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飛んで!飛んで!飛んで!飛んで!イスタンブール! ⑪ [2010 夏 イスタンブールの旅]

第10章イスタンブールの街を歩く

― ニャンコパラダイスへようこそ -

16,AUG 泣いても、笑っても、ついでにひっくり返って喚き散らしても・・・・最終日は最終日。

まあ、実際は明日イスタンブールを出発するわけだが、事実上今日が放浪する最後の日。

荷造りをして明日の朝には空港へ行き、また、一年間の“旅の途中”の生活を送ることになる。

「いい加減にしやがれ!馬鹿」と言われても、直行便のエコノミークラスに乗ることはない。

「一番安いルートは?勿論、最低ビジネスクラスでね。」

そうほざいて買ったチケットが、イスタンブール/カイロ/成田のエジプト航空だった。

「お酒出ませんよ?」

「いいんだ!飲まないし・・・」

昔、浴びる様に飲んでいた報いなのか?それとも呪いなのか?もしくは、一生分飲んだのか?

いずれかの理由であるだろう。オストドは1年間の“断酒生活”を経て、自らは欲しない身体に

生まれ変わったのである。まあ、「人間辞めるか?酒辞めるか?」と言われた事がある。

それで・・「酒辞めます!自分からはね!」と答えたのである。

さて、そういうオストドとメストド1号が乗る飛行機の出発まで残すところ、30時間余り・・・

「そんじゃあ~行きますかね?」

行きあたりばったり・・聴こえ良く言えば、“オストドプレゼンツ!放浪ツアー”に出ることにした。

まずは、“腹が減っては戦が出来ぬ!”とばかりに、ラウンジへ行くことに・・・





「あっ!アレ乗りたい!」

「何?」

「アレ!見えないの?」

「見えない・・・」

オストドが指さしたのは、眼下に拡がる公園の中をゆく空中ケーブル。

どうやらメストド1号には見えないらしい。

「ねえ!」

「あん?」

「今日のご予定は?」

「決まってるじゃん!行きあたりばっ旅!」

「はあ?」

「強いてあげれば・・・午後、お茶してプール行って、ベリーダンスは決めているけど・・・」

「それだけ?」

「それだけ・・まあ、予約が取れればだけどね・・ベリーダンス!」

ホテルを出発して、通りを右へいく。左へ行けばタクシム広場方面だが、あえて軍事博物館の方へ

「ここ見るの?」

「見学?しないよ・・ジェット機か何か乗っけてくれるなら観るけど・・・散歩タイム!」

「良かった・・・」

「でしょ?興味ないでしょ・・・おっ!HIS発見!」





「公園の中行こうか?登るのは嫌だけど・・降りるんだからさ・・・」

「だ・か・ら・・・」

「体重減らせ!でしょ?」

さっさと公園へ降りてゆく。銅像が沢山並んでいる。







「何なのかな?この銅像・・・」

「そうねえ~歴史好きじゃなくて良かったわ・・とりあえず全部撮ったけどね・・・」

この時、既にオストドのレーダーは反応を示していた。

「あっち行こう!どうせ・・海まで降りるんだから・・・」

「そうね!」

そこに・・ニャンコのそれも子猫の群れが現れた。

「おっ!ニャンコ発見!ほい!こっち向いて!」















夢中でニャンコたちを撮りまくるオストド。

「しまったな・・・」

「何が?」

「やっぱ・・一眼持ってくりゃ良かった・・・ついでにネコ缶とネコじゃらし・・・」

「コラ!と言いたいところだけど。そうよねえ~人懐っこいし・・・可愛いし・・・」

「だよねえ~はぁ~イスタンブール来て良かったわ・・はぁぁぁぁ~癒される・・・」

常に何匹かの子猫たちがオストドの足にじゃれつく。

カメラを向ければ、自然とポーズを取ってくれる。

「来年はネコじゃらしのおもちゃ買って来るかな・・・」

正しく、イスタンブールはニャンコパラダイスに違いない。子猫たちに別れを告げて、

ひたすら阪や階段を降りてゆく。

「こんな公園がウチの近くにでもあればね・・・」

「ダイエットにもなるでしょ?登る?」

「やだ!海目指しているの・・・」





「しかし・・銅像が多いな・・・なんだここ・・・」

「ガイドブックには?」

「残念ながら・・・・」

日差しが高くなるにつれ、喉が渇くし、暑い。

「また・・SUI持ってくるの忘れてた・・どこかないかな・・売店!」

「そうねえ~喉渇いたわよね・・・」



公園を下り終えるも売店はなかった。少しでも可能性のある次の公園へ入ってゆくことに



「う~散水の水じゃ飲めないしな・・・あっ!」

「えっ?」

「奥様!チャイなんぞいかがでございましょう?」

「宜しいですわね・・・・」

歩道の横にちょっとしたオープンテラスのカフェを見つけたオストド。

丁度、ニコチンも切れかかっているし、どうやら顔にも書いてあるらしい。

「やっぱり・・チャイかな?」

「うん!」

チャイを2杯注文する。

お値段は少々お高めだが、多分、公園内の出店料が掛っているのかもしれない。



砂糖をしこたまぶち込むオストド。相変わらずノンシュガーを貫くメストド1号。




オストドたちの泊まっているヒルトンが・・・・





「あんなに歩いたのに・・・あそこだよ・・ヒルトン・・・」

