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オストド&メストド1号「飛んで・・飛んで・・・また飛んでの旅。」 -第六章-  [2013.親馬鹿旅]

-天国・・・いや、ちょっと地獄?6-

「ホテルの方がよかったのかな?」

「だね・・・ラウンジの係員も頭に少し来ているんだけど・・・」

「トラブルはなしよ!」

「ぶん殴っちゃダメか・・・やっぱり・・・」

毎回、エジプト航空のラウンジでは不愉快な思いをする。

決まって、オストドを不愉快にさせるのは、場末のバーくらいがお似合いなウェイターだ。

いずれ、ぶん殴るか、なにがしかの制裁を加えてやりたいほどだ。

読者方もカイロ空港内のエジプト航空のスモーキングラウンジを利用した人がいれば、

「多分・・アノヤローだ。」とお気づきかもしれない。

一見すると、ゲイかホモにしかみえない背は低め、メガネをかけており、自分が気に入った客

その客のためなら、他の客に使用されているテーブルを奪取し、飲み物やら、食べ物を運ぶ。

「大体さぁ~・・・・・・」

「ったく・・・寝不足?」

「そりゃあ~フルフラットではなかったし・・・・」

「もうちょっとだからね・・・辛抱」

「了解・・・・」

成田のエジプト航空のカウンターで貰った乗り継ぎのボーディングパスには、搭乗口が

記入されていない。

記入されていても、コロコロとゲートが変わる可能性があるので、随時確認が必要なのだが、

「やっぱり・・・Hかぁ~バスだよ・・・バス。」

Hは、階下に降りることになる。降りてしまうとスモーキングポイントは見当たらない。

まあ、探す気にもならない。何しろ、カイロに到着して開けたタバコは既に底を尽き始めている。

つまり、たっぷりとニコチンを供給過多になるくらい。いわば、吸いダメをしている。

階下に降り、もう一度ゲート案内を確認すると、H1の表示になっている。

手荷物検査を受け、ゲートへ向かうことにした。


ここから、バスで出発です。

「また・・バスか・・・まあ、仕方ない。あちいけど・・・」

カイロを経由するときは、気を付けねばならないのは、乗り継ぎのボーディングパスを

持っていても、必ずスタンプを押してもらわねばならない。

そうしないと、「ビザは?」と尋ねられ、すったもんだする羽目になる。

結構、こういう嫌がらせを食らうことが、イスラム圏では偶にある。

何しろ、成田のセキュリティーを受け、搭乗ゲートを抜け、ボーディングブリッジで

その洗礼をうけてきたのだ。

「もう・・・そろそろかな・・・」

「何が?」

「おさらばかな・・・あっ搭乗が始まるみたいだ。」

予想通り、ドアを出ると暑い。すぐさまバスに乗り込む。

幸いなのは、ビジネスクラスのチケットホルダーだから、バスからタラップを駆け上がることがで

出来る。

「早く・・・ウエルカムドリンクが欲しいな」と、ぽつんと呟くが、どんどんエコノミークラスのお客が

横を歩いてゆき、貰える気配もない。

まあ、幸いなのは、あまり好きではないエアバスではなく、B737-800型だけと言える。

ここで注記しなければいけないのは、ヨーロッパ系エアラインの短距離ビジネスクラスの

シートは、エコノミー3人掛けを2人で座る。エジプト航空のシートは、ボロではあるけど、

それなりの幅とピッチがある。それに多少ノゴージャス感を出すためか、シーtベルトの

金具が、金色に光っている。







「ウエルカムドリンク・・・ないのかぁ~」と言いながら、暴動を企て様かと考え始めると、

「ウエルカムドリンクはいかが?」とばkりに、目の前にグラスにジュースやミネラルウォーターを

載せたトレイが差し出される。



メストド1号はアップルジュースをチョイスして、オストドはオレンジジュースをチョイスした。

オレンジジュースは、まるでネクターの様にドロドロした液体だが、オストドの喉を確かに、

胃袋めがけて流れ込んでゆく。

機体は静かにタクシーウエイらしき所を通過してゆく、現在カイロ空港では新しい建物を

新築している様であり、いずれは炎天下でのタラップ搭乗はなくなると期待したいが、

どうなるかわからないのが、この国なのだろう。

RUNWAY21Cに正対すると、エンジンが唸り始め、まるで首元を抑えられていた駄々っ子が、

お菓子目指して一目散に飛んでゆく様に、カイロの空へ飛びあがってゆく。





「ああ・・腹減った!」

「えっ?あれだけ召しあがったでしょ?」

この召しあがったは、言葉の裏には、「あれだけ喰ったんだろ!腹の肉見てみろ!」という

言葉が隠されているはずだ。

「だって・・・もうじきお昼だけど・・・」

「それより、ピラミッド見える?」

「ええと・・・窓洗えよな・・・あっ!見えた!」



「しょぼ・・・3つしか見えない。」

水平飛行に入ると、まずエコノミークラスへ向かうカートが押し出されてくる。

「メシ・・・まあ、エサかな・・・出るだけありがたいと・・・」



「げっ・・・」

「何?」

「チキンでしょ・・これ・・・」

「仕方がないでしょ・・・・」

「これで長時間フライトなら、暴動もの・・・」

「はいはい・・・」

機内食の食べれる部分だけ(チキンあアレルギーなので、食べられない)を流し込み、

少し仮眠をするとCAに起こされる。ふと、窓の外を見ると、もうアテネ空港へのファイナル

アプローチに入るところだった。



「ボーディングウリッジかしら?」

「甘いね・・多分、沖止めでバスじゃないの・・・・LCCかよ・・・ココ」

案の定、エジプト航空の機体は沖止めされ、バスでの移動となった。

オストド&メストド1号「飛んで・・飛んで・・・また飛んでの旅。」 -第七章- へ続く
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