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オストド&メストド1号「弾丸トラベル&究極のリゾート?な旅」 第21章   [2009・9月・シンガポール&バリの旅]

機中1泊足掛け2日で帰国(2)

21,Sep pm15:00 (JPT pm16:00)

ボケェ~とスモキングルームの窓から外を見ていた時の事。
何しろ・・・旅の最後はいつもそうだが、日本へ帰りたくないのが本音なのだ。
まあ・・日本行きの飛行機に乗り込んでしまえば、
「空港閉鎖になってないかなぁ~」とか、「機体故障で引き返せ!」と思うことがしばしばなのだけれど、、
まあ・・「最終着陸態勢に入りました」となれば、さっさと降りろ!と思うし、真っ先にに機外へ飛び出してゆく。
だが・・まだ日本へ帰る飛行機に乗る訳でない。この後、シンガポールでバッゲージを引き取るたために、ットバンジット入国をする事になっている。何しろシンガポールまでは、格安エコノミークラスのガルーダ航空。
その後は、シンガポール航空のビジネスクラスに乗ることになっているのだ。乗継に時間がなければ別だが、
5時間も乗継に時間を取ってある。それにもう一度・・あの税関がどんな対応をするのか気になる。
オストドは知らなかったのだが、メストド1号はオストドのためにもう1カートンタバコを持ちこんでいたのだ。
だから、厳密に言えば1カートン分。罰金と言う名の税金を納めねばならなかったのだが、オストドは日本でTAXを払ってある7箱とデュティーフィリーで買った1カートンしか持っていないと思ったし、メストド1号も疲れ果てており、それに英語のやり取りをしていたので、彼女はオストドとづ足りでの旅行の時は、英語でのやり取りはオストドに全て任せている。オストドはオストドで、チャイナタウンに行けば、口が聴けないフリをする。メストド1号に身ぶり手ぶりで、“あれが欲しい”とかやっている。そうすると、彼女がまあまあ日本語の次に操れる中国語で、やりとりをすることになっている。そうすると、不思議と物が安く買えることがある。
せっせと・・タバコを消費したのだが、まだ1カートンと4個残っている。オストドは自分のズボンの後ろポケットへ1個。ジャケットのポケットに1個。そして胸のポケットに開けてある1個を仕舞い、メストド1号のジャケットに1個
入れておき、キャリーに1カートン忍ばせてある。これはちゃんと手荷物一時預かり所にて、預かっておいて貰うことにするため、わざわざ機内に持ち込むことにしたのだ。

オストド&メストド1号はスモーキングルームの椅子に並んで座ったまま、オストドはいつものように、儀式を行っていたのだ。人は吸いだめと言うのだそうが、無事を祈る一服。神様に捧げる二服。もしかしてこれが、最後になるかもしれない三服、おまけにまたおまけと吸うオストド。メストド1号は、しょうがない奴だ!と言う顔をしながら、“数独”をひも解いている。その時、オストドの前に美人女性が現れたのだ。
一服しながら“観察”。まあオストドの目の前に座っているので、観察していても仕方がない話し。
ふと、彼女が足元に置いた見慣れたバック。そうフライトクルーの持つバックだ。私服だから、オフを楽しみに来たのだろうけど、ルフトガンザのキャビンクルーのタッグが付いている。
オストドは横に座っているメストド1号を腕で突く、

「ねえ・・・」
「何?」
「前の女の子・・ルフトのCAだわ・・」
「どうして解るの?」
「クルータッグがキャリーについているもの・・・」
「でも、不思議はないわよねえ~ここ空港だもの・・・」
「そりゃそうだけど、・・・・」
「しかし、あなたの眼は便利よねえ~見たくないモノは見えないし・・・」
「まあ・・ね。」

Pm3:35 ボーディングのアナウンスが流れる。9番ゲートはバス出発となるため、階下へ降りてゆく、
ボディングパスのチェックを手動で行っている。パッセンッジャーリストに印をつけている。
オストド&メストド1号は真っ先に機体に横付けされるバスに乗り込んだ。エコノミークラスだから、後部座席より搭乗するらしい。メストド1号を窓際に座らせる。まあ・・荷物を上げる都合もあるし、ガルーダ航空の指定による席は、メストド1号がウインドウサイドになっている。

「横来なきゃいいけどな・・・」 ボーイング737-400.3-3のアブレッド。オストドの横通路側はまだ空いている。
「それにしても腹減った・・・・」
「だから・・食べれば?って言ったでしょ・・」

