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オストドの旅の後始末「エジプト・カイロのターミナル移動乗り継ぎ」 [ちょっとだけためになる?話]

空飛ぶ食欲魔人ことオストドでございます。

本日もポンポコお腹親父の拙いブログへようこそ!

ご訪問賜っている皆様のご健勝とご多幸と諸願成就を御祈願いたしまして、

本日もスタートなのでございます。

さて、オストド。関東地方で地震があった昨日のその頃。

北京近くを飛んでいる某5つ星エアーラインのビジネスクラスに収まり、

睡眠と食事どちらにしようか?悩んだ末、食欲には勝てず、空のレストランで

フルーツから始まり軽食をモグモグと食べ、また眠りに落ちていました。

それもそのはず・・・エジプト・カイロでは、「果たして飛行機で脱出できるのか?」の

チキンレース?をしてきたのでございます。

「何とかなる・・・・でしょ・・・たぶん・・・・いや・・・希望的な・・・・アレ!」と訳の分からない事を

ほざきながら、寝不足の身体を引きずり、たどり着いた場所。

マルタ→イスタンブールへ飛び、地下鉄に乗り換えわずか一駅。

くそったれホテルにチェックインして、部屋でタバコを2本吸い、また地下鉄と路面電車で

たどり着いたのは、グランドバザール。その中を彷徨い、土産を物色し、

くそ高いデーツの値段にビックリして、それならば!と向かったのは、エジプシャンバザール。

そこで適正な価格で上質のデーツを入手し、くそったれホテルへ戻り、わずか4時間ほどの仮眠。

ケチったオストドが悪いのか?でも、ラウンジは★Gだし、タバコも吸える場所を鼻で嗅ぎ分け、

末期になるかもしれないタバコを吸い。早朝のTK便でカイロにたどり着き、うっそ~と思いながらも

ボーディングブリッジを駆け抜け、たどり着いたのは、エジプト航空のトランスファーカウンター。

何故なら、ターミナル3にはそこしかなかったから・・・なのだが・・・・

ここからが、本題。

世界でも10本の指に入るであろうパスポートをホルダーしていても、この国ではVISAが居る。

VISAカードではなく、ビザ。つまり、査証というやつで厄介だし、通過するだけなのだから、

トランジットビザが入手できるはず。駄目なら、4千何某ユーロに1千トルコリラ。ついでに日本円も

ある程度持ってきたので、ビザを取得すればいいだけなのだ。

トランスファーカウンターには、正直言って、オタクを理解できる切れ者とそうでない方もいる。

オストドが最初にぶち当たったのは、後者の方だ。何しろ、預け入れたバゲージ(荷物)の

行先は、プライオリティタッグをお情け(★G)で付けてもらったが、受取先はカイロまで。

「ターッキッシュで来たんだけど・・・乗り継ぎが・・・・」

「イスタンブールへか?」

「ちゃう!イスタンブールから飛んできて、戻るバカは・・・」

そこへオタク扱いになれている切れ者がやってきた。

「どこへ行くんだい?」

「トランスファー・カタールエアーウエイズ!ヴィアドーハ!ファイナルは、成田!」

「えっ!ここ・・・ターミナル3だぜ!カタール・・・

「判っているターミナル1でしょ・・・・」

「お・・・オーケー!送っていてやる。荷物はそれ1個か?」

「いいや・・・ターンテーブルで回っている・・・はず。」

「ワン?ツー?」

「ワン!」

そう叫びながら、クレームタッグを取り出し、カタール航空のEチケットとパスポートを渡す。

時刻は、カイロ時間でまだ9時前。出発は・・・アレ?1時?それとも2時だっけ?

