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機上の変なやつら VOL2 「降ろしちまえっ!と叫びたくなる話」 [トラブルコンダクター]

「ねえ!いつまで・・・・」

そう言いたいのは無理もないお話。

何しろ、エコノミーでもビジネスでもどんなクラスに乗っても、飛行機というモノは、離陸時・

ましてや、着陸時には完全に席に固定?されている。

固定されていると、だんだん腹が立ってくるのは、空腹で乗せられた時に起こる。

最近、ようやく観念したのか?いや、諦めたのか?こっちの出方を伺っているのか?

そんなことはどうでも良いことだが、メストド1号はラウンジでの飲食を黙認する様になった。

でも、「機内食食べるんでしょ?」と言われれば、セーブしているわけだから、

イライラが募ってくる。

まあ、これは空腹だけではない。以前は機内で吸うことができたタバコでさえ、やれ嫌煙権を

振り回し、おかげで禁煙を強いられている立場から言わせてもらえば、化粧品の匂いも混ざれば

強烈な悪臭と化し、オストドだけではなく、猛烈な吐き気が襲ってくる。

まあ、最近、機内でのタバコは諦めが付いたので、電子タバコ→某JTのゼロスタイル。

つまり、煙が出なければよいわけで、おしゃぶり兼ニコチン補給は出来る代物を愛用している。

それでも、空腹感と閉鎖環境と座席にしっかりと固定され、リクライニングすることも、

何でもかんでも制約されている時間は、狂暴化に確かに導いてゆく。

今回、オストドが乗っている機体は、ビジネスクラスの2-3-2。

幸い、ちょっとしたことが前回あったので、航空会社(その系列の旅行社のミス)側が、特別に

半年も前にシートを確保しておいてくれているちょっと足元が他より広い席に座っている。

そこへいい年(つまり高齢)のご夫妻(ペアのジャージ姿ってなんだ?)とその引率者の

娘らしき3人が最後に乗り込んで来てこう言い放った!

「何で・・窓際じゃないのよ!」と口火を切る。ご高齢のご婦人。

「そうはもうされましても・・・本日は満席でございまして・・・」

「そんなこと聞いているんじゃない。旅行会社は窓際の席を用意したと・・・」

「ですから・・・すでにご予約が・・・」

それからが大変であった。

グラホ(グランドホステス)まで、機内に呼ばれ、険悪な時は過ぎてゆき・・・・・

「ねえ・・代わってあげる?」

「わけ・・ないじゃん!なんで・・・あんな奴らに・・・」

「でも・・このまま出発出来ないと・・・」

「そうねえ~あとは・・・航空会社の誠意でしょ?」

既に出発の時間を完全にオーバーしている。エコノミークラスでは、何事が起きているのか?

そう思っているだろう。

オストドは呟くことにした・・・・

「メンドーだから、降ろしちまえ!」

最初はメストド1号にだけ聞こえる様に・・そしてその声はどんどん大きくなってゆく。

当然、他の客室乗務員は、他のお客への対応と問題のトラブルパッセンジャーへの対応に

追われるわけである。

「きっと・・・コックピットと地上はユデダコ状態だぞ・・・」

そうなのである。

航空会社は飛行機を飛ばしてナンボの世界。

地上に飾っておく(駐機)だけで、その分余計な支出を強いられる。それだけではない。

飛行機という乗り物はどうやって運航するのか?

まず、航空会社はスロットと呼ばれる発着枠を確保せねばならない。

勿論、飛行機は空港から空港へと飛ぶわけだから、目的地となる空港の枠も確保する。

だから、発着枠に余裕がなくなると折角飛ばしている“採算割れ路線”を撤収することになる。

偶にしか、いや、一生に一度行くか?行かないか?の人間には関係ないが、

地方ローカル空港はその存続が生命線になる。

だ・か・ら・・・トンデモナイ安いツアーで集客する。(差額は地元自治体負担・・・でも、税金)

話を戻すと、こうやってスロットを確保すると今度は、綿密な飛行機の運用プランを練る。

何しろ、地上に留めておけば、タダのゴミいや、それ以下で刻々に金だけを使うのだ。

更に、営業が客を集め、ディスパッチャーと機長がフライトプランを承諾し、サインをしたら、

そのフライトプランは“予約されている時間”にそこを飛ぶことになっている。

その予約時間にそこを飛ばなければならない。だから、航空会社は定刻あるいは定刻より

早めにシップを押し出そうと躍起になる。

「そろそろかな・・・・」

「えっ?」

「最後通牒!つ・ま・り・・・降ろすか降ろさず飛ぶかだけど・・・・」

絶えず微笑みを持って宥めている彼女等の顔が険しくなる。

何しろ、定刻を30分以上過ぎて、一応、乗るべき客は乗っているのに、機体には未だ

ボーディングブリッジが一本接続されていて、地上では整備員等がイライラしているはずだし、

そのスポット(駐機場)の空きを待っている。延々長時間かどうか知らないが、空を駆け巡ってきた

疲れ切った翼を一時休めようとしている機体とイライラ絶頂のパイロットと乗客たちが、

まるで缶詰と化し待っているのだ。

「それでは・・・どうなさいますか?降りられますか?」

「お・ろ・せ・・・ソレ・・・お・ろ・せ!」とヤジの一つも飛ばしたくなる。

仮にその問題のために要した時間が、40分とし、乗客・乗員250名とすれば、10000分

つまり、貴重な166時間超が消えてなくなっているのだ。

「メンドーだから・・・降ろしちまえっ!」

とうとう・・・怒鳴ってしまったオストドがそこには居た。

VOL3 機内食は絶対数が足りない?に続く・・・・

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