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「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第最終話 後始末 [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

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高1の冬編は・・・コチラ・・・からお読みください。

お待たせいたしました。
 
僕です。皆様大変お待たせいたしました。えっ?待ちくたびれて忘れたんですか?やだなぁ~
僕です。僕!判りませんか?じゃあ・・古いんですけど、人間の証明に出てくる西条八十バージョンでやりましょうか?

「皆さん 僕のあの頃どうしたんでしょうね? ええ・・あの僕が一番輝いていた頃。未来の僕が封印していた
あの一番輝いていた時代ですよ。皆さんもう忘れちゃったんですか?僕は記憶の片隅に追いやられていたんですよ。だけど、未来の僕が一時とはいえ、神様と縁を切っちゃったものだから・・・皆さん。僕は復活してきましたよ。未来の僕がネタがないって喚くものだから・・・」

思い出していただけました?まだですか?
ええとぉ~僕は某私立学園高等部普通科1年生です。それまで、一匹オオカミを気取ってましたけど、類は友を呼ぶ。次から次へと集まってきた。オオカミ集団のリーダーに、いつの間にか祭り上げられました。
あれは、1学期の期末試験が終わる寸前。僕たちが“ホステス養成学校”と呼んでいる所と、合同パーティーをやったんです。僕、あれほど大岩クンに言っていたんですけどね。「ムードが大事だからな!」って・・・
それを・・ぶち壊してくれたのが、大岩クン。未来の僕に聞いたんですけど、彼の長年の夢がかなって、変態産婦人科医なんだそうですね。それは良かった・・・患者さんは可哀そうですけど。
その“大岩クン”がパーティーの席で押し倒しちゃったから、大変。
おかげで、僕たち全員。保健所じゃなかった・・・学年主任の実家である鎮守の森に送り込まれたんです。
そこの鎮守の森にある小さな神社。僕はそこの巫女であえい、宿敵の学年主任の妹の優子と恋に落ちちゃったんです。今まで色々なことがありました。結婚式騒動やら、脱走劇。そうそう、僕たちのグループ名が、悪たれ連と名付けたのも優子でしたし、公称一人っ子。腹違い、種違いならゴマンという兄弟。その中でも、僕が一番上なんですけど、僕に待望の兄さんが出来たんです。昨日までは宿敵。今日からは兄さん。おかしな話なんですけど、仕方ありません。そう言えば、悪たれ連の仲間である青○クンも正式婚約しましたし、その婚約者である由香ちゃん1号のお父様に“元服”なるものを受け、おまけにトルコまで連れて行ってもらいました。
勿論、海外のじゃありません。お風呂の方ですね。それで、僕たちの仲間の大半は、オオカミ見習いから、オオカミに昇格したんだけど・・・思い出して貰えましたか?
どうやら、思い出して貰えた様ですね。それでは、大変お待たせいたしました。“時間旅行”の出発の準備が整った様です。それでは、ご一緒にタ~イム・・スリップ・・・・・・

後始末

理事長先生は、「救急車なんかいらん!」と仰ったんだけど、鬼クマが呼吸困難になったので、仕方なく救急車を呼んだ。まあ、はっきり言っておくけど、僕は弱った獲物は狩ることはない。少々脅かして呪文を唱えるフリをしただけ、兄さんが仕方がなく救急車を呼んだのだ。それぞれの救急車へ向かう途中、救急隊員さんに酸素マスクを付けられた鬼クマに向かい、サッカー部の監督は、「アンタとは縁を切る!俺は死にたくない!」と言ったそうだ。何しろ、僕たちはその頃、せっせとグランドに“別の穴”を掘りかけていた。

「ああ~楽しみ減っちゃたわ!」
「お前!マジにタイマン張る気だったの?」
「そんな訳ねえだろ!病院送りにしちまったのは、事実だけどさ・・・」
「お~い!部長に佐々木!ちょっとこっちに来い!」

兄さんが呼んでいるから、行かねばなるまい。だけど、僕は佐々木クンに告げておかねばならないことがあった。

「いいか!お前、知らんぷりしろよ!俺が一人で被るからさ・・・」
「でも・・・」
「いいんだよ・・それより、後頼んだぞ!」
「判った!お前が処分喰らったら・・暴動起こしてやる・・・」
「手加減しろよ!マッポ呼ばれちゃ勝ち目はねえからな・・」
「ああ・・了解!」
「じゃあ・・呼んでいるから行くか!」
「ああ・・行こうぜ!」

佐々木クンを先頭に僕は後を駆けだした。もしかしたら、これでもうこの忌々しいグランドとも別れられるかもしれない。僕の鞄の底には、昨夜、優子が寝てしまった後に書いた。退学届が入っている。
処分となれば、それを出すしかない。兄さんや協力してくれた仲間たちを誰ひとり巻き込む事を、僕は望んでもいないし、オオカミは仲間を裏切らない。群れを命がけで守るのも、オオカミのリーダーの役目だからだ。