「もしかして遠廻りしてた?」

「かも・・・まあ、散歩だし・・・」

「あっ!あれ?さっき言ってたの?」

「そう・・あれ!」



乗り場らしき所へ行く。しかし、料金をどうやって払うのだろうとしばし考えていると、

係員の男性が出てきて、説明してくれたのだが、生憎英語ではない。

どうやら、乗り終えた場所でジュトンを購入して、改札を出る仕組みになっているらしい。

そう勝手に解釈することにした。何せ、しきりに乗りこめと手招きしている。

「ねえ!大丈夫かなこれ?」

「さあねえ~俺がメンテナンスしているわけじゃないから・・・さっきまで動いていたし・・・」

「途中で停まったら?」

「面白いかも・・・」

「墜ちない?」

「多分・・・大丈夫じゃない?」

いい加減なものである。まあ、オストドに言わせれば、スキー場のリフトよりマシである。

途中で停まっても凍える心配はない。まあ・・困るのはトイレくらい。



カプセル式で中は暑い。わざわざ飛び降りないから、ドアを開けておいてくれると風が入るのだが、

運転前に閉め切られる。

「ちぇっ!閉められちゃった・・眺め良かったのに・・・」



閉められてしまったら、視界が悪く、蒸し暑くなる。終点になるにつれ、オストドは後悔した。

何しろ、せっせと下ったのが無駄になるわけだ。

「あちゃ・・・反対から乗れば良かった!」

「ニャンコには会えなかったと思うけど・・・」

「まあ・・いいか!」

乗車時間わずか数分。一人1.5TL払ったけど、多少見渡した景色代と思えば納得のお値段。





丘の上は眺めが良い。ヒルトンSA方面へ坂道を降りてゆくことにした。

オストド&メストド1号の宿泊しているヒルトンホテルが見える。




もうひとつのヒルトン。あとはコンラッドがあるので、ヒルトン系列はイスタンブールに3軒ある。



せっせと長い下り坂を降りてゆく。ただ、ひとつSUIを売っているスタンドがない。

「オアシスは何処だ?」

「そうよねえ~あっ!あそこにないかしら?」

「えっ?ああ・・・あそこか・・・」

Bayldm cadを降りてきたのだ。

メストド1号が指さすのは、ガイドブックによれば、イノニュ・スタジアムだ。

「どうかな?何かのグッズ屋みたいなのはオープンしているけど・・・」

ドルマパフチェ通りへ出る。宮殿入り口のスタンドでSUIを2本購入する。

ここは銘柄が違うので、1本0.75TLだ。


ドルマバフチェ・ジャミイ


潮風に当たりながら・・・小休止


ドルマバフチェ宮殿



「海水浴したいの?」

「何で?」

「海に帰りたいのかなぁ~と思って・・・」

「ご・・・ご冗談でしょ?」

「良かった!もうちょっとで落とすところだった・・・」

これ以上、ここに居るとメストド1号に海へ放り込まれそうだったので、カバタシュへ向かう。

途中、外からドルマバフチェ・ジャミイの中を覗き、前にあるベンチで足に消炎クリームを塗る。

「ねえ!船に乗ってアジアサイドに渡ってみる?」

「何で?」

「もしかしたらだけど・・ドルマバフチェ宮殿が綺麗にみえるかも・・・」

「いいわね・・・」

ここで、時計を睨み行程を組み立てる。カバタシュからウスキュダルへ渡り、黒海方面へ行っても

面白そうなのだが、時間がない。バラ撒きのお菓子にもこだわりがあるらしいし、プールもある。

ついでに言えば、まだ、ベリーダンスの予約を取っていない。

夕食付にするか?それともドリンク付きにするか?悩んでいる。

「どうする?グランドバザール行く?」

「1日かかりそうよね・・・」

「まあねえ~迷子になりそうだし・・折角なら時間かけたいしね。」

「エジプシャンバザールでもお菓子は買えそうだし・・・」

「じゃあ・・決まり!」

窓口で乗船券を買う。一人1.5TL支払う。

「ホラ!出るよ!」

オストドはまたもや痛恨のミスを冒したのだ。乗船券売り場でSUIの補充ができたのだ。

しかし、出港しそうな船に飛び乗ってしまったので、オストドのボトルはほぼカラ状態。

「あっちにもあるんじゃない・・・きっと・・・」

その一言で、またオアシスを探し求め、彷徨う民になるとは想像しなかったのである。

第11章 イスタンブールの街を歩く。ショートトリップ気分で・・・へ続く















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コメント 4

inacyan

ばっちり楽しまれているようですね~(^^)
しかしニャンコ達可愛いですね~(o^_’)b
by inacyan (2010-09-28 21:30) 

ゆうのすけ

イスタンブールの街にも 茶色いしま猫がいるんですね!^^


by ゆうのすけ (2010-09-29 00:37) 

shige

こんばんは^^
お久しぶりです!
by shige (2010-09-29 21:04) 

nyankome

ネコちゃん可愛いですね。
世界中どこに行っても猫は同じ?
by nyankome (2010-10-02 15:53) 

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