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飛んで!飛んで!飛んで!飛んで!イスタンブール! ⑦ [2010 夏 イスタンブールの旅]

第6章 飛んで飛んで飛んで飛んで・・やっと着いた!

「浮いた!浮いた!あとは・・・降りるだけ!墜ちなきゃね!」

オストドはハイテンションである。入国カードの作成もいらないし、ビザもいらない。

後は、機内食を喰って一眠りでもすれば、イスタンブールに到着する。

「ねえ!バスよね?」

「うん!タクシム広場まではね・・その後どうしようかな?」

「機内食食べるんでしょ?」

「そりゃね・・・腹減ったもん!」

「だったら・・歩きね!」

「げっ!」

そんな会話が飛び交う中、確かに駿馬と化したB777-300はイスタンブールを目指している。







「おお!クエートから、イラク上空通るのか・・・撃ち落とされねえだろうな・・・」

「もう!大丈夫でしょ?」

「多分ね!だけど・・大丈夫!」

「なんで?」

「だって・・離陸前に神の思し召しのままにて祈ったら、いらん!って・・・」

「もしかして?イランといらん掛けてる?」

「いや・・天然!」


食前酒ならぬ・・・食前コーラ。レモンは頼んでないけど入っている。





「あっ!いけねえ~駄目だね!俺・・グルメ写真は駄目だわ・・・」

「また・・撮影前に食べちゃったの?」

「まあねえ~半分残っているけど・・・」

オストド&メストド1号を乗せた機体は、イラク上空を通過してゆく。








(ガラガラなので・・・誰も座る前にセットされた状態を撮影)


(メストドが化粧室へ消えている瞬間に・・・オタク状態でしょ?)



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(Bコンは貸し切り状態でして・・・)



