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飛んで!飛んで!飛んで!飛んで!イスタンブール! ⑤ [2010 夏 イスタンブールの旅]

第4章 人騒がせな人たち。シンガポール~コロンボ そしてドバイへ

「まさか・・歩いて行かないよね?」 と懇願するメストド1号。

「歩きたいの?」 悪戯っ子の様に笑いながらも、ご要望でしたら?と言う顔をしている。

「勘弁!歩いたら・・死ぬ!」

それでなくても、今回の旅での、オストドの体調は万全ではない。

いつもの旅のスタイルをジェット機。それも戦闘機並みに例えるなら、プロペラ機それも単発機並み

そのくらい満身創痍とストレスによるダブルパンチを浴びている。

足は悲鳴を上げ、「これ以上喰うな!」とオストドの脳みそに訴えているくらいだ。

「冗談よ・・行きましょうか?」

「うん。でも、もう一度ゲート確認しなきゃ・・・」

シンガポールに到着時に確認したゲートは、F54だったのだが、F34に変更になっている。

「やっぱりな・・変更になってる」

スカイトレインで第2ターミナルへ移動する。念のためにもう一度ゲートを確認すると・・・

「ん?F34からF54にまた変更になっている。」

「えっ?どういうこと?」

「さあねえ~もうゲートはオープンになっているはずの時間だから・・・F54に行けば判るよ!」

ところが、ゲートは閉まったまま。多分、コロンボ行きに乗務するCA達が不安そうにしている。

「間違えていない?」

「間違えていないと思うよ!行き先にコロンボって書いてあるもの・・・」

その時にアナウンスが流れ、オストドの耳はダンボになり、オストドの指は口に当てて、

メストド1号に静かにする様に合図を送る。

「はは~ん!やはりいいみたい。」

「どうして判るの?」

「シップチェンジだってさ・・・まあ、墜ちる可能性があるより、無い方がいいし・・・」

「まあねえ~」

「それにほら・・・パイロットに他のCAたち。ついでに乗客も集まってきたでしょ?」

いくら、上級クラスの乗客とはいえ、ゲートでの手荷物検査等は平等である。列を作っているので、

並ぶ事にした。やっとゲートの係員がやってきて、ゲートがオープンする。

「なるほど・・ゲート係も荷物検査するのね。」

「そりゃそうでしょ・・そうでなきゃ・・ハイジャックは出来るでしょ?グルになればね・・」

「違いないけど・・・」

そんな会話をボソボソと話していると、オストド&メストド1号の眼の前に並んでいる3人組の漫才が、

幕を開けたのである。どうやら、日本企業からコロンボへ出張する3人組だった。

「あのぉ~ボーディングパス落としたみたいで、探してきます。先に行っていてください。」

若い青年が標的になっていたのだ。勿論、仕掛け人はオストドではない。

同行者の中年おっさん2人組だ。

「どこへ?」

「さっきの店とか・・・」

「どこへ入れていたんだ?」

「ズボンの尻のポケットです・・・」

「大丈夫だよ!俺も前に無くしたけど・・Eチケットの控えあるだろ・・」

「でも・・探してきます。」

「いいから・・・」

列はどんどん短くなってゆく。まあ、ブログネタにもなるし、いつかオストドもやりかねない。

大人しく見ておくことにした。

「本当に・・・」

「いいから・・・」

手荷物検査の直前でタネばらし・・・同行者のおっさん二人組が、片方がポケットから抜き取り、

もう片方が大事にしまってあったのだ。

「あっ!それ!俺の・・・」

「俺のじゃねえ~まったく・・・落としたらどうするんだ」

「俺が抜き取らなきゃ・・誰かに盗られていたかもしれないんだぞ?」

「ひどいっす!帰国したら社長に言いつけます・・・」

まあ、オストドが思うには、海外出張で浮かれている青年に、少々キツイお灸を据えたのだろう。

「昨日!俺が一人で遊びに行ったのを根に持っているんでしょ?」

「いいや・・俺・・元気・・・・」

ここまでにしておくけど、どうも・・日本の恥を輸出している気がする。

「まったく・・・男って・・・」 メストド1号が耳うちをする。

