒を2本購入する。その瓶を押し抱きながら、おかげ横丁を過ぎる。
(只今・・・架け替え中の宇治橋・・・・)
(この木から声が聴こえてきたような・・・人から見れば精神病患者かな・・・)
(火除橋です・・ここからは聖域・・・手前のお手洗いで用のある方は・・・・)
内宮神社は右側通行となる。従って、手水舎も右側にある。本来なら、一の鳥居をくぐり、五十鈴川御手洗場で、身を清めるべきだが、台風の影響で水量が多い。従って、ここ手水舎で作法に則り、心身を清める。
(ちゃんと・・この先トイレはない旨書いてありますので・・・)
(五十鈴川の御手洗場・・・)
(また・・呼ばれる声が・・・・)
(一体・・どこで呼ばれているの・・・・)
一の鳥居から二の鳥居をくぐる。その間も心身を清める聖域。決して真ん中は歩いてはいけない。
二の鳥居をくぐり抜けた後「こっちだよ・・こっちに来なさい」と声が聴こえる。
(この先で・・・呼ばれた気が・・・・)
「こっち・・・」
「えっ・・・御正宮じゃなくて?」
「うん・・・こっちだ・・・」
訝るメストド1号を連れて風日祈宮橋を渡る。
風日祈宮(かぜひのみのみや)・・・風の神を祀る別宮である。鎌倉時代の元寇の時、神風を吹かせて日本を守ったとされる神である。
「ここだ・・ここ・・・」
御宮の正面右手の大木より声がする。ぼんやりとだが・・・姿が見える。
慌てて・・抱えていたお神酒を高々と差し出す。
「ありがとう!そなたの願いを・・・祈願するがよい。」
SFの世界の話でもオストドが別に気が狂ったわけでもない。
「ねえ・・・何をやってるのよ!周りの人が見てるわよ!」
「あそこの枝のところで手をふっていらっしゃるのが、見えない?」
「私には・・・ここ・・ここなのね!」
「うん。」
2礼・・・そして2拍。いつもはこんなに響かないのだが、何故か周りに響き渡る音。
オストドは、無信論者。つまり言いかえれば、何処の神様だろうと、仏様だろうと御参りをし、願い事を唱える。
ただ、自らの事を祈ったりはしない。自分の事を願えば願うほど結果は思わしくない。まあ今まで好き勝手にうあってきたわけだから、天罰がいつ下ってもおかしくない。だから、世界平和と大切な人々のご多幸を祈願する。
特に今回は、愛娘について祈願をせねばまらない。
最後の一礼をしたとき・・また声が聴こえた。
「お主の覚悟は解った。そして・・・・」
私は参拝に向かう妻に娘の御守りを託した。
「いいから・・言われたように・・・黙って無心で御守りを差し出して・・・」
妻が参拝している間、私は声が聴こえてくる大木を仰ぎ見続けた。
そして、妻が参拝を終え、私の元へ戻ってくる瞬間。一筋の光が娘に渡す御守りに差し込んだのだ。
「もう・・大丈夫だよ・・・行こう!今度は荒祭宮だ・・・」
大木に一礼する私そして妻・・・多分・・周りの人々には滑稽に見えたかもしれないが、ここは神の聖域なのだ。
(風日祈宮・・・)
御正宮に参拝して、籾だね石から力を受け、荒祭宮へ向かう。
あえて記さないが、私はすべての謎のキーワードが解けた。
神楽殿で御札と御守りを受ける。この御守りはメストド1号に降りかかる災いを私に飛ばすための御守り。
「はい・・これ・・持っていて・・・」
「じゃあ・・・これは私から・・・・」
「えっ!」
「何年、夫婦やってるのよ!貴方の考えはお見通し・・・どうせ神様にお願いしちゃったんでしょ!」
「解るの?」
「まあね・・・私にもお告げがあったのかな?あなたに・・この御守りを持たせるようにって・・・」
「そう・・・・」
「でもね・・・あたし・・ちょっと・・悪態ついちゃったんだけどね・・・」
「えっ!・・・ば・馬鹿な・・・・」
「だって・・あなたは誰が守ってくださるのよ・・・」
「そんなこといいのに・・・・」
「そうしたらね・・神様がこの御守り持たせなさいって・・・」
「あ・・あ・・・罰が当たるかもよ・・・」
「罰?」
「うん。・・・罰当たりな報いが来るよきっと・・・」
オストドの予言通り・・・ちゃんとメストド1号はこの後その報いを受ける羽目になったのだが・・・
オストドの「姿は見えない声に導かれて・・・お伊勢詣・・弾丸決行!」 Vol4へつづく・・・
どんな報いを受けたんでやしょうか・・・・・気になりやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2009-10-19 18:28)
お写真・・知ってるところばかり・・・.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))ニコッ♪
たのしぃ~~★
((( ←~(o `▽´ )oΨ ヒヒヒ♪
楽しく読ませていただいています。
by ★まっと★ (2009-10-19 18:50)
こんばんは。
夫婦の絆、すばらしいですね^^
お互いを思い合えるなんて素敵です(^◇^)
