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カユマニス・ウブド -非日常の旅への誘い VOL1 [大人の隠れ家]

大人とは、身勝手な生き物らしい。

子供が小さいうちは、まるで特権を得たかの様に振る舞い、他人の迷惑をほとんど

顧みない生き物だと、自身の経験から言ってもそう思う。

子供を自分の都合で振り回していても、それさえもすべて正当化する生き物なのだ。

仮に、子供が騒いでいるときには、それなりに理由があると思う。

眠いときやつまらない時、そして親に振り向いて欲しい時など様々なのだが、

最近、よく眼にするのは、自身が“スマートフォン・シンドローム”に罹っているくせに、

子供が騒ぐと「周りに迷惑だから、やめなさい!」ともっともらしい注意はするのだが、

そのくせ、子供には半分以上、無関心でスマートフォンの画面を見入っている様に見えるのは、

これまた、大人の身勝手な考え方かもしれない。

だから、私の旅。特に非日常に身を委ねる旅は、お子様がなるべく居ない所へ行く。

出来れば、お子様の宿泊を一切認めない。そんな宿泊施設を選ぶ様にしているのも、

これまた、大人の身勝手な理由の一つだろう。

バリ島・カユマニスの世界はその点はっきりしている。

ジンバラン・ヌサドゥーア・ウブドの三か所にそれぞれ、ヴィラを展開しているのだが、

そのうちお子様の宿泊が認められるのは、ジンバランだけ。

ヌサドゥーア・ウブドの2か所は、如何なる理由があろうともお子様の宿泊が認められない。

バリも何度も訪れていると、喧噪な場所ではなく、ちょっと非日常の世界にも身を委ねたくなる。

カユマニス・ウブドを今回選んだのは、

それらを勘案したからなのだろう。

まずは、そのロケーション。喧噪とは程遠い村の通りから、更に路地を奥へ入ってゆく。

車で入れるのは、ゲートを抜けた先にあるオープンエアーのレセプションまで。

ここから先は、乗用カートすら通ることの出来ない石畳の小道を歩くしかない。

でも、旅のお供としてはるばる運んできた荷物は、スタッフが行き帰り共運んでくれるので、

心配はいらない。

広大な敷地に、23棟の趣の異なったヴィラ群とレストランが1軒。そして、敷地を流れる

アユン・リバーを超えてゆけばそこには、5棟のスパ専用ヴィラとメインプールに、

ちょっとしたレストランが建てられている。

優しいバリ時間に包まれるのも、ここの特徴だ。

まず、特筆すべきは、いつでも食べられる朝食だろう。

レストランのオープンしている時間内であれば、朝食を時間に関係なく、

好きなだけ、好きな時間に食べることができる。

まあ、ここで時間に拘束されるのは、アフタヌーンティのサービス時間とスパの予約時間。

そして、チェックアウト時間くらいだろう。

ウエルカム・マッサージにしても、ここは本格だ。

混雑時等は各々滞在するヴィラで受けることもあるらしいのだが、ヴィラ群を抜けて、石段を

降りてゆくと、前述したアユン・リバーに架かる橋が現れる。川を越えてとは、この橋を渡って

行けばいいのだ。

Romantic Bridgeと呼ばれるこの橋。

「ハネムーナーさんは、写真を撮影されていますよ!」と日本人スタッフ「MARI」さんが、

教えてくれた。このMARIさんには、ここに滞在する日本人の多くはお世話になることになる。

ヴィラ群を抜けた特別な場所へ誘ってくれるこの橋を渡って、ウエルカムマッサージを受けに

スパへ行くことになる。ここが、本格的と言ったのは、30分程度のウエルカムマッサージでも、

オープン・エアーのヴィラでオイルマッサージを受ける。そひて、セラピストの彼女たちは、

1年毎の契約更新時にその技量をチェックされているのだ。

Earthingと、聞いたことはあるだろうか?

