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機上の変なやつら VOL0 まえがきに代えて [トラブルコンダクター]

ー 機上の変なやつら ー

ーまえがきに代えて―

私こと空飛ぶ食欲魔人いや、オストドなので、正確に言えば、空飛ぶ食欲旺盛ナオストドと改名を

真剣に検討せねばなるまいか?そう考えることもしばしばなのだ。

そもそも、オストドと名付けたのは、私の悪友たちであり、元人間だったはず?の妻は、メストド1号と

呼ばれ、その娘はメストド2号と呼ばれる様になった。

オストドは大の“空キチ”である。空キチつまりオタクの一種らしいが、そんなのはどうでもよい。

某星組の上級会員になるべく、羽田/那覇を酷い?日には、2往復もした。勿論、用なんぞない。

用もないのに毎週の様に羽田/那覇を往復し、ついでに、成田/仁川/シンガポール/ニューアーク

/シンガポール/バンコク/成田など正気の沙汰では絶対に飛ばないだろうこともやったりした。

そして、手に入れた上級会員証の有効期間内に特別?かどうかは別として、ステータス維持のため

クレジット会員になっているので、所謂“なんちゃってG”と呼ばれる部類に属している。

改悪になる前は、頂いたアップグレードクーポンをフル活用して、シンガポール/成田/北米へと

格安航空券ながら、エコノミーからビジネスクラスへアップグレードを受け、全行程6区間のうち

国内線部分2区間を除く、国際線4区間全てアップグレードしてもらった。

最近では、発券もソウル→シンガポール→コロンボ→イスタンブール→アテネと変化をしていき、

とうとうマルタ発券(但し、片道カイロまで)とカイロ発券で中東5スターエアーのビジネスクラスを

往復発券している。

我ながら、「いるんだなこんな・・・バカ!」と言いたくなるのだが、好きなものは仕方がない。

今年は、2月に某香港エアのビジネスクラスで、香港経由ペナンへ行く。5月には、メストド1号の

誕生日もあるので、♪飛んでイスタンブール~♪と歌いながら、マルタ島まで出かける。

復路いや、正確に言えば、”出稼ぎ便”となるのだが、マルタからイスタンブール。そしてカイロ。

そこで乗り換えて中東のどこかを経由して成田へ戻る。途中、ホテル1泊。機中泊1泊。

そう言えば、未だメストド2号が、カナダで語学留学をしていた時。

年末年始で、バカみたいな金額(100万超え)でトロントヘダイレクトで飛んだ。

モントリオールへ訪ねた時は、確かアテネ発券だったので、アジア大陸・ヨーロッパ大陸・大西洋を

わざわざ遠回りして、たどり着いたこともあった。

「おいおい・・・お前らの方がよっぽど機上の変なやつらだろ?」そう言われても仕方がないが、

敢えて、ここに数回(で終わるか・・・・疑問だけど)書かせていただきたいと思う。

それでは、皆様!離陸前の準備は宜しいでしょうか?

そうそう・・・この旅?に必要なものはパスポートではなく、堪忍袋(大き目ノモノ。)と好奇心だけ

お代は要りません。但し、皆様の接続料や電気料は別途必要なので、ご用心ください。

あと・・・それから・・・急かされると墜落する危険もございます。

それから、もうひとつ。お仕事中に読まれても結構ですけど・・・・

上司の目にはお気をつけて!

それでは、皆様!よき旅を!
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機上の変なやつら VOL1 離陸にあたりまして・・・・・ [トラブルコンダクター]

ー VOL1 離陸にあたりまして・・・・ ―

本日もアザラシ航空にご搭乗いただきましてありがとうございます。

なお、当機出発が、整備の関係で遅れましたことを深くお詫び申し上げます。

さて、皆様!いよいよ搭乗のお時間でございます。堪忍袋はご用意いただきました?