「あのね!男がスケベじゃなかったら・・人類破滅よ!」 少々からかってみたら、思い切り尻を抓られた

可哀そうなオストドである。抓っておきながら・・・・

「そりゃそうだけど・・・」 と答えるメストド1号。オストドは抓られ損である。


わざと?ピンボケにさせた・・・お騒がせ3人衆。

ボーディング開始アナウンスが流れる。勿論、さっさと乗ってさっさと降りるのがオストド流である。

SQ468便 A330-300に乗りこむ。従って、同行しているメストド1号もオストドと行動する。

まあ、指定された席に先に座っているか?ギャレーで立ち話をしている馬鹿を探せば、よい。

乗り遅れなければ、合流するわけだから、ゆっくりしていてもいいのだが、いつも一緒に動く。

空港で別々の行動をしている時は、多分、トイレに行っている時くらいかもしれない。



機体に乗りこみ、操縦席のドア開かないかな>と思っていたら、案の定開く。

勿論、カメラを構えるのが、毎度おなじみのオストド流である。

さっき乗ってきたA380よりは劣るけど、まあ・・昔のファーストクラスよりは、座り心地はよい。

まあ、アメニティーグッズは少々不満だけど、ウエルカムドリンクが出るだけ、

マシと思える様になってきた。



PM10:35 (JPT PM11:35)ドアクローズ。5時間35分のトランジットタイムは幕を閉じた。

PM10:52 (JPT PM11:52)にトーイングカーにより、ゲートF54より押しだされ、

その6分後には、タキシングを開始した。RUNWAY02Cより、PM11:05(JPT AM0:05)に離陸する。

チャンギ国際空港の夜景は大好きである。

シンガポールは、今のところ好きな国から、二度と来るかに格下げになったけど、

この空港は大好きなんだから、仕方がない。まあ、当分立ち寄ることもこれでなくなる。

見納めになるかもしれない。

浮いてしまえば、こっちのもの。さて、何を喰うか?考える。

折角、シンガポール航空が用意しておいてくれたスペシャルミールは、シンガポールへ到着する前に、

CAに断わってもらってある。

「ミスターオストド。お食事前のドリンクは?」

何を喰うべきか迷っていたところへCAがやってきた。

機内では飲まない事に決めているので、ノンアルコールのカクテルを頂くことにした。

メストド1号はミネラルウォーターを所望した。




とりあえず・・・サラダ。フムフム・・ドレッシングがなかなかのもの。


オストドは・・・お魚さんをチョイス。


メストド1号はチキン。ハズレを引いたとはメストド1号。トマトソースも嫌いなメストド1号・・・・


優雅にお茶をいただきまして・・・・・

喰うもんを喰ったら眠くなるのがオストドの習性。

それでなくても様々な激務をこなし、オマケにお父様をそれなりの収容所へ、

放りこむ手筈を整えてきての旅立ち。いつもなら、睡眠薬を飲まなければ眠れないオストドだけど、

飛行機の中は爆睡できるから、これまた、不思議なものである。

一眠りすれば、もう最終着陸態勢に入るとのアナウンスで、夢の中を彷徨っていたオストドは、

現世に引き戻される。

メストド1号をいつものごとく叩き起すが、そのまままた、眠りの世界へ引き摺りこまれてゆく。

まあ、自称“眠り姫”とほざいているくらいだから、仕方がない。

だから、成田・シンガポール間で、充分に睡眠を摂る様に言っておいたのだが、

ゲームに嵌ってしまったのは、メストド1号である。

PM23:47(JPTAM2:17)約11カ月ぶりにコロンボへ帰ってきた。

帰ってきたと言うのは、オストド&メストド1号のチケットはここコロンボで発券されたチケットである。

ゲートA7に滑り込んだ機体に別れを告げ、トランスファーカウンターへ向かう。

ここまでが。シンガポール航空で、ここからが、エミレーツ航空での旅になる。

一予約をつなぎ合わせ、記載しきれずに2枚になってしまったクレームタッグが付いたスーツケースは、

無事に積みかえてもらえるのだろうか?ふと・・キャセイ→キャセイを思い出した。

成田→香港→バンコク→コロンボ→バンコクと馬鹿をやった時、危く荷物が、

行方不明になりかけたのである。

