旅の後始末「三本目の足で・・・」VOL4 [2019年リスボンの旅]
-VOL4 サプライズ!-
昨夜は、メストド1号も珍しくステーキ。オスオドは言わずもかな、
ステーキを食した。勿論、「キリギリスじゃないんだけど・・」と
のたまいながら、サラダボール一杯の生野菜も詰め込んだ。
オストドは最後の夜にライトアップされた発見のモニュメントを
眺めながら、テラスでタバコを吸い、メストド1号は荷造りタイム。
相変わらずの最後の夜。(厳密に言えば、短い夜がもう一晩ある)が、
最後に、カタール航空のファーストクラスで貰った。旅専用のパジャマを
投げ込めば終わりの状態で、朝を迎えた。
「さてと・・・メシ行くかね。今日は昼は遅くなりそうだし・・」
12時半に迎えがやってきて、TAPポルトガル航空でミュンヘンへ飛ぶ。
その機内で出るであろう機内食が昼食になり、ミュンヘンを離陸した
羽田行きの機内で食す機内食が夕食の予定だからだ。
「あっ!誕生日おめでとう!だな・・やっぱ・・・」
「ありがとう。でも、あんまりありがたくないけどね。」
ここ数年。メストド1号のお誕生日は海外で迎える。
今年は日程の関係上、メストド1号のお誕生日が、日本へ向けて出発日。
カフェテリアで、多分、オストドは軽く2食分はお腹へ押し込み、
メストド1号もいつもの倍量くらい押し込む。
メストド1号は背中を向けているけど、オストドの目には、
ウエートレスが、ケーキとシャンペングラスを二つ持ってくるのをみた。
「またか・・どこかのバカは、朝っぱらから・・・・」
オストドの言葉はここで途切れた。
「ミスターオストド。ハッピバースディ」
「ノン!こっち・・・」
オストドの指はメストド1号を指さした。
「マーム。ハッピバースディ!」
メストド1号の前にローソクに火が点けられたケーキと
二人の前には、シャンペングラスが置かれた。
「えっ?」
「俺は知らないからね。ホテルからでしょ・・・」
目の前に置かれたチョコレートケーキは、およそ20cm四方
「お腹いっぱいなんだけど・・・」
「だ~め。!」
恐る恐る食べたケーキは、完全なチョコレートケーキだった。
マルタ島では、手配したケーキは、チーズケーキだったので、
持て余していたけど、これも完食し、シャンペングラスも二つ
空になった。
「いやあ~ホテルからのサプライズは初めてだわ・・・」
「あたし・・・このホテル大好き。」
「良かった。それなりに・・・払ったからねえ~」
最初は「高い!」と思ったけど、ロケーションと朝食
そして、スタッフにこのサービスなら、高くはなかった。
朝食を終え、ちょっとこの旅最後の散歩に出る。
ホテルは12時にチェックアウトすればいいわけで、
暇つぶしも兼ねていて、ついでに、立派に育っている
オストドのお腹が少しでもへっこむ事を期待しての散歩。
チェックアウトを済ませ、しばらく待つと、お迎えの車が、
定刻より早く到着。ドライバー氏が、車窓を流れる景色を
ガイドしてくれながら、あっという間に空港に到着。
「やはり・・・ようこそ!ポルトガルに車を頼んで良かった。」
「そうねえ~去年よりちょっと高いんでしょ?」
「ちょっとね。サービスは全然ちがうね。価値以上のものがあった。」
往復で100ユーロ。PAYPAYの手数料が5ユーロの価値は充分だ。
「また、来ることがあったら頼もう。ついでにカーチャーターで観光も」
「そうね・・」
TAPのカウンターでチェックインを済ませ、手荷物検査を受ける。
オストドの三本目の足も、チェックを受ける。
去年のクリスマスに見つけた喫煙所へ行き、一服。その後、ラウンジ経由で
もう一服。ボーディングゲートで待っていたのは、
「はあ?ば・・・バス?」
ボーディングブリッジの横の階段をキャリーを抱え、三本目の足で一歩一歩
降りる。降りれば、今度はタラップ。
最新鋭のA321neoだったけど、オストドには、ある思いがあった。
「ねえ~もしかしたら・・・・」
オストドの悪い予感は当たる。ミュンヘンでもタラップを降りる羽目になる。
ミュンヘンで、EU出国。喫煙所を経て、ラウンジそして、喫煙所。
ANA便のゲートでは、「お手伝いの必要な方」と見られたのか、優先搭乗。
そして・・・オストドとメストド1号は、この旅最後の機体に乗り込んだ。
いや、航空券上では、次の旅が始まっているので、旅のスタートなのだ。
今回は、リスボン~羽田/成田~プラハの航空券を買ってあるからだ。
「さてと・・・・また。働きますかね・・・・」
「そうねえ~」
「10月が楽しみだけど・・・」
「あたしは地獄?10日後にエコでシドニーなんだから・・・・」
「だねえ~」
「それもホテル2泊機中2泊・・・」
「仕方ないじゃん!」
「俺はその間。伊勢神宮かな・・・・恒例の・・・」
「また・・足折らない様に・・・」
「ら・・・らじゃぁ~」
-後日談-
無事、羽田からリムジンバスで成田空港へ行き、車を引き取り帰宅。
6月に法要(49日)のため、北海道へ行くことになった。
ついでに、オストドのここ数年恒例の「ヤロウだらけ。いやヤロウだけの旅」は
また、バリ島へ行くことになった。オストド属するA班は、香港航空で出発する。
ホテルは、カユマニス・ジンバラン。これで、カユマニスのバリ島にある4つの
ホテルを全て制覇することになる。
いや、その前にプラハからの帰りのチケットも手配しなければならない。
ブダペストに飛ぶか、ウィーンに飛んで一泊も悪くなさそうだ。
その前に、オストドはパスポートの更新を受けねばならない。
健康診断もあるけど・・・どうなるのだろう!