「オッケー!ピックアップさせる。そこのソファーで座ってろ!」

オストドは珍しくアラーの紙に感謝を捧げた。兎に角、沈没しかけた“舟”を助けてくれたのだから、

目の前に居れば抱きついたかもしれない。

メストド1号がトイレへ行き、喫煙所を発見してくる間。オストドはひたすら祈った。

「どうかバゲージがピックアップされます様に!」

そして・・・気が付いた。

あれは、まだエジプト航空が成田へ飛んでいた頃で、オストドがまだ金欠だったころ。

格安のビジネスクラスを探し、トランジットホテルを当然とばかりに要求したときに、

中国人女性に声をかけられ、くそ重いワインやらチーズにハムの入った荷物番を命じられ、

同じホテルの同じフロアーだったせいでもないが、ロビーで談笑し、そして助けを求められた

あの時に待たされていた場所だったのだ。

「あのさ~ココ。トランジット・・・・」

「覚えているけど?アンタは忘れていたみたいだけど・・・・」

また、想い出に浸った。

「ヘルプ・ミー」その声にオストドはドアを開けた。

知らない女性なら、ドアを開けないが、ドアの先にはあの中国人女性が立っていた。

「メイ・アイ・ヘルプ・ユー?」

滅多に口にしないオストドが言った。本能がそう言わせたのかどうかはさておき・・・・

「ちょっと・・部屋に来て!」

でも、オストドは一人旅ではない。

「ちょっくら言ってくる!何かあったらしいから・・・・」

付いていくと、部屋ノドアがどうしても開かないらしい。

カード式なので、ドアのランプが点く仕掛けなのだが、カードを読み込まないらしい。

「フロントへ行ってきたほうがいいと思うけど・・・・あっ!」

「そうなの・・・あの荷物」

つまり、オストドは荷物番のために呼ばれたのだった。

ふと顔を上げるとどうやら、オストドが預け入れたらしきスーツケースが届いていた。

行ってみるとオストドの荷物だった。ここまではエジプト航空の係員たちは、自分たちには

利害関係もない闖入者の荷物を探して持ってきてくれたのだ。

「サンキュー・・・ところで・・・送りは?」

どうやら、オストドも図々しい。

「ちょっと待てって・・・・ところで、パスポートとEチケットは?」

「カウンターに預けたっしょ・・・アレ?」

係員が入れ替わっていた。入れ替わっていたけど、引き継はほんの少しされていた。

「ここにあるよ!」

別の係員が見覚えのあるパスポートを振りかざした。

「あと・・何分待てばいい?」この時点ですでに1時間以上の時が流れていた。

「オッケー!ちょっと待ってろ!交渉してくる!」

係員は入国管理官の所へビザなしで通してくれる様に頼みに行ってくれた。

密入国?でもなんでもよい。また・・・アラーの神に祈ったけど、沈没しかかった“舟”は、

自力航海が認められず、護送船に護送されることが決定した。

「ダメだった!」

「いいよ・・・パスポート返して・・・」

でも、面倒見のいいエジプト人とアラーの神は、闖入者を見捨てなかった。

「今、バス手配している。30分あれば送れるよ!」

彼の言葉に嘘があったのは、30分ではなく。10分だったことだろう。

エジプト航空の女性スタッフがドライバーを連れてやってきた。

「彼が送る!」

オストドとメストド1号は目の前に現れた淡い光に導かれる様にドライバーに従った。

通路を逆行し、職員用のエレベーターで地上階に降り、目の前に止めてあった車には、

“VIPサービス”の文字。

何度か訪れ、バスで走り回ったところから、ターミナル1まで前を走っている車を追い抜き、

飛行機の脇をすり抜け、車はターミナル1のアライバル口に到着した。

「ヘイ!ミスター」ドライバーの手が、チップを要求していた。オストドは感謝をこめて、

わずか20トルコリラを握らせた。

あとは・・・トランスファーへ進み、チケットを引き換えファーストクラスラウンジへ行けるはず・・

でも、アラーの神はそこまで寛大ではなかった。トランスファー口の入管職員に、

パスポートとE-チケットを没収され、「そこのソファーで待て!」と言われたのだ。

「やっぱり・・大人しくビザ代払えば良かったかな?そうすれば今頃・・・・」

「どうして払わなかったの?」

「払わないで済むかな?と思ったけど」・・あはは」

「あははじゃない!乗り遅れたら・・・」

「この次のフライトでも大丈夫だからね・・・・」

そうなのだ。ちゃんと乗り遅れても次のフライトでも乗り継いで帰れる公算があったから、

無謀?な賭けに挑んでみたのだ。

そこへ男性のカタール航空の職員が、VIPらしき人を連れて通り過ぎようとしていた。

入管職員がオストドたちのパスポートとEチケットを渡した。

「ここで待ってろ!」オストドにはそう聞こえた。何しろ、アラビア語は判らない。

大人しく待つこと1時間。出発まで1時間あまりしかなくなった。

そこへ女性職員が女神のごとく現れ、オストドたちのボーディングとパスポートを持ってきた。

「フォロ・・・えっ?」

オストドはバカでかいスーツケースを持っている。

女神は携帯で誰かに連絡していた。待つこと10数分。男性職員がクレームタッグを持ってきた。

どうやら、荷物は男性の手で預け入れされ、成田へ届くらしい。

女神がゲートはセブンと言い残し、オストドとメストド1号の手には行ったり来たりしていた

パスポートとボーディングパスがカイロ→ドーハのファーストクラス(ビジネス設定はない)と

ドーハ→成田のビジネスクラスの2枚とファーストクラスラウンジの入場券があった。

「どうする?」

「えっ?」

「一服したいよね・・・もう、乗り損ねないと思うし・・・・」

ファーストクラスラウンジには、喫煙スペースがあり、2本立て続けに吸い込む。

「ふう~美味かったぁ~さて・・・行くか?」

ゲート7を潜り抜け、列に並ぶ。係員がファーストクラスは待つように言う。

「????」

オストドは確認し忘れていたのだが、カイロ出国の際は、ビザの確認がある。

「トランジット!ノービザ・・・」

でも、オストドのパスポートには、ビザの代わりのトランジットスタンプと番号が書かれていた。

「オイ!ファーストクラスパッセンジャーだ!」

入管職員がカタール航空の職員に言うと、オストドとメストド1号は、エコノミー客で溢れたバスの

後ろのバスへ案内され、収まったのだった。

最後に、闖入者であるオストド&メストド1号に対して、力を尽くしてくれたエジプト航空関係者に

深く感謝するとともに、また、いつの日かエジプト航空の機体に乗れることを楽しみにしている。

また、これらは、エジプト航空関係者の大いなる好意のおかげであり、他の旅行者の皆様が、

その恩恵に預かれる保証は・・・・まるでない。


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