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僕たちの棒と年と会。(僕たちのシリーズ 番外編) [ちょっとエッチな話]

僕たちの棒と年と会

「なあ・・俺らツルんで何年になるんだっけ?」

「さあねえ~数えたくもねえな!人生の半分。いや・・それ以上か?」

「そうさな・・もう30年か・・・・」

あの頃、僕たちは怖いもの知らずで走り回っていた。停学すら“特別なお休み”としか、受け入れなかった。

まあ、あの頃があるから、こうして集まっては「あの頃は良かったなぁ~」と話題は尽きない。

委員長で部長でリーダー挌。つまり、怒られるときには、真っ先に先生にお小言を喰らう役目の僕。

そして、一時は十数頭に膨れ上がった群れは、途中、死んじまった奴もいるし、

飼い犬になり下がって、会の集まりにも出席すらしないし、消息不明どころか、その生死も判らない

そんな奴までもいる。

「あの頃は面白かったよな・・・」

「喧嘩三昧だったけど・・・・」

「そうそう・・・年少も覚悟したこともあったっけ?」

「それよりさ・・・保健所に送られるんじゃねえかと・・・・」

「あっ!そうだ!思い出したぞ!佐々木ぃ~お前!梅ちゃんでよかったよな・・・」

「だよねえ~今だったら・・エイズだったかも・・・」

どうも、ヤローばかり集まると碌な話にならない。最近と言うべきか、いや、昔から僕たちの話題は、

下ネタトークに始まり、下ネタトークでしか終らない。

「なあ!部長・・・」

「・・・・・・」

「委員長のほうがいいか?」

「いい加減にしろ・・勘弁しろよ・・・」

「最近、どう?」

「何がだ?」

「とぼけちゃってやだねえぇ~コイツ!」

「うんうん。酒は浴びるほど飲んでいたくせに止めやがって・・・・」

「一生分飲んでるし・・・」

「コイツ・・普段はドンちゃんだったのに・・・異常に早かったよな?」

「何がだ?」

「何がじゃねえよ・・・ナニだよ・・・」

「あのよ・・・昼間のサ店で話す内容かぁ~」

「昔はよくやったじゃん!」

「何だっけ?」

「とぼけてるよ・・・喫茶店で」

「喫茶店?ああ・・思い出した。例のやつね!そう言えば・・Y。お前!思い切りどつかれたっけ・・・」

「嫌なのまで思い出すねえ~」

「あん?何だそれ?聞いてねえな・・・」

「いやさあ~まあ・・・止めておくわ!真昼間から話すことじゃねえよ・・・」

「どうせ・・コッチの話だろ・・・お主らは色ボボケのままじゃの・・・ナムアミダブツ!」

「ざけんな!色欲坊主!チクルぞぉ~テメぇ~の悪行三昧!」

「うんうん。それがいい・・・」

「佐々木!そりゃあねえ!お前よりはマシ・・・」

一同が頷く。しかし、色々な方面に散ったものだ。親の稼業を継いでいるのが多いのだが、

「今でもさぁ~お前が医者になったのが信じられねえよ!」と言いたい。変態産婦人科と小児科医。

「はあ?判事?お前がかぁ~裁かれる方じゃねえのか?」と言いたい奴もいる。

「何の授業してたんだ?保健体育かぁ~」と僕たちを散々羨ましがらせた報いとして、結婚式の当日。

“胴上げ”と称して、ボコボコにした奴もいる。

「なあ!酒がねえと・・しまらねえよ!」

「うるせえー人が時間割いて来ただけ、ありがたく思え!」

「はん?おめえ~が余計な事をブログに書くから・・・・」

「それで?」

「針のムシロだ!馬鹿野郎!」

「あっそ・・・自業自得って言葉知らねえか?」

「裏切りモン!」

「表返っただけだ・・馬鹿!」

僕たちの唯一の共通点と言えば、あの頃、あの場所を一緒に駆け廻り、悪さは日常茶飯事で、

ナンパ結構!と言いながらも、ヤクザ相手に喧嘩を仕掛けたり、今思えば不思議なのだが、

「なあ!俺らよく・・三年で卒業できたよなぁ~」であるし、僕たちはその身体に日本オオカミの血が

流れていたことぐらいだろう。

「お前のトコの娘。幾つになった?」

「ええと・・・18だったから・・・・」

