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オストド&メストド1号そして2号の旅。「津軽海峡・・冬景色」 ④ [日本のお正月]

-龍が飛ぶが如く・・・・オストドは飛ばなかったけど・・・-

12月31日 チェックインにはまだ早すぎるだろう・・・

「ねえ!今日中に行ってみない?あなたが行ってたところ・・・」
「まあ・・そこだけどね・・・行ってみるか!」

一回、ホテルの駐車場に車を乗り入れたのだが、灯台までの道のりを慎重に運転する。
そこまで、オストドを散々悩ました雪など殆どない。まあ・・降ってもすぐ風に飛ばされてしまう。
とにかく、慎重に灯台へのコーナーを切ってゆく。
案の上、空いている土産物屋もなく、酔狂に登る人間等いない。ガラガラと言うより、一台も停まって居ない
駐車場に車を停める。

「いいかい!風相当強いからね・・・龍が飛ばされちゃうくらいなんだから・・・」
「オーバーね!」
「出て見れば解るさ!」

このために、出発前夜“マイナス40度まで耐えられる防寒着を探していたのだったけど・・・
外へ出た・・オストド。まだ飛ばされるほどではなかったが・・・メストド軍団は風に流されかけている。

「やばい!車に避難しろ!」

待ってましたとばかりに車に戻ろうとするメストド軍団であったが、流されるばかりである。

「腰を低くして・・・そう・・・」

取りあえず、無事に車にメストド軍団を収容する。


(竜飛の灯台です・・・12月31日PM1:30撮影・・・)


(夏場は混む駐車場も・・ご覧の有り様)


(日本海です・・・低気圧の影響で・・・オストドは何とか飛ばされないで・・・車に貼りついてました)


竜飛岬の灯台から見た・・宿泊するホテルです。)

「駄目だ・・こりゃ・・・降りるぞ!」
「夏がベストシーズンじゃないの?」
「そうだけどね・・・冬に来ないで竜飛を語れるかって言うの・・・」
「父ぃ~早く、車出して!身の危険感じてきた・・」
「了解!」

そろそろと登ってきた道を降りる。確かに風が強い。これが軽自動車ならと思うと背筋が凍る。
良くて横転、悪ければ崖下へ墜ちているかもしれない。
途中、どうしても見せたい場所がある。
国道339号線別名、階段国道である。
定かかどうかは確かめようがないが、当時のお役人が、現地も見ずに・・・

「ここまで道路整備しろやぁ~」と線を引いた。

急こう配故に階段にしなければならなかった所だ。



時間には余裕がある。本来は登り降りしたいところだが、除雪されてないので断念する。
少々、チェックインの時間には早いのだが、ホテルへ向かう。ちょっと吹雪いてきた。
メストド1号&2号はさっさとホテルへ駆け込み、オストドが全部の荷物を運びこむ。
いつも思う事なのだが、有名な温泉地や偉ぶるホテル等が沢山ある中、迷惑な客であるにも関わらず、
温かい心でもてなしてくれる宿。そんな所にいつも泊まりたい。
今回、オストド一家がお世話になるホテルは、正直言って“予想を大きく裏切られた”のだ。

「父の嘘つき・・・」
「しょうがねえだろ・・・20年以上も経てば・・・」

オストドが訪れていた頃は、本当にこんな所に泊まるの?と言いたかったほどだったのだが、建物が生まれ変わっている。それに、地球環境にも優しく太陽光に風力発電を備えているのだ。
しかし、“おもてなしの心”と“素朴さ”“フレンドリーさ”は相変わらず変わっていなかった。

「お車でいらしたんですか?それはお疲れでしたでしょう。お部屋はご用意出来ております。」
「これ・・社長に渡しておいてください。」

ほんの心ばかりのお土産を差し出し、部屋へ案内してもらう。
エレベーターで宿泊する階へ降りると、次々と進路を灯す灯りに導かれ部屋へ入る。

「父は・・嘘つきだぁ~」
「だから・・・立て直したんだから仕方ないだろ!」

案内された部屋は和室。贅沢な作りである。本当にこんな宿泊料でいいのか?と疑いたくなる作り。
これは、後で社長とお会いした際に、尋ねてみたくなる。
案内してくれた、従業員の方に浴衣のサイズを尋ねられる。勿論、オストドは特大である。


(眼下の眺め・・・海側なので、運が良ければ日の出が見れる)

従業員の方が浴衣を届けて下さったので、早速、部屋に置いてあった“初日の出ツアー”(無料)を
申し込んでおく。拝めるかどうかは解らないが、(普段の行いから判断すれば、無理だろうが・・・)とにかく、申し込まなければ、参加する事が出来ない。

「風呂は?」
「そうねえ~先に行ってきてその間に荷物片付けたりしておくから・・・」

最初から待つつもりはない。それでなくても、800Km以上運転して、満身創痍が悪化している。
早速、浴衣に着替えて階下にある大浴場へ飛び込んでゆく。
本来なら、そのまま風呂に飛び込みたいのだが、丹念に頭のてっぺんからつま先まで丹念に洗い、大浴場に通じる露天風呂へのドアを開けた瞬間。オストドは我を失い、貸し切り状態の露天風呂に飛び込む。
何しろ、吹き込んでくる吹雪にそのままでは、凍死する恐れがあった。
身体は浴槽に沈んでいるのだが、貌は吹き付ける吹雪に襲われる。これこそが、冬の温泉の醍醐味である。
脱衣所には、冷水の他に温泉が飲用できる様になっている。その効能書きを眺め、ニヤっと笑うオストド。

「これは早速・・・大量に飲ませねばなるまい・・・」

その前に味見はしなければならない。本当に飲める代物でなかったら、メストド1号に何をされるか解ったものじゃない。
部屋に戻り、交代で出てゆくメストド軍団に一声かける。

「脱衣所に飲める温泉あるからさ・・飲んで来いよ!」

後は、効能を読むかどうかである。最低限の情報だけ与えればそれでいいのだ。


(オストドが温泉に浸かっている間に・・・汚された部屋・・・恐るべし、メストド軍団)


オストド&メストド1号そして2号の旅。「津軽海峡・・冬景色」 ⑤へ続く・・・


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デルフィニウム

楽しそうです♪
by デルフィニウム (2010-01-21 10:17) 

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