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オストド&メストド1号「飛んで・・飛んで・・・また飛んでの旅。」 -第八章- [2013.親馬鹿旅]

ートランジット2-

空港内をくまなく歩き、ニコチンを供給後、取敢えず、ミネラルウォーターの1.5L入りを

仕入れて一旦部屋に戻ることにした。部屋にあるサービスの一本とコレだけあれば、

コーヒーを入れたり、薬を服用したり、喉を潤す分は足りる計算だ。

部屋の冷蔵庫に放り込んだ途端、オストドは悪い予感が走った。

「ところで・・・晩御飯どうする?」

「喰うの?」

「喰う!じゃなければ・・・明日の飛行機で暴れるかもしれない。」

「仕方がないわね~」とばかりに、また部屋から空港へ向かう。



空港のセキュリティーが煩ければ、空港へは行かない。モンドーがメンドーでからであるが、

アテネの空港のセユリティーはまあまあだ。ターミナルビルに入るだけでも、セキュリティーの

チェックを受けなければならない空港もある中では、危機管理は?と尋ねたくなるけど、

オストドは、「晩御飯はマック・・・」と完全に決め込んでいた。

食べるのは決まって、ビックマック。あちらこちらの国に出かけると、真っ先に探す。

メストド1号に言わせると、「ジャンクフード中毒」らしい。

この日は大人しく、マックにありついたので、さっさと湯船に浸かり眠ることにした。

何しろ、この先アテネ―ミュンヘン―モントリオールへのフライトが待っている。

「問題は・・・ちゃんと荷物積まれるかどうかだ・・・」

「そうねえ~この前のブリティッシュいたいに・・・」

「うん。絶対あれはわざと積まなかったと思うよ・・・大丈夫かな?」

「こっちが聞きたい!」

「まあ!大丈夫っしょ・・・」

ここで論議しているのは、ミュンヘンで、1時間10分の乗り継ぎであることだ。

ユーロ圏にはすでに入国しているので、ミュンヘンまでは国内線とほぼ同じ。

ミュンヘンで出国手続きをして、ゲートへ向かわなければならない。

ラウンジも帰りまでお預けで、ヘタをすると大事な“離陸前の儀式”である一服お時間も怪しい。

それに手に入れたマップには、スモーキングスペースの記載はない。

あるのは、「ありましたよ!」という頼りない口コミだけである。

「まあ・・ なんとkなるっしょ!」と呟くとオストドもメストド1号も深い眠りに落ちたのだった。

05.31 ギリシャ時間 AM8:00

日本を出発して、足かけ3日目。今日も長い一日になる。地球を西肉かって飛べば、時差の関係で

一日は長くなるし、東に向かって飛べば、一日は短くなり、前日に到着してしまうという事さえある。

そういえば、昔。“前日に到着するハワイ!”なんて流行ったこともあった。

「今日も長いのよねえ~」

「まあね。帰りは短い日が続くけど・・・さてと・・身支度して・・・」

「荷物持って行く?」

「いや、一度部屋に帰ってくる。朝メシ朝メシ・・・あそこで食べるか?」

「そうねえ~あそこなら・・・」

偶に聞かれることなのだが、オストドの時差克服術は、至って簡単だ。

「腹が減っていようがいまいが、時間になったら喰う!」

体内時計を無理やり合わせるには、その時間になったら、食べ物を胃袋に押し込む。

ただ、最近、日本時間でもお腹が空くので、食べると必然的に、腹の廻りのお肉は増える。

メストド1号はオストドのお腹の肉を摘み、ため息を付く。まあ、言われなくても判っている。

新陳代謝が落ちたせいなのか?それとも、ある程度懐具合が良くなったので、身体。特に、

腹回りには宜しくないモノを、若いときに準じた量を押し込んでいるせである。

「まあ、昔みたいにさ・・・ファミレスで2人前は喰わなくなったけど・・・・」

「運動不足よね・・・このお腹・・・」

判っていてやめられないのは、食欲とタバコだ。

「まあ、大酒飲まなくなったから・・・・」

「あのまま、飲んでいたら今頃くたばっているわよ・・・・」

暴飲暴食。特にアルコールの摂取量で言えば、一晩で日本酒なら2升。ビールなら1ケース。

ウイスキーやブランデーなら、1本半から2本。

こんな生活も、胃潰瘍でドクターストップを食らった途端、飲めない体質になってしまった。

「まあ、いいや・・とにかく、朝ごはん!」

オストドとメストド1号が向かったのは、空港内出発カウンター奥のフードコートである。

自分の好きなものをせっせと皿に乗せ、スーパーのレジみたいなところで、料金を払う。



離陸する飛行機や到着する飛行機を眺めながら、胃袋に詰め込んでゆく。

「く・・・喰いすぎたぁ~おばちゃん・・・あんなに載せるんだもの。」

「はあ?」

締めて、26.15ユーロの朝食だった。

「さてと・・・一服して・・・」

空港のロビーの中にもスモーキングルームはあるが、ターミナルの外へ出て、一服する。

「何時の飛行機だっけ?」

「ええとぉ~午後1:05発だったけど・・20分遅くなって・・ゲッ!乗り継ぎ50分じゃん!」

「あたしは・・・走らないからね!」

「多分・・・いけるんじゃない?乗り遅れてもルフトが悪い。まあ、いざとなったら係員出すっしょ!」

「出てなければ?」

「その時はその時だぁ~」

部屋に戻り、チェックアウトをする。またこのホテルには4日後に戻る予定だ。

オストド&メストド1号「飛んで・・飛んで・・・また飛んでの旅。」 -第九章-へ続く
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