コックピットもキャビンも最終点検におおあらわ。それもそのはず。

当、アザラシ航空の機体もコックピットクルーも老兵ぞろい。

唯一、キャプテンはじめコーパイがせっせと、リクルートしてきた訳のわからない

まあ、リクルートと言っても、無理やり連れてきたが正しいかもしれない。

そんなCAたちが、アッチコッチをバタンバタンと開け閉めし、機内食の確認

そうそう・・・皆様にご案内申し上げますが、当アザラシ航空では、コスト削減のため、

乗客の皆様。特に、経済客と呼ばれる皆様の全員分は積み込んでおりません。

ー 一口メモ ―

笑い事ではなく、本当に数が足らない航空会社は、ドコ!と言えないが存在する。

従って、どうしても機内食が食べたければ、特別ミールの手配をお勧めする。

コックピットでは、出発の時間を過ぎ、散々「スクラップにすんぞ」とか罵声を浴びせ、

時には、宥め、時には懇願して、やっと出発の準備が出来た模様。

何しろ、飛行機という乗り物は、寿命年数が20年で設計されているのだが、

当アザラシ航空では、製造から50年以上経った機体を、今でも大事?とは言わないけど

まだ、現役(但し、年間半分以上は格納庫で修理を受けている)で飛んでいる。

ちょっとコックピットを覗いてみよう。

キャプテンは狂人。コーパイは女たらしである。

キャプテン:「ふう!やっと・・・動いた。このポンコツ!」

コーパイ:「相当古いですからね。」

キャプテン:「古くて悪かったな!コイツ。俺と同じ年齢だぁ~」

コーパイ:「古く・・・じゃなかった。ベテランなんですね。でも、装備は新しい方かな・・・」

キャプテン:「ああ!オーナーがぶっ潰した機体から、装備を取り外して・・・・」

コーパイ:「飛ぶ前に聞きたくなかったんですけど・・・・」

キャプテン:「俺だって知りたくなかったよ!それより、後ろまだモタモタやっているのか?」

コーパイ:「ちょっと呼んでみます?」

キャプテン:「いや!やめとけ・・・今、あいつら(CA)は鬼と化しているはずだ・・・」

コーパイ:「そんなもんですか?」

キャプテン:「ああ!俺らのクルーミールに毒入れられかねない!」

それでは、ここで客室を覗いてみる。

ファーストクラスには、どこかの成金のおっさんとおばさんだけ。

ビジネスクラスでは、無料で配られるウエルカムドリンクのシャンペン(但し・・・模造品?)を

美味そうに飲んでいる。お酒の価値も判らない無償アップグレード客たちと、小心者のカップル。

ついでに、CAに「窓側がいいとだだをこねている年寄夫婦とその引率者の我関せず状態の娘

そして・・・トドが2頭。

経済客(エコノミークラス)では、アサインされたはずの席を勝手に変更させているアホなJ〇Bの

ツアコンいやトラブルコンダクター率いる哀れな乗客。

アレルゲン(アレルギー)で特別食をリクエストしているが、その特別食がちゃんと配られるか?

心配している哀れな子羊と「俺の席返せぇ~」と怒鳴っているVIP(上級会員)