-あとがきに代えて-
「いつまで飛ぶんですかね?」
「さあねえ~俺は車いすでも行くけど・・・」
「あたしは・・・」
「また、車イスのる?成田で一回乗ったじゃん!」
「嫌なこと思い出させるなっ!」
メストド1号は数年前に日本帰国時にカップルが推したカートを
ぶつけられ、成田空港内の診療所へ車イスで運ばれた。
幸い、軽傷だったけど、旅行から帰ってきたカップルにとって、
請求された治療費は、大変だったのでないだろうかと、今でも
思う。
今回の旅は、出発の1か月ちょっと前にオストドが転倒骨折という
不名誉な怪我はあったため。三本目の足が相棒として同行した。
多分、いや、10月のプラハにも今週末の北海道にも同行する。
「ず~っとじゃない・・・」
「まあね・・そのほうが、安心かな?多分・・・・」
今は亡き父が、認知を患い、いつの間にかいなくなった時があった。
その時は、北海道・網走まで迎えに行ったことがある。
AIRDOの機体で帰ってきたときに、CAに抱えられて車いすに乗り降りした
父に「いいなあ~」と言ったことがある。
「いいだろ?代わってやらん!」と笑っていた父。
きっとオストドも最後の最後まで旅は続けるのだろう。
そして、同行する者に言うのだ。「代わってやらん!」と・・・・
旅はいいものだ。ぐだぐだ過ごす日常の休みと違い。
そこには非日常の世界がある。
バリ島へ行けば、また、オストドは「スッポンポン状態」で、
ヴィラにあるプールに飛び込むことだろう。
プラハでは、オペラかバレーもしくは、クラッシク鑑賞なんぞに
現を抜かすのかもしれない。
何故なら、そこには非日常の世界が待っているからだ。
先日、ある取引先に尋ねられたことがある。
「どこがいいですかね~」と漠然とした質問だった。
ある者は、オストドの助言でハネムーンにバリ島へ行った。
ある者は、おめでたらしいのだが、ヴィラの世界へ行きたいとのことで、
宮古島を勧めた。ある者は、那須のとある旅館へ行き、プロポーズする気
満々だったけど、美食と美酒にやられ不調だったそうだ。
そして、姪っ子は、メストド1号とメストド2号が住む大陸へ出かける。
勿論、航空券とホテルはオストドが手配した。
ツアーで行くより、相当安くなり、ホテルのグレードはアップしたけど、
メストド1号の不満は、エコノミークラスにあるらしい。
「仕方ないでしょ?」
「まあねえ~」
オストドが絡むと、みんな旅に出たくなるらしい。
オストドに潜むとある団地の上空は、羽田空港へ着陸機やら、時には
海上自衛隊機や陸上自衛隊の輸送機が舞う。
「ねえ!」
「なんでしょ?」
「秋の航空券手配した?」
「まだ!候補は挙げているけど・・・」
「あたしの誕生日!」
「誕生日?ああ・・・復路分か・・・」
「あたし・・また行きたい!あのホテル!」
「ちょっと・・・高いけど。コスパはいいか・・・」
「でしょ!判ってるわよね?」
「らじゃ~」
来年のメストド1号の誕生日旅行も決まった。またリスボン。
それもベレンのホテルそしてお部屋もご指定。
「SQでもいいけど・・・+3日だし・・・ワンワールドは論外」
「どこかないの?」
「あった!LOTポーランド航空。」
秋のプラハ旅行の帰路をプラハ~ワルシャワ~成田。
お誕生日は、前日に・・・・「入れるじゃん!」
成田~ワルシャワ~リスボン。
お値段は予算内もいいところで、オールビジネスクラス。
ぽちっと発券しているオストドの姿がそこにはあった。
昨夜は、メストド1号も珍しくステーキ。オスオドは言わずもかな、
ステーキを食した。勿論、「キリギリスじゃないんだけど・・」と
のたまいながら、サラダボール一杯の生野菜も詰め込んだ。
オストドは最後の夜にライトアップされた発見のモニュメントを
眺めながら、テラスでタバコを吸い、メストド1号は荷造りタイム。
相変わらずの最後の夜。(厳密に言えば、短い夜がもう一晩ある)が、
最後に、カタール航空のファーストクラスで貰った。旅専用のパジャマを
投げ込めば終わりの状態で、朝を迎えた。
「さてと・・・メシ行くかね。今日は昼は遅くなりそうだし・・」
12時半に迎えがやってきて、TAPポルトガル航空でミュンヘンへ飛ぶ。
その機内で出るであろう機内食が昼食になり、ミュンヘンを離陸した
羽田行きの機内で食す機内食が夕食の予定だからだ。
「あっ!誕生日おめでとう!だな・・やっぱ・・・」
「ありがとう。でも、あんまりありがたくないけどね。」