僕と佐々木クンが合宿所の玄関に立つ兄さんのところへ駆けつけると、顔は宿敵だった頃のようにしかめっ面をしている。やはり、覚悟を決めなければならないみたいだ。

「お呼びですか?」
「ああ・・用があったから呼んだんだ!」
「何ですか?学年主任・・・」
「お前等!・・・よくも!やってくれた
「はっ?今なんて・・・」
「良くやったって誉めてんだ!」
「何だ・・怒られるのかと・・・」
「佐々木!お前はみんなを指揮して、穴掘りの続き・・」
「はい!」

佐々木クンは僕の背中を軽く叩くと、社会関係奉仕部に放送部と写真部の先輩方が掘らされている“別の穴”に向かって走って行った。

「兄さん!処分は?」 僕は走ってゆく佐々木クンを見ながら、ぽつんと言った。
「何がだ?お前等は何もしてない!そうだよな!」
「あの・・実は・・その・・・」
「何もしてない!そうしておけ!そうしないと・・全員処分を喰らう羽目になる。」
「はあ・・・僕、一人の退学届じゃ駄目ですかね・・・」
「いいんだよ!理事長だって校長だって叩けばホコリくらい出る。その証拠もあるしな・・・」
「そんなもんですかね?」
「ああ・・救急車騒動はちょっとやり過ぎだったけどな!」
「それで処分・・・・」
「ああ!弟!お前等は何もしていない。俺も、佐山先生もみんなだ・・・」
「ま・・まさか?鬼クマもですか?」
「いや、あの人は管理責任が問われ、懲戒解雇処分。何しろ生徒をリンチにしようとしたんだからな!」
「それで・・監督は?」
「ああ・・アレか・・・アレは・・」
「どうなるんです?」
「とりあえず、学校の用務員だな。いずれ、お前等が交渉するセミナーハウスの管理人だ!」
「ああ・・信州の村の人が可哀そうかも・・・ついでに、青○も・・・」
「そう言えば、青○は婿養子に行くんだっけ?」
「そうですよ・・・あいつ知ったら怒りそう!」
「いいか!迷惑にならない場所探せよ!そうそう・・あの“証拠物”・・・」
「焼却処分ですか?埋立?それとも・・あの・・・」
「何だ?とりあえず・・・埋めておこう!お前等が卒業するまではな・・・」
「はい!」
「よし!作業に行け!」
「はい!ご指導ありがとうございました。」

ぺこりと頭を下げると、グランドの片隅でせっせと穴を掘っている仲間たちの元へ駆けていく。
その頃、穴を掘りながら佐々木クンは、仲間達に暴動の企てを話していた。

「いいか!部長が処分喰らったら・・・」
「ああ!普通科1年全員で暴動だな・・・学校占拠するか?」
「過激派のマネか?」
「ああ・・徹底抗戦だ!部長を守るぞ!」
「面白そうだな!」
「ああ・・食糧と水とか手配しなきゃな・・・」
「お前等!俺ら2年も参加するぜ!」
「いいんですか?先輩!」
「ああ!英雄守らなきゃ・・・OBに殺されちまうからな!」

そんな会話が飛び交っていたとは、露知らず僕は仲間達のところまで、あと数十歩というところで、
グランドの中に設置してある“標石”に躓きこけた。

「おい!また・・あいつ!」
「仕方ねえな!最後まで格好良く決めれねえのか!あの馬鹿!」
「担いでくるか?」
「ああ!」

僕は瞬く間に担ぎ上げられ、そのまま空中を舞っている・・1回・・また1回・・・
地球に重力が無ければ、僕の身体はそのまま宇宙を漂うゴミになっていたかもしれないが、万有引力の法則に従って、その都度、仲間の手の中に落ちてゆく。

「ちょ・・ちょっと待て!落とすなよ!」
「知らねえよ!そんなもん・・・」

仲間達が呟いた途端、僕の身体は地面に叩きつけられ、砂埃が舞う。

「痛ぇ~な!毎度毎度・・・単細胞な奴らめ!」
「まあな!それよりどうするって?」
「ああ!俺らが卒業するまで埋めとけってよ!」
「なんで?」
「さあな!青・・残念な知らせが二つばかりある。」
「何だ?二つもあるのかよ!」
「ああ!一点は監督な!セミナーハウスの管理人らしいぜ!」
「げっ!俺やだぜ!面倒みるの・・」
「判ってる!どこか近い様で遠いところに土地をみつけよう。それと・・」
「まだ、あるのか?」
「ああ・・ふたつって言ったろ!お前の大事な秘密じゃなくなったけど・・アッコちゃんな・・・」
「ま・・まさか埋めるのか?」
「そのまさかだ・・まあ・・埋めたフ事にしておくのも悪くないけどな・・ホレ!」