トルコ上空に入り、グングン高度をさげてゆく。EK123。

「さてと・・もうすぐだよ!」

化粧室から帰ってきて、爆睡状態のメストド1号を叩き起こす。機内食を喰ったら寝ると言っていたが、

オストドは一睡もせずにゲームをやっていたことになる。



モニターを切り替えると、高度がどんどん下がってゆくのが見える。眼の前の数字がどんどん減る。





PM2:52(JPT PM8:52) 緩やかに旋回しながら、高度を下げ、ごく当たり前の様に、

ゆっくりと駿馬は、中近東の空を駆け、イスタンブール・アタルチェルク空港のRUNWAY18Rに、

ランディングをする。

「まあ・・当たり前と言えば、当たり前だけど・・・」

「何が?」

「何でもないよ!」

日本を出発して、約34時間が過ぎようとしている。

「ねえ!なんで・・ゲートに入らないの?」

「それはだ・・推測するところによると、入るべきゲートがまだ、前の機が塞いでいると・・・」

「どうして判るの?」

「ほれ!モニター見て!」



モニターに映し出される映像は前方、下方と切りかえられる。明らかに、先行機がいる。

PM15:12 (JPT PM21:12)21番ゲートへスポットイン。

入国手続きを行い。一番端にあるターンテーブルに辿りついても、まだ荷物は出てきていない。

「ちゃんと・・積んでいるんだろうな・・・」 そう呟いた途端、ターンテーブルが動く合図が流れ、

ベルトコンベアーから、ひとつめの荷物が吐き出され、そしてオストドが成田でチェックインした

荷物が2番目に吐き出されてきた。その間、メストド1号は毎度のことながら、ベンチでパズル誌を

拡げている。まあ、彼女にしてみれば、専属のツアコンがいるわけだし、どこの空港でもそうだが、

当たり前の様にしていればよい。

「お待たせ!行こうか?」

オストドはオンボロになりかけたダンヒルノレポーターバックを背負い、スーツケースを引き摺る。

メストド1号は、使い慣れたリュックを背負い、キャリーを引き摺り、オストドの後ろを歩く。

「どこのレートがいいかな?」

「レート違うの?」

「うん。あっ!ココが一番いいみたい・・・」

試しに、オストドが2万円を窓口に差し出すと、初めて見るTL紙幣が出てきた。

「まあまあ・・かな?1TLあたりはと・・・面倒だから、65円でいいや・・・」

続いて、メストド2号が8万円を差し出す。同じく65円ほどの交換率である。

「さてと・・バスに乗る前に・・・・」

「はいはい・・・到着の儀式でしょ?」

空港の外に出て、喫煙出来る場所を探す。ターミナルの端に灰皿を確認する。

そこで、一服をしていたら、トルコ航空のCA達と合流?する形になった。

「ん?日の丸だ・・・」

「えっ?」

そこへトルコ航空のクルーであり、日の丸のピンバッジを付けた男性が、声を掛けてきた。

「日本からですか?」

「日本語出来るんですね?」

「少しね!」

他愛もないお喋りをして、別れ、オストドとメストド1号はリムジンバス乗り場へ向かう。

「タクシム?」

それだけで充分であった。乗れ!の合図にスーツケースとキャリは、瞬く間にバスの腹の中へ

通路を挟んで並んだ席を見つけ、座ると、チケット売りのお兄さんが、一人10TLを徴収する。

「良かった!バスが遅れていたみたい。これ・・16時発のバス」

「ラッキーだったわよね・・・」









タクシム広場の先にあるリムジンバス乗り場まで、30分ほどの道のりで着く。ここから宿泊先である

ヒルトンホテルまでは、約1キロの道のり。大体の位置関係は既に頭の中にインプットしてある。

所々、昔の石畳の風情が顔をだす所を、ガタガタと言わせ、スーツケースを引き摺るオストド。

そして、その後ろをyはり、ガタガタと音を響かせながら、歩くメストド1号。

「ええと・・・この辺なんだけどね・・・あっ!やはり・・ここだ!」

「ここ?」

「そう・・あそこにヒルトンマーク見えるでしょ・・・」

「なかなか・・近いじゃない!」

「まあね・・ただ、部屋は期待しないでね。一番安いレートでブチ込んだから・・・」

ホテルの回転ドアを抜け、ピンポンゲートを潜る。まあ、おざなりと言う奴に等しい。

フロントのチェックインカウンターへ行く。

「ミスターオストド。上ノラウンジでお手続きする様になっております。」

まあ、一応、なんちゃってGOLDメンバーであるから、予想はしていたのだ。

男性フロントマンに案内され、最上階のエグゼクティブラウンジへ案内される。

うら若い美人だが、どうも早口になる英語。疲れている頭では半分以上、聞き流すしかない。

「ウエルカムドリンクは何が宜しいですか?」との問いに・・「SUIプリーズ!」と答える。

ウエイター氏が冷たいおしぼりとミネラルウォーターを運んでくれる。

水を飲み、額をながれる汗を拭うと、少し、しゃっきりとする。どうやら、エグゼクティブフロアーに

アップグレードされ、なお且つ、希望していた高層階で、エレベーターからほど遠い部屋で、

しかも、スモーキングルームを希望していたので、その条件が全て満たされたのである。

「案内させましょうか?」

「いいや・・自分で行けるから・・・」

それでなくても、ベルボーイの姿は見えなかったし、自らここまで荷物を運んで来ている。

「どうする?先に荷物置いてくるでしょ?」

「うん!」

ハッピーアワーになる前に、荷物を解き、小休止したい。まあ、荷物を解くのも荷造りも全て、

オストドは関与しない。それはメストド1号に任せておいたほうが、快適なのだ。

指定された部屋は、ボスフォラス海峡を望む部屋であった。本来ならシティービューの朝食付き

それも、最低レートで予約してあったわけだが、レートは変わらず、最高の環境を手に入れた。


ウエルカムフルーツとウエルカムチョコ&ゼリー


部屋からの眺め。こりらはヨーロッパサイド。海の向こうがアジアサイド。



メストド1号がせっせと荷ほどきをしている間は暇である。

室内の金庫を物色し、テストを行う。間違いなく動作することを確認して、パスポートやら、家の鍵、

E-チケットに、当分不要になる日本円が入っている財布に、シンガポールドルの残りやらを、

金庫へ放りこみ、メストド1号にも動作の確認を教え、鍵を閉める。

ここで、永年の経験からか、テンキーについた指紋を拭う。こうすれば、万一も逃れることになる。






片付けに忙しい・・・メストド1号の足・・・


(食べられちゃうまえに・・・・)




(ボスフォラス大橋・・・)

「外へ出る元気ある?」

「ないけど・・・ベリーダンス観たいし・・・」

「予約するにはちょっと・・遅いからね・・・今日はゆっくりしよう!」

「じゃあ!明日は?」

「イスタンブールの散歩かな・・・ハマムも行きたいしね!」

「サバサンド食べるの?」

「どうだろ・・・体調次第かな・・・あと・・・衛生面も気を付けないと・・・」

そんなわけで、まだ日は高いが、まったりとここまでの旅の疲れを癒すことにした。

ガンガン突っ走っていた若いころと違い、自分の体調もそうだが、互いの体調を気遣わねばならない。

そんな年齢になってきているのだ。だから、エコノミーでの移動でなく、贅沢な奴とか分不相応と陰口を

叩かれても、ビジネスクラスの格安航空券を探し、旅をしているのだ。


エグゼクティブ・ラウンジ


お好きなモノをお好きなだけどうぞ・・・全て、無料。


夕焼けに染まるイスタンブール






第7章 イスタンブールの街を歩く。極楽コースは天国への近道?に続く・・・・




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コメント 3

inacyan

ふえ~34時間ですか!!お疲れ様です(o^_’)b
専門用語は分かりませんが、写真を見るだけで異国情緒を満喫しています(^^)
グルメ写真は私も駄目です、気が付くと食べちゃってますからね(´▽`;)
by inacyan (2010-09-12 00:39) 

nyankome

ここまで長い道のりであったことがよく分かりました。
お疲れ様でした。
イスタンブールの街の記事も楽しみにしています。
by nyankome (2010-09-12 01:57) 

デルフィニウム

イスラム系の国は行ったことがないので興味津津です。
by デルフィニウム (2010-09-12 21:21) 

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