デンパサールの国際線出発には、日本食レストランと言うより、食堂らしきモノがあったのだが、食べていない。
何しろ、どんなモノが出てくるのか?想像がつかなかったので、利用をパスしたのだ。最後にバリを嫌いになりたくなかったのも、理由の一つになる。

「いいんだ・・・機内食食べるモン!」
「チキンだったら?」
「一応、国際線部分はオーダーが入っているはずだけど・・・ノーチキン」

そんな話をしていたら、件の美人CAがオストドの横に座ったのだ。この時オストドは全世界中の神様に感謝した。こんな機会は滅多にあるものではない。でも、最近、オストドはドイツ語を喋っていない。因みに自主卒業してしまった大学では、ドイツ語だけで8単位全て、Aの成績(優です・・一応)を取っている。
もしかしたら、話すチャンスがあるかもしれない。まあ・・・メストド1号が爆睡モードに突入するだろうし・・・
まあ、ドイツ語は彼女は理解できるはずがない。オストドは脳の片隅にしまいこんであるドイツ語を一生懸命引っ張りだそうとするけれど、“理性”と言う名の鍵が掛っている。その開ける鍵はどうやら自宅に忘れてきてしまっているみたいだ。

pm3:58 15番スポットからプッシュバックされる。確か国内線で着いた時は、お隣の16番スポットだった。

「あれ!」
「どうしたの?」
「ま・・まさか・・・」
「また・・パスポート無くしたとか」
「あのね・・パスポートはアンタに預けたでしょ・・・そうじゃなくて・・・」
「じゃあ・・どうしたの?」
「あの・・CA見覚えあるよ。シンガポール/ジャカルタ間飛んだ時のCAだ・・・」
「はいはい・・あなたの記憶力には、感心するわよ・・・・」

忘れろと言われても忘れられない。つぶらな瞳だし、インドネシア美人のCAだったからだ・・・

「あっ・・そうそう・・写真撮っておいて・・・」
「えっ・・また?」
「そう・・・」


(誘導路の横は海・・・・)


(離陸前・・・着陸してくる飛行機を待ってます・・・・・)

pm4:10 グングン加速していく。そろそろ・・V1・・・はいローテーション・・・V2・・・・・

ここでちょっと解説。V1とは決心速度。つまりここまでに何かあった場合、安全かどうかは定かではないが、離陸中止出来る速度。ローテーションとは機首を持ちあげる瞬間。V2とは最低安全離陸速度。
たしかそんなもんだったはずだ。コーパイが叫ぶ。その時、計器類をさっと見渡し、機長がコンティニューと言う。
V1を過ぎればもう安全かつ残された滑走路では停止することが出来ない。決断力のおとったパイロットの操縦する機体に載る乗客の悲劇はここで始まるのだ。

VRだな・・・そう思った瞬間。空中では障害になる車輪を格納するおとが聴こえる。ゴトッと言うおとが聴こえる。
フラップアップ・・オストドの五感が感じると同時にフラプが段階敵に引き上げられてゆく。
オストド&メストド1号がのろ込んだGA840便はバリの空をグングン上昇してゆく、眼下にバリの街が見える。機体は右に旋回していく。まあ・・左に旋回すれば冷や汗ものになるのだが・・・


(どうやら・・・バリの神様はさっさと帰れ!そしてまた来い!とばかりに快適なフライト・・・)

オストドの分の機内食が先に配られる。まあ・・スペシャルミールだし、暴れ出されたら困るとでも思ったのだろうが、往路と同じお魚さんの機内食。

「どう?お味は・・・」
「慣れたよ・・・」
「慣れた?」
「ああ・・まあまあ・・食べれるお味かな・・・エコだからこんなもんざんしょ・・・」

メストド1号もお隣のルフトのCAにも機内食が配られる。チョイスはなし。まあ一瞬ではあるけれど・・エサの給餌と言った言葉が思い出される。


(機内食が終っても・・メストド1号は眠る気配がない・・・・さては感づかれたか・・・)