by livly-cu (2009-10-19 19:20)
なんだか、いい話だなぁ^^
by hamu5 (2009-10-19 21:23)
自分の事より人の事なんて素晴らしいですね!(^^)
by くろれら (2009-10-19 21:36)
メストド1号様に、どうか罰が当たりませぬように!
by E区の聖 (2009-10-19 23:08)
xml xsl様
お早いご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 07:32)
miopapa様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 07:49)
ぼんぼちぼちぼち様
ご訪問ありがとうございます!
どんな罰があったのか?それは次回のお楽しみでお願いいたします。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 07:51)
★まっと★様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
そういえば・・お膝元ですよねえ~( ^)o(^ )
こちらこそいつも楽しく読ませていただいております!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 07:54)
livly-cu様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
素敵なコメントもありがとうございます。
建前上は、飼育係が居なくなったら困るから・・・
でも・・本音は、関白失脚(byさだまさし)の歌にあるように、愛する家族のためなら、いつ死んでもいいと誓っておりますので・・・・
きっとどこのご主人もそうじゃないのかなと思いますけど・・・・
ちょっとキザな事を言えば、「男は家族を守るためなら、死ぬ覚悟を持たねばならない。持てなければ家族を持つ資格がない。」と言ったところでしょうね。だって・・言うでしょ?結婚は人生の墓場じゃなかった・・・棺桶に片足を突っ込むって・・・(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 08:19)
トメサン様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 08:21)
外食様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 08:22)
hamu5様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
八方塞がりの歳。(年齢がばれちゃいますね)でも、男としてのプライドです。そして・・・女としてのプライドらしいですけど・・・(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 08:28)
くろれら様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
今までの自分の人生を振り返って・・せめてもの償いです。
お褒め頂くと・・・木を登っちゃいます。
何せ・・「ブタも煽てりゃ木に登る」なもので・・・(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 08:31)
オストドさんは心の優しい人なんですね。
by ku−san (2009-10-20 08:38)
E区の聖様
いつもご訪問ありがとうございます!
残念ながら・・・天罰と言うべきか報いと言うべきか・・・
しっかり落ちました・・・・(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 08:40)
ku-san様
いつもご訪問&Niceありがとうございます。
宇宙に舞い上がっちゃいそうです・・・空飛ぶじゃなくて・・・宇宙を漂う食欲魔人に・・・
本当は、“腹黒い”が正しいんです。
皆が平和→景気が良くなる→ばんばんお仕事が来る→お給料があがるかもしれない。
そんな心がどこかにあると思います。(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 09:13)
おはようございます。
ホロッと来るお話ですね。
どうぞ良いことありますように!
by yukio (2009-10-20 09:40)
yukio様
いつもご訪問&Niceありがとyございます。
みなさんに、もっといいことがありますようにご祈念いたしております!
釣られクマ様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-20 12:30)