「やだねえ~自分の娘の年齢も忘れたのかよ・・・」

「ウルセー馬鹿!」

「嫁には?」

「やらん!俺が脱帽する様な男連れて来いって言ってある!」

「写真は?」

「持ってねえよ!」

「嘘つけ・・・確か!コイツの待ち受け・・娘だったはず・・・」

「おっ!美人になったな・・・良かった良かった・・・嫁さん似で・・・」

「悪かったな!」

「まだ一個か?」

「はあ?一個しかねえぞ・・・」

「そっちの一個じゃなくて・・・ガキ・・・」

「ああ・・・多分。一個!」

「やだねえ~モウロク始まってるんじゃない?」

「馬鹿か?男が妊娠するわけじゃねえんだから・・・判らないだろうが!」

「おい・・・その辺で部長いじくるのやめねえと・・・」

「あっ!」

「気が付くのが遅いねえ~しっかり・・仇打ちさせてもらう!」

「佐々木はええとぉ~1号さんは良いとして、2号さんは銀座だったっけ?おっと・・あっちは4号か・・・」

「洒落になんねえぞ・・・・」

「笑っている大岩。お前・・ナースと切れたのか?嫁さんにバレんなよ・・」

「げっ!・・・な・・なんで・・・・」

「悪い事できねえよなぁ~一緒に入るトコみちゃったんだよ・・・だから、1時間後に電話したろ?」

「て・・てめぇ~知っててわざと?」

「まあな・・・そろそろ頃合いかと思ってな!あのホテル・・・うちの施工なんでな!メンテしてた・・・」

「ゲッ!」

「おい!そこで笑っているエロ坊主!お前だお前・・・」

「拙僧に何かご用かな?」

「気取っているんじゃんえよ・・・拙僧はせっそうでも節操がないほうだろうが・・・」

「なあ!部長!そろそろ・・」

「判った!最後にもう一度だけ言っておく!尻尾隠せなきゃ・・ちょん切ってしまえ!いいな!」

「なあ・・・部長!怒んなよ!お前には感謝してるって・・・みんな・・・」

「へっ?感謝?いつも・・虐げられている気が・・・・」

「俺らが学校卒業できたのも・・・・」

「まあ!俺のお陰だよな・・・カンペ廻してやったし・・・」

「まあ・・お世話も多くしたけど・・・・」

「俺の方がしたんじゃねえか?」

「まあ・・・そうなるかな・・そこでだ!」

「やだ・・・」

「まだ何も言っちゃいねえぞ・・・・」

「碌でもないことに巻き込まれそうな気が・・・」

「鋭くなったな・・・・あのな!フィリピン行かない?」

「行かない!行くとしてもお前等とは行かない!」

「付き合い悪いよなぁ~じゃあ・・誰と行くんだ?」

「カミサンでしょ・・・普通。」

「やだねえ~尻に敷かれてやんの・・・コイツ!」

「群れのリーダーがこうかよ・・・・」

「フィリピンでさ・・棒と年と会やろう!って話になってんの・・・・」

「欠席!お前等だけで行って来い!」

「それがさ・・・お前がいねえと・・マズイんだよな・・・」

「何で?」

「だってさ・・リーダー命令って・・言っちゃったもんな・・・」

「はあ?また・・人の名前使いやがったな・・・・」

「信用あるもんな・・リーダー俺らを売ってのだけど・・・

「あん?最後何か言ったか?信用あるのは当たり前だろ・・・」

「なあ!頼むよ!」

「やだね・・・・」

「アゴ・アシ・アッチ全部持つからさぁ~」

「やだ!どうしてもって言うならさ・・・」

「うんうん・・・・」

「身代わり立てようか?」

「駄目なんだよ・・・ウチの嫁さんたち空港に来るって・・・」

「じゃあ!諦めろ!俺・・忙しいんだから・・・・」

「何で?」

「何でもあるかい!今・・・アッチコッチと飛びまわってるの!現場!」

「道理で・・汚ねえ~カッコしてると思った!」

「ぜってぇ~行かねえ!」

「やっぱりな・・・じゃあ!温泉での棒と年と会は?」

「いつ?」

「22日なんだけど・・・・」

「てめえら・・・相談なく決めやがったな・・・」

「行くだろ?」

「無理!」

「何で?」

「先約入っている。朝までボーネン会・・・・」

「いつだったら・・お前の予約取れるわけ?」