ここ数年。メストド1号のお誕生日は海外で迎える。
今年は日程の関係上、メストド1号のお誕生日が、日本へ向けて出発日。
カフェテリアで、多分、オストドは軽く2食分はお腹へ押し込み、
メストド1号もいつもの倍量くらい押し込む。
メストド1号は背中を向けているけど、オストドの目には、
ウエートレスが、ケーキとシャンペングラスを二つ持ってくるのをみた。
「またか・・どこかのバカは、朝っぱらから・・・・」
オストドの言葉はここで途切れた。
「ミスターオストド。ハッピバースディ」
「ノン!こっち・・・」
オストドの指はメストド1号を指さした。
「マーム。ハッピバースディ!」
メストド1号の前にローソクに火が点けられたケーキと
二人の前には、シャンペングラスが置かれた。
「えっ?」
「俺は知らないからね。ホテルからでしょ・・・」
目の前に置かれたチョコレートケーキは、およそ20cm四方
「お腹いっぱいなんだけど・・・」
「だ~め。!」
恐る恐る食べたケーキは、完全なチョコレートケーキだった。
マルタ島では、手配したケーキは、チーズケーキだったので、
持て余していたけど、これも完食し、シャンペングラスも二つ
空になった。
「いやあ~ホテルからのサプライズは初めてだわ・・・」
「あたし・・・このホテル大好き。」
「良かった。それなりに・・・払ったからねえ~」
最初は「高い!」と思ったけど、ロケーションと朝食
そして、スタッフにこのサービスなら、高くはなかった。
朝食を終え、ちょっとこの旅最後の散歩に出る。
ホテルは12時にチェックアウトすればいいわけで、
暇つぶしも兼ねていて、ついでに、立派に育っている
オストドのお腹が少しでもへっこむ事を期待しての散歩。
チェックアウトを済ませ、しばらく待つと、お迎えの車が、
定刻より早く到着。ドライバー氏が、車窓を流れる景色を
ガイドしてくれながら、あっという間に空港に到着。
「やはり・・・ようこそ!ポルトガルに車を頼んで良かった。」
「そうねえ~去年よりちょっと高いんでしょ?」
「ちょっとね。サービスは全然ちがうね。価値以上のものがあった。」
往復で100ユーロ。PAYPAYの手数料が5ユーロの価値は充分だ。
「また、来ることがあったら頼もう。ついでにカーチャーターで観光も」
「そうね・・」
TAPのカウンターでチェックインを済ませ、手荷物検査を受ける。
オストドの三本目の足も、チェックを受ける。
去年のクリスマスに見つけた喫煙所へ行き、一服。その後、ラウンジ経由で
もう一服。ボーディングゲートで待っていたのは、
「はあ?ば・・・バス?」
ボーディングブリッジの横の階段をキャリーを抱え、三本目の足で一歩一歩
降りる。降りれば、今度はタラップ。
最新鋭のA321neoだったけど、オストドには、ある思いがあった。
「ねえ~もしかしたら・・・・」
オストドの悪い予感は当たる。ミュンヘンでもタラップを降りる羽目になる。
ミュンヘンで、EU出国。喫煙所を経て、ラウンジそして、喫煙所。
ANA便のゲートでは、「お手伝いの必要な方」と見られたのか、優先搭乗。
そして・・・オストドとメストド1号は、この旅最後の機体に乗り込んだ。
いや、航空券上では、次の旅が始まっているので、旅のスタートなのだ。
今回は、リスボン~羽田/成田~プラハの航空券を買ってあるからだ。
「さてと・・・・また。働きますかね・・・・」
「そうねえ~」
「10月が楽しみだけど・・・」
「あたしは地獄?10日後にエコでシドニーなんだから・・・・」
「だねえ~」
「それもホテル2泊機中2泊・・・」
「仕方ないじゃん!」
「俺はその間。伊勢神宮かな・・・・恒例の・・・」
「また・・足折らない様に・・・」
「ら・・・らじゃぁ~」
-後日談-
無事、羽田からリムジンバスで成田空港へ行き、車を引き取り帰宅。
6月に法要(49日)のため、北海道へ行くことになった。
ついでに、オストドのここ数年恒例の「ヤロウだらけ。いやヤロウだけの旅」は
また、バリ島へ行くことになった。オストド属するA班は、香港航空で出発する。
ホテルは、カユマニス・ジンバラン。これで、カユマニスのバリ島にある4つの
ホテルを全て制覇することになる。
いや、その前にプラハからの帰りのチケットも手配しなければならない。
ブダペストに飛ぶか、ウィーンに飛んで一泊も悪くなさそうだ。
その前に、オストドはパスポートの更新を受けねばならない。
健康診断もあるけど・・・どうなるのだろう!