「ねえ!大丈夫かな?荷物・・」 メストド1号もどうやら忘れないタチらしい。

「そうねえ~大丈夫じゃない?」 ノー天気なオストドはこれからやることがある。

トランスファーカウンターで、Eチケットとパスポートを二人分ていじして、乗継の手続きをする。

「バッゲーッジ?」

「パルドン?」

「バッゲージ・・ワン?」

「イエス!ワンバッゲージ・・・」

どうも・最近、必要な単語がスラスラと出てこなくなった。

元々キャパの大半は、別な事に占められており、少ない部分しか活用できない様になっている。

4枚のボーディングパスと、2枚のラウンジインビを受け取る。

「いつになったらラクな旅が出来るのかな?」

「来年はね!カイロで一泊する行程になるから・・・さてと・・・」

「一服でしょ?」

「残念でした!トイレ!」

「それじゃあ・・あたしも・・・」

喰ったら出す。飲んでも出す。これが自然の摂理である。



内戦でドンパチやっている時に、異国の地でこのターミナルを作り上げた技術者たち。

旅客機が撃ち落とされた際も、いちはやく現場に駆けつけて救助をしたエンジニアたち。

ふと・・その話を思い出したオストドである。

「ずいぶん・・・明るいイメージになったな・・・内戦終って良かった・・・」

ボツンとひとりごとを漏らしていると、メストド1号が戻ってきた。勝手知ったるコロンボの空港。

スモーキングルームにまっしぐらに駆けこむ。前は、ラウンジで喫煙できたのだけど、今は禁煙。

したがって、空調が余り聴いていない煙たなびく中へ、突進して一服、二服と立て続けて、

ニコチンを供給する。

「しかし・・まあ、内戦が終ったら手のひらを返す様に色々な航空会社が戻りつつあるな・・・」

「いいんじゃない?」

「いいけどさ・・・あんなアホやるビジネスマンも乗りこんでくるんだよ・・」

「いいことじゃないの?」

「そりゃね・・・でも・・・興味はなくなってきたな・・・」


昔はちょっと・・薄暗かったアラリアラウンジ


日本語が聴こえたのはきのせいかな?

メストド1号にキャリーとバックを託し、再び、スモーキングルームに立て篭もるオストド。

「ライター貸して・・・」

「あいよ・・・」

知らない者同士でも、タバコが取り持つ不思議なご縁もある。二言三言言葉を交わし、お互いの旅の

安全を祈りながら別れるのだ。ゲートに確認に出かけ、ゲートオープンを確認して、ラウンジへ戻る。

「ゲート開いたよ!行こうか?」

必死に睡魔と闘っているメストド1号を、促してA7ゲートへ向かう。乗ってきたSQの機体が無くなり、

代わりにシンガポールから飛んできたエミレーツ航空の機体がスポットインされている。

14,AUG AM2:45(JPT AM6:15) 

エミレーツ航空349便ドバイ行きB777-300ERに乗りこむ。まだまだ・・先は長い。






相変わらず・・・ウエルカムドリンクでビタミンCを補うオストド・・・・

機内食は喰わないと言う選択を行使することにして、早速寝る準備を始める。

機内食を食いっぱぐれても、ドバイノラウンジで、好きなモノをチョイスして喰えるのだ。

それよりも、睡眠を多少でも摂っておかねばならない。

AM3:15(JPTAM6:45)ドアクローズ。AM3:30にプッシュバックされるまでは、起きていたけど、

隣のお姫様は爆睡モードに突入している。その姿を見ていたらオストドも眠りの世界へ引き込まれた。

第6章 ドバイでトランジットへ続く・・・・
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コメント 2

inacyan

まだ飛行機に乗るんですね!
エコノミーしか乗ったことがないので凄く豪華に見えますよ(o^_’)b
by inacyan (2010-09-05 12:02) 

にゃん

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by にゃん (2010-09-27 13:05) 

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