「スパを受けたら是非・・・・」と勧められたのだが、メインプールへ降りてゆくと、

そこにはたっぷりのマイナスイオンとカユマニス・ウブドの中でも特に強いと感じられる

大地からのエネルギーを感じられる場所だ。

勧められるままに素足で芝生の上を歩いてみると、蓄積されていたはずのストレスも疲れも

いつの間にか消し去ることができるだけ、自分自身が回復しているはずだ。

もうひとつ、このメインプールでの楽しみがある。

プール際のガゼボに身を委ね、アフタヌーン・ティ(ハイティー)を楽しむことだ。

殆ど、貸切状態のメインプールの先に目をやると、もう一つ川が流れている。

その対岸は、現地の村の人々の営みを垣間見ることができる。

ふとその時、ちょっと目のやり場に困ってしまうほど、おおらかな女性の姿も見ることに

なるかもしれない。

不自由な日常に飽きたら

喧噪な世界やプライベートツアーがしたくなったら、カユマニス・カーを頼んでみよう。

単純なウブド市内の送迎(ヴィラへの戻りが、22時30分まで)なら、無料でOKだ。

例えば、ビンタン・スーパーへとか、両替所経由レストランへとか、様々なニーズにも

答えてくれる。有料カーチャターなら、もっと行動範囲は広くなる。

世界中、色々なところへ出かけるのだが、時折、無性に自分の棲家の穴倉へ帰りたくなることが

偶に存在するのだが、ここはその帰りたくなるはずの棲家へも帰りたくなくなる。

それもそのはずだ。

MARIさんの説明によれば、「こんな風のサービスが受けられたらいいよね!」

そんな出資者たちの思いで出来上がったヴィラがここにはあるのだから・・・・

まあ、最後に欠点らしきものを無理やり上げるとすれば、プールの水深が深いことと

このヴィラは、ジャングルの中と言うだけ。

きっと、カユマニスを訪れるゲストたちは、ここのスタッフすべてに感動を覚えることだろう。

「バリ人に悪い人間はいないよ!もし、悪い人間に当たれば、それはジャワ人ね!」

送迎を担当してくれたガイドさんの言葉通り、ここでは何も飾る必要もないし、ましてや

身構える必要すらないと言える。

MARIさんはじめ、スタッフ一人一人が、優しいバリの時の流れと共に、非日常の優しい空間へ

きっと誘ってくれるはずなのだから・・・・・

ー追記-

よく、「うちのホテルを、良く書いてくれませんか?」とオファーを受けることがある。

どんな報酬を出されても、提灯記事などは書くつもりはない。

例え、アゴアシ全部モロモロ付いた「ご招待」も受ける気は、毛頭ない。

今回、書いたのはほんのちょっとの気まぐれと大部分を占めるフレンドリーであり、礼儀正しい

スタッフたちに気持ち良く過ごさせてもらたからだ、帰国にあたり、とある有名なヴィラのサヨナラ

パッケージを体験してきた。数時間のスパとカジュアルフレンチの夕食付だった。

スパは申し分がないほどだったのだが、レストランのウエイターの馴れ馴れしいサービスには、

正直、煩わしさを感じたほどだ。

勿論、空港へ向かう途中、ガイド氏に感想を聞かれ、酷評したのは言うまでもない話だ。



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オストドの旅後始末。「何度目かのGOTO バリ島」 VOL0 [大人の隠れ家]