-あとがきに代えて-
「いつまで飛ぶんですかね?」
「さあねえ~俺は車いすでも行くけど・・・」
「あたしは・・・」
「また、車イスのる?成田で一回乗ったじゃん!」
「嫌なこと思い出させるなっ!」
メストド1号は数年前に日本帰国時にカップルが推したカートを
ぶつけられ、成田空港内の診療所へ車イスで運ばれた。
幸い、軽傷だったけど、旅行から帰ってきたカップルにとって、
請求された治療費は、大変だったのでないだろうかと、今でも
思う。
今回の旅は、出発の1か月ちょっと前にオストドが転倒骨折という
不名誉な怪我はあったため。三本目の足が相棒として同行した。
多分、いや、10月のプラハにも今週末の北海道にも同行する。
「ず~っとじゃない・・・」
「まあね・・そのほうが、安心かな?多分・・・・」
今は亡き父が、認知を患い、いつの間にかいなくなった時があった。
その時は、北海道・網走まで迎えに行ったことがある。
AIRDOの機体で帰ってきたときに、CAに抱えられて車いすに乗り降りした
父に「いいなあ~」と言ったことがある。
「いいだろ?代わってやらん!」と笑っていた父。
きっとオストドも最後の最後まで旅は続けるのだろう。
そして、同行する者に言うのだ。「代わってやらん!」と・・・・
旅はいいものだ。ぐだぐだ過ごす日常の休みと違い。
そこには非日常の世界がある。
バリ島へ行けば、また、オストドは「スッポンポン状態」で、
ヴィラにあるプールに飛び込むことだろう。
プラハでは、オペラかバレーもしくは、クラッシク鑑賞なんぞに
現を抜かすのかもしれない。
何故なら、そこには非日常の世界が待っているからだ。
先日、ある取引先に尋ねられたことがある。
「どこがいいですかね~」と漠然とした質問だった。
ある者は、オストドの助言でハネムーンにバリ島へ行った。
ある者は、おめでたらしいのだが、ヴィラの世界へ行きたいとのことで、
宮古島を勧めた。ある者は、那須のとある旅館へ行き、プロポーズする気
満々だったけど、美食と美酒にやられ不調だったそうだ。
そして、姪っ子は、メストド1号とメストド2号が住む大陸へ出かける。
勿論、航空券とホテルはオストドが手配した。
ツアーで行くより、相当安くなり、ホテルのグレードはアップしたけど、
メストド1号の不満は、エコノミークラスにあるらしい。
「仕方ないでしょ?」
「まあねえ~」
オストドが絡むと、みんな旅に出たくなるらしい。
オストドに潜むとある団地の上空は、羽田空港へ着陸機やら、時には
海上自衛隊機や陸上自衛隊の輸送機が舞う。
「ねえ!」
「なんでしょ?」
「秋の航空券手配した?」
「まだ!候補は挙げているけど・・・」
「あたしの誕生日!」
「誕生日?ああ・・・復路分か・・・」
「あたし・・また行きたい!あのホテル!」
「ちょっと・・・高いけど。コスパはいいか・・・」
「でしょ!判ってるわよね?」
「らじゃ~」
来年のメストド1号の誕生日旅行も決まった。またリスボン。
それもベレンのホテルそしてお部屋もご指定。
「SQでもいいけど・・・+3日だし・・・ワンワールドは論外」
「どこかないの?」
「あった!LOTポーランド航空。」
秋のプラハ旅行の帰路をプラハ~ワルシャワ~成田。
お誕生日は、前日に・・・・「入れるじゃん!」
成田~ワルシャワ~リスボン。
お値段は予算内もいいところで、オールビジネスクラス。
ぽちっと発券しているオストドの姿がそこにはあった。