僕はポケットから、グランドの門の合い鍵を取り出して、青○クンに投げた。

「俺からのプレゼント!まあ・・美希も一緒だけどな!作っておいたんだ!」
「良かったぁ~俺のアッコちゃん埋めちまうのかと・・・」
「新しいの1個買ってやったろ!アレはどうした?」
「1個よりも2個だよやっぱり・・・」
「あっそ・・やっぱり・・お前はエロ坊主にしかならねえな・・」

僕たちはグランドの隅から隅まで落ちている枯れ葉を拾って来ると、それらを敷き詰め、ガビガビの青○クンの所有物だった裏本とお姉さま方からかき集め、ボボボロに引き裂いたセーラー服に洋服、下着が詰まったビニール袋を載せ、そこにカセットテープと写真を幾重にもビニール袋に入れ、丁寧に葬った。
そして、秘密だったはずのアッコちゃんは、着せられているセーラー服と下着を外されると、青○クンとYが小さく畳み始め、とりあえず、一緒にビニール袋に押し込み、埋蔵物の上に載せた。

「キミタチぃ~終ったぁ~?」

そう言いながら、美希こと佐山美希先生が僕たちのところへやってきた。

「ええ・・・終りました。」
「じゃあ・・・いいわ!ちゃんと・・埋めるのよ!いいわね!青○クン・・・」

そう言うと、合宿所へ向かって戻って言った。多分、まだ会議中なのだろう。なにせ、口止め工作が残っているのだ。

「なあ・・いいのかな?」
「いいんじゃないか・・青!抜いておけ!今のうちに・・・」

青○クンは、落ち葉を掻きわけ、アッコちゃんを発掘して、フェンスの外へ一旦、投げ隠した。
まあ、それが賢明な策なんだろう。もしかしたら、抜き打ちの持ち物検査があるかもしれない。

「だけどよ!なんで・・美希先生知って居るんだ?あっ!お前・・教えたろ?」
「うん!やりながらだけどな・・覚えていたか・・あはは・・・」
「あははじゃねえよ!それより、ヤバイもんほかにねえか?」
「佐々木!気が利くねえ~ついでに・・俺の退学届も埋めておくか!」
「そうしろ!」

僕が鞄の底から取り出した退学届をビリビリに佐々木クンが破き、穴に投げ入れた。
それと同時に僕たちは折角、掘った穴をまた丁寧に埋めていった。

「なあ!青!」
「なんだ?部長!」
「お前馬鹿じゃねえか?」
「何で!」
「何でじゃねえよ!秘密のアッコちゃん投げたところ、さっき、蛇投げたとこだぜ!」
「あっ!」
「諦めろ!蛇に咬まれたくなかったらな・・・」
「なんとかならないかな?」
「そうだなぁ~無理じゃねえの?」
「ちくしょう・・・投げる前に言ってくれ!」
「今、気が付いただけ・・・」
「ところで、合宿いつからだっけ?」
「ああ・・・明後日からな!楽しいクリスマスパーティー付きだ!」
「ところで・・先輩方のは?」
「そうだった・・・先輩方ぁ~今夜7時からパーティーですけど・・いいんですかぁ~」

慌てて帰ってゆく先輩方。多分、着替える時間はない。まあ、ドロだらけで行ってちょうだい。
ちゃんと準備、お膳立てはしたんだから、文句を言われる覚えはない。

「あはは・・・どう?」
「いいねえ~先輩方大丈夫かね?」
「無理に決まってるだろ・・あの“最強お姉さま軍団”だぜ・・・」
「いいや・・佐々木!判らねえよ!カモれるだけカモって良いと言っておいたから・・・あはは!」
「まあ、いいんじゃない!大事な後輩連中にナンパさせるんだから、天罰だよな!」
「そう言う事!じゃあ・・帰るか?俺達も・・」
「ああ・・部長は鎮守の森に帰るのか?」
「まあな!帰る場所はそこしかないだろ?」
「美希センセーは?」
「一緒さ!ついでに紗江子も明日来るみたいだし・・・」

僕は優子とミミと一緒に一足先に鎮守の森へ帰る。美希はカオリや洋子そして、ミサと一緒に鎮守の森へ帰ってくる手筈になっている。

「じゃあな!明後日。遅れるなよ!1時にいつもの場所!アレ用意して来いよ!じゃあな!」
「ああ・・じゃあな・・」

去ってゆく仲間を見送り、僕は優子とミミが待つ車に駆けこんだ。疲れ果てた僕は優子にもたれかかり、いつの間にか眠ってしまったらしい