まあ・・考えようによれば。両手に花と考えることにして、オストドはシンガポールの入国書類を手際よく書いてゆく。何しろ二人分作成しなければならない。

「ハイ・・パスポート」
「あいよ・・・」

書きあげた入国書類とパスポートをメストド1号へ渡す。サインくらい本人が書かねばならない。
お隣のルフトのCAがオストドを突っつく・・何か用かな?と思ったらフリースを着こんでいる。確かに東南アジアや中東系のエアーラインは冷やしすぎる気がする。
お隣のルフトのCAはまだ入国書類を書いていない。何せぐっすり眠っている。

pm6:30 (JPT pm7:30) チャンギ国際空港のRUNWAY 02Cへ着陸する。
お隣のCAは誘導路を走行中にサラサラと入国書類を書いて、バックからクルーパスを取り出し、首から下げている。機体はD46スポットへ静かに滑り込んでゆく。

「やっぱりあるんだろうな・・」
「何が?」
「うん。多分・・荷物検査あるわ!」
「そうなの・・・」

逃げられない様に荷物検査ブースへ送り込まれる。まあ・・ここチャンギは到着も出発も同じフロアーにいるわけだから、仕方がないのだろう。何せマジックマッシュルームとかもこうでもしないと簡単に持ち込まれてしまうし、世界各地に散って行ってしまうこともある。警備員に監視され、チャンギのゲート検査と同じくらいの厳密な検査を受ける。まあ・・まだ入国すると決まったわけではないので、タバコについては何も言われない。

「さて・・いよいよだな・・キャリー預けるけど要らないモノある?」
「うん。」

液体系をとりあえずキャリーに仕舞いこむ。バラのタバコはそのまま持ったまま。
手荷物一時預かり所で規定料金を支払い(確か5シンガポールドルでお釣りがあった・・)、引換証を受け取る。

「さてとこれでよし!入国しますか・・」
「そうね・・・」

オストド&メストド1号はイミグレに並んだ。はるか前方の横の列に居たルフトのCAはクルータグが仇になったらしい。何せ、オストド&メストド1号の方が先に入国していたのだから・・・・

第22章 機中1泊足掛け2日で帰国(3) へ続く・・・
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コメント 13

雨漏り書斎主人

旅心をそそられることしきりなりぃ ♪
by 雨漏り書斎主人 (2009-10-31 22:15) 

空飛ぶ食欲魔人

トメサン様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(*^。^*)
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-31 22:38) 

空飛ぶ食欲魔人

外食様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(*^。^*)

by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-31 22:41) 

空飛ぶ食欲魔人

竜眼寺 暁様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(*^。^*)

by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-31 22:43) 

空飛ぶ食欲魔人

くちボン様
いらっしゃいませ!ご訪問&Niceありがとうございます!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-31 22:45) 

空飛ぶ食欲魔人

雨漏り書斎主人様
いつもご訪問ありがとうございます!(*^。^*)
また・・・次の旅の準備に入りました・・・
これがなかなか・・大変なんですけどね・・・・
でもそれが楽しいんですけど(*^^)v
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-10-31 22:59) 

livly-cu

こんばんは。
空の旅、なかなか快適だったようですね(笑)
お隣のCAとお喋り出来なくて残念でした(^◇^)
by livly-cu (2009-11-01 00:01) 

ku−san

もう少し?横文字が話せたら、
私も海外に出かけるんですが。
by ku−san (2009-11-01 08:03) 

空飛ぶ食欲魔人

livly-cu様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(*^。^*)
なかなか・・快適なフライト(エコノミー・中国語だと経済客と書くみたい)
なかなか・・両手に花はありませんものねえ~(*^^)v
ガルーダ航空さんの粋な計らいだったのかな?それとも神様のプレゼントだったのかなぁ~と考えちゃいますね!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-11-01 10:53) 

空飛ぶ食欲魔人

釣られクマ様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(*^。^*)

by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-11-01 11:45) 

空飛ぶ食欲魔人

ku-san様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(*^。^*)
男は度胸!女は愛嬌・・・そして現代人には電子翻訳機ありますので・・・

by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-11-01 11:51) 

★まっと★

なかなか快適な旅をされたようですね。
いいなぁ~~★
挿し当たっては中部→札幌に飛びますが・・
今年は海外は無理っぽいなぁ・・・

┗( ̄□ ̄||)┛よいしょ!!!
966であります。
by ★まっと★ (2009-11-02 16:54) 

空飛ぶ食欲魔人

★まっと★様
いつもご訪問&Niceありがとうございます!(●^o^●)
確かに・・・966確認しました^^;
素敵な旅と公演の盛況をご祈念いたします。
飛行機に乗る前に・・・三服をお忘れなく・・・・
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-11-02 17:07) 

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