忘れてはならないのが、トト2頭に引率され、それぞれの懐具合で見事に各クラスに

振り分けられた。大きな堪忍袋を持った読者の皆様だ。

経済客の団体ほど扱いにくいものはない。

これは実話に基づいたモノなのだから、読者の皆様の中には、「あっ!それ!うちらだった」と

不愉快に思われる方がいらっしゃるかもしれないが、そこは大きな堪忍袋を持っているはず。

ここは笑い飛ばしていただくか、J〇Bにクレームをつけていただく方が、賢明かもしれない。

話を戻し、エコノミークラスでは、トドの娘が金切声をあげている。

「いつまでも離陸できませんよ・・・ちゃんと指定された席に戻ってください。」

その頃、コックピットでは、狂人いやキャプテンがためいきを一つ吐く・・・・

「だ・か・ら・・・嫌だったんだよな・・・このフライト」

コーパイもひとつため息を吐く

「そうですねえ~今日、黒猫が前を横切ったし、靴ひもが切れちゃって・・・・」

「今のうちに最終チェックやっておくか・・・・」

「そうですね。この・・・オンボロ・・・・いつ・・・あっ!」

「なんだ?あっ!って・・・・」

「い・・いえ・・・オンボロはこの機体でキャプテンの事じゃなくて・・その・・・・」

「頭にきた・・・今日はアクロバット飛行でもやってやるか・・・・・」

「あのぉ~そんな事したら・・・キャビンはゲロの海ですよ!」

「知るか!大体お前知っているか?」

「はい?」

「こうしている間にも・・・駐機料取られているんだぞ・・・・誰が払うと思う?」

「会社ですよね。」

「そうだ!会社が金を払う。そうなるとオーナーが怒る。そうすれば俺らのサラリーに影響が・・・」

「そうなると・・・キャプテンは、奥様に怒られる・・と・・・・」

「それだけじゃない・・・このオンボロ・・・・」

「はあ!」

「こうしているだけでも、燃料炊いているわけだ。」

「ですよねえ~それにだ・・・ウチの会社ケチだからさ・・・・」

「はい?」

「エキストラだって怪しいもんだ…まあ、燃料計壊れているからわからないけど・・・・」

「キャプテン・・・俺!降りていいすか?」

「ああ!浮かんでからな!パラシュートで飛び降りろ!」

まあ、ここは冗談としても、駐機料は嵩んでゆく。空港によって差は大きいけど

着陸料に離陸料ついでにスポット使用料にサービス施設使用料等様々に没収する。

だからLCCは着陸してもほとんどボーディングパスを使用せず、つまり安い駐機料の沖止めで

経費を浮かす。ついでに、着陸から離陸までさっさと時間を空けずに飛ぶ。

「なあ!後ろ・・まだか?コントロールへそ曲げるぞ!」

「ですねえ~こっちの苦労も知らずに・・・・」

「「いつになったら、離陸出来るんだろ?」

そこへインターフォンが鳴る。フライトデレクターやチーフパーサーと呼ばれる。

キャビン責任者からだ。

「キャプテン!すみません!」

「レディー(準備完了か?)」

「それが・・・まだ・・・揉めてまして・・・・」

「どこでだ?」

「ビジでPAX2名が喚いていて・・・・」

「それだけか?」

「エコでは、アホツアコンがやらかしてくれてまして・・・・」

「降ろせ!メンドーだから・・・・」

「今、グラホが収拾しているのと、ウチのCAが叫んでますんで・・・・」

「ラ・・・ラジャー・・・さっさとしてくれよ!」

キャプテンの横でためいきを吐くコーパイ。

「あ~あ!」

「何だって?」

「コントロールからです。あと5分以内に出ないと、1~2時間遅れるそうです・・・・」

「だろうなあ~」

「これで・・・また・・・パア!ですよ・・・・」

「何がだ?」

「そもそも今日スタンバイだったんです。デートもパア!着いてもガールハント出来そうも・・・」

「諦めろ!」

「はい?」

「人生諦めが肝心。まあ、敵討すればいいじゃないか・・・丁度、航路上あやしい所がある。」

「ですね!避けます?」

「いや・・横切ってやるか・・・相当、揺れるかもしれないけど・・・・」

とんでもないキャプテンも居る。

オストドが、某国(隣国だが・・)の機体で貸切フライトだった時にも、機内食のトレーが宙に浮いた

ことが、あった。確かこの時はアラスカの火山の影響でフライトがメチャクチャだった。

空軍出身のパイロットは、腕は良い。腕は良いけど、お客をお客扱いしないところがある。

皆さんはこんな経験はないだろうか?

機内食を食べている時に限って、機体が揺れると言う経験なのだが・・・・

それでは、まだまだ離陸には時間がかかる様なので、続きは次回に・・・・

皆様!良き旅を!
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機上の変なやつら VOL2 「降ろしちまえっ!と叫びたくなる話」 [トラブルコンダクター]

「ねえ!いつまで・・・・」

そう言いたいのは無理もないお話。

何しろ、エコノミーでもビジネスでもどんなクラスに乗っても、飛行機というモノは、離陸時・

ましてや、着陸時には完全に席に固定?されている。

固定されていると、だんだん腹が立ってくるのは、空腹で乗せられた時に起こる。

最近、ようやく観念したのか?いや、諦めたのか?こっちの出方を伺っているのか?

そんなことはどうでも良いことだが、メストド1号はラウンジでの飲食を黙認する様になった。

でも、「機内食食べるんでしょ?」と言われれば、セーブしているわけだから、

イライラが募ってくる。

まあ、これは空腹だけではない。以前は機内で吸うことができたタバコでさえ、やれ嫌煙権を

振り回し、おかげで禁煙を強いられている立場から言わせてもらえば、化粧品の匂いも混ざれば

強烈な悪臭と化し、オストドだけではなく、猛烈な吐き気が襲ってくる。

まあ、最近、機内でのタバコは諦めが付いたので、電子タバコ→某JTのゼロスタイル。

つまり、煙が出なければよいわけで、おしゃぶり兼ニコチン補給は出来る代物を愛用している。

それでも、空腹感と閉鎖環境と座席にしっかりと固定され、リクライニングすることも、

何でもかんでも制約されている時間は、狂暴化に確かに導いてゆく。

今回、オストドが乗っている機体は、ビジネスクラスの2-3-2。

幸い、ちょっとしたことが前回あったので、航空会社(その系列の旅行社のミス)側が、特別に

半年も前にシートを確保しておいてくれているちょっと足元が他より広い席に座っている。

そこへいい年(つまり高齢)のご夫妻(ペアのジャージ姿ってなんだ?)とその引率者の

娘らしき3人が最後に乗り込んで来てこう言い放った!