- VOL0 新型コロナ禍で僕は変わった? -

新型コロナが世界中を蔓延した。

取り合えず、表面上は仲良く暮らしていたであろう人々は、

たかが、マスクの買い物一つで、敵意をむき出しにしていた。

その中。奇跡がひとつ起きた。

僕も妻であるメストド1号もすっかり諦めていた。

娘であるメストド2号の出産で、天から降ってきた孫は、

旅に出ることの出来なくなった僕に明るさをもたらしてくれた。

その後、僕は病に倒れた。心筋梗塞。

意識が十分にある中、僕は循環器科の病院で隔離され、

僕の意思とは関係なく、救急車に載せられ、大学病院へ

そして、救急救命のスタッフにより、カテーテルが施され、

僕は死に損なった。

「タバコを止めるのか?」僕は自問自答していた。

そんな僕を孫であるオストド3世は、つぶらな瞳で僕を見ていた。

「判った!判った!煙草止める」僕の口から、また意思とは関係ない

言葉が出ていた。

でも、その後、僕は相当なストレスを貯めこんだ生活を送った。

「あ~あ!死んじまったほうが楽だったな・・・」

そう呟いたのは、一度や二度ではなかった。

そんな僕を仲間たちは、相変わらず僕を旅に連れ出してくれた。

2021年・2022年・2023年と立て続けに、沖縄本島や離島へ出かけた。

でも、それでは消化できない何かが、僕の中に存在していた。

そして、昨年7月。僕たちの班は、キャセイパシフィックで旅立つことを決めた。

僕はドクターのお許しが「まあ、一回5時間くらいなら」だったからだ。

直行便ではお許しが出ない。ならば、細切れに結べばいいだけだ。

そして、僕は飛び立った。成田から香港。トランジット入国して、ホテル1泊。

翌朝の便でバリ・デンパサールへ向かった。

VOL1.「やっぱ・・・これでしょ!」に続く




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オストドの旅後始末。「何度目かのGOTO・・バリ島」VOL1 [大人の隠れ家]

VOL1「やっぱ・・・これでしょ!」

オストドを載せたキャセイ便は、時速1000キロを超えて、バリ島へ向かっている。

時速が1000キロを超えているので、早着の予定となっている。

「どうしようかな?」と考えたけど、見損なった「すずめの戸締り」ではなく、

モニターのポイントボタンを押し、フライトマップを選択して、

目玉マークをクリックして・・・・

「よし!これだ。」と昨日の成田/香港。

そして今日の香港/デンパサール間も同じ画面。コックピットビューを選択。

「好きだねえ~」と同行者もあきれるくらい。この画面が好きだ。

飛行時速に高度。目的地までの時間。そして、時折、海の中に都市名が浮かぶ。

因みに、滑走路は、3000メートルが一本だから、海上ハイウエイを眼下に見て、

そのまま着陸すれば、27。空港を行き過ぎて戻る様に着陸すれば、ランウエイ9。

オタクの戯言もこの辺にしておくと、機体は国際線ターミナルに着く。

一応、ビジネスクラスが優先で降りれるので、機体の外へ出れば、

むぁ~と南国特有の「アレ!」が身体を包む。

「やっぱ・・・これでしょ!」

何パーセントかは、確実に死んでいるオストドの心臓は、危惧されてたこともなく、

無事に耐えた。

「どうだい!気分は?」と同行者であるM氏が訪ねるので、

「生き返った気分。最高だぁ~」とはしゃぐジイサンに廻りは引いていたと・・・思う。

一応、日本国籍の「トド」なので、到着VISAを申請する。と言っても、カウンターへ並び

全員分のパスポートと現金(おひとり様50万ルピア。日本円や米ドルでもいいらしい)

パスポートに小さい紙片に印刷された領収書みたいなもののシールを確認したら、

イミグレでパスポートを差し出せば、何も言われず、カメラを差されるので、

写真撮影で終り。どうやら、入国印は省略されてしまった。

そこを過ぎたら、オストド一行の看板を掲げたスタッフが立っている。

彼らとあいさつを交わし、荷物のタッグを渡せば、彼らがピックアップし、

税関へと進むが、何やらオストドノバッゲージには、見慣れない緑色の

「例ノアレ」が付けられていたので、オールバケージの検査となる。

まあ、X線を通すだけなので、苦ではない。

多分、オストドが仕舞っていたタバコもどき(ニコチンタールゼロ)の

カートンを犬がかぎ取っていたのかもしれない。

けど、1カートンだけなので、仮にヤバコ扱いされても、免税範囲。

彼らと行動していると、ラクなことに気づく。

彼らは、目がいいので、オストドより先にオストドの名前を書いてある

ボードを探し出し、係員と合流しても、車まで荷物を運ぶのが、

彼らの仕事らしい。車まで荷物を運んでくれた彼らにチップを進呈する。

ドライバー氏曰く、「アバウト・・・ツーアワー」

嘘でなかった。

途中、お祭りの一行の通過待ちとかで・・・ちゃんと2時間かかって、

オストドは、お世話になる。ウブドのモンキーフォーレスト通りの

ロイヤルカムエラモンキーフォーレストの「ヴィラ1」に案内された。

「スペシャルヴィラ!」と言っていたのは頷ける様な気がする。

それなりの広さの敷地にワンベッドルームのヴィラに専用プール。

「やっと・・・これた。」

ここで、5泊。オストドは念願がかなって、ストレスを吐き出し、

また1年間は頑張れるであろうエネルギーのチャージを受けるために、

ここへやってきたわけだ。

VOL2・「スパはいかが?女性スタッフに微笑まれては断れないよね!」に続く。
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