「国際線でしたら・・350日前。国内線は半年前から予約を・・・」

「馬鹿言ってんじゃねえよ!」

「マジ!忙しいんだわ・・・フィリピンでも温泉でも行って来い!」

「付き合い悪いよなぁ~最近・・・」

「そうだな!除名処分にすんぞ・・・」

「いいけどさ・・・お前等の女房に全部バラしてやる。」

「げっ!・・・」

「どっちを信用するかだな・・・・俺か・・お前等か・・・あはは!」

「また・・ある事無い事吹き込む気か?それとも・・脅し?」

「やだねえ~人聞きが悪い。ちょっと・・吹聴しただけだろ・・あの事件は・・・」

「おかげで・・・俺!もうちょっとで頭蓋骨陥没よ?」

「灰皿投げられたんだっけ?」

「そう!」

「じゃあ!良い言葉教えてやる。ちょっと・・耳を貸せ!」

僕は佐々木クンの耳を引っ張り、耳元でゴニョゴニョと・・・・

「なるほどね・・・そりゃあ・・いいわ!」

「だろ?」

「相変わらず・・冴えてるな・・・」

「お前等と違って・・ヘタに尻尾隠さないもんな!」

「どうやって?」

「どうもこうもあるかい!尻尾なんざ、当に引き抜かれてらぁ~」

「やっぱり・・・あの噂は本当だったのか?」

「あん?」

「タマタマよ・・・一個無くしたろ?」

「偶々?」

「馬鹿っ!タマ!ワンタマになったろ・・・」

「ああ!あれ・・・」

「切り取られたんじゃねえかと・・・」

「切り取られたけど?」

「やっぱり・・・」

「お前等、誤解してないか?切り取ったのは医者だぞ・・・」

「なんだ・・・そんなオチか・・・再起不能説も飛び交ったけど・・・」

「まあ!昔よりは・・な・・・それより、お前等・・・」

「あん?」

「ビョーキだけは拾って来るなよ!」

「まあ・・・な」

「冗談じゃねえぞ!仲間に居るんだよ!フィリピンでナマでやってきた馬鹿!」

「どうなった?」

「知らねえけど・・病院へ行けとは言っておいたけど・・・くれぐれも・・・」

「判っているよ!」

「理解してなさそうなのが居るんだよ!エロ坊主!お前だ!」

「俺?」

「そう!お前はいずれ地獄で釜ゆでにされるか・・灼熱地獄か・・・アレ地獄が待っているんだから・・・」

「それを言っちゃ・・みんなそうじゃん!」

「お前は時特に罪が重い!」

「大きなお世話!誰だよ!この間コンコンに穴開けて餞別に持たせた張本人は・・・」

「俺?用意したのは俺じゃねえぞ!」

やっぱり・・・何年経っても、僕たちは変わりそうにありません。

ひとつだけ言えるとすれば・・・お互い老オオカミの仲間入りをする時を待つ身。

あの頃の面影も全然なくなり・・・自慢だったリーゼントヘアーは、せっせと育毛剤を付け、

ついでに言わせてもらえば、昔はお風呂と言えば・・特殊浴場だったのが・・・

温泉に浮かんでいるか、サウナにある露天風呂で空を眺めているくらいになりました。

最近は、病気自慢なるものまで始まったわけで・・・・・

このメンバーがいつまで揃うのかな?と考えるとふと悲しく・・いや・・・虚しさを感じる気がします。

「なあ!部長!」

「あん?」

「お前・・いつまで書くわけ?」

「何を?」

「昔話!」

「そうさなぁ~俺らがジジイになるときまでじゃねえか?確かにその時代に居た証にな!」

本編の僕たちのシリーズはまだまだ・・続きます。

これからも・・僕たちの活躍と言いますか、悪だくみにお付き合いくだされば幸いでございます。




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inacyan

なんだかんだ言っても良いお友達、愉快な仲間達ですね(o^_’)b
by inacyan (2010-12-15 21:25) 

デルフィニウム

オストドさんの奥さまが一番の理解者ですね。
by デルフィニウム (2010-12-15 22:32) 

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