「何で・・窓際じゃないのよ!」と口火を切る。ご高齢のご婦人。

「そうはもうされましても・・・本日は満席でございまして・・・」

「そんなこと聞いているんじゃない。旅行会社は窓際の席を用意したと・・・」

「ですから・・・すでにご予約が・・・」

それからが大変であった。

グラホ(グランドホステス)まで、機内に呼ばれ、険悪な時は過ぎてゆき・・・・・

「ねえ・・代わってあげる?」

「わけ・・ないじゃん!なんで・・・あんな奴らに・・・」

「でも・・このまま出発出来ないと・・・」

「そうねえ~あとは・・・航空会社の誠意でしょ?」

既に出発の時間を完全にオーバーしている。エコノミークラスでは、何事が起きているのか?

そう思っているだろう。

オストドは呟くことにした・・・・

「メンドーだから、降ろしちまえ!」

最初はメストド1号にだけ聞こえる様に・・そしてその声はどんどん大きくなってゆく。

当然、他の客室乗務員は、他のお客への対応と問題のトラブルパッセンジャーへの対応に

追われるわけである。

「きっと・・・コックピットと地上はユデダコ状態だぞ・・・」

そうなのである。

航空会社は飛行機を飛ばしてナンボの世界。

地上に飾っておく(駐機)だけで、その分余計な支出を強いられる。それだけではない。

飛行機という乗り物はどうやって運航するのか?

まず、航空会社はスロットと呼ばれる発着枠を確保せねばならない。

勿論、飛行機は空港から空港へと飛ぶわけだから、目的地となる空港の枠も確保する。

だから、発着枠に余裕がなくなると折角飛ばしている“採算割れ路線”を撤収することになる。

偶にしか、いや、一生に一度行くか?行かないか?の人間には関係ないが、

地方ローカル空港はその存続が生命線になる。

だ・か・ら・・・トンデモナイ安いツアーで集客する。(差額は地元自治体負担・・・でも、税金)

話を戻すと、こうやってスロットを確保すると今度は、綿密な飛行機の運用プランを練る。

何しろ、地上に留めておけば、タダのゴミいや、それ以下で刻々に金だけを使うのだ。

更に、営業が客を集め、ディスパッチャーと機長がフライトプランを承諾し、サインをしたら、

そのフライトプランは“予約されている時間”にそこを飛ぶことになっている。

その予約時間にそこを飛ばなければならない。だから、航空会社は定刻あるいは定刻より

早めにシップを押し出そうと躍起になる。

「そろそろかな・・・・」

「えっ?」

「最後通牒!つ・ま・り・・・降ろすか降ろさず飛ぶかだけど・・・・」

絶えず微笑みを持って宥めている彼女等の顔が険しくなる。

何しろ、定刻を30分以上過ぎて、一応、乗るべき客は乗っているのに、機体には未だ

ボーディングブリッジが一本接続されていて、地上では整備員等がイライラしているはずだし、

そのスポット(駐機場)の空きを待っている。延々長時間かどうか知らないが、空を駆け巡ってきた

疲れ切った翼を一時休めようとしている機体とイライラ絶頂のパイロットと乗客たちが、

まるで缶詰と化し待っているのだ。

「それでは・・・どうなさいますか?降りられますか?」

「お・ろ・せ・・・ソレ・・・お・ろ・せ!」とヤジの一つも飛ばしたくなる。

仮にその問題のために要した時間が、40分とし、乗客・乗員250名とすれば、10000分

つまり、貴重な166時間超が消えてなくなっているのだ。

「メンドーだから・・・降ろしちまえっ!」

とうとう・・・怒鳴ってしまったオストドがそこには居た。

VOL3 機内食は絶対数が足りない?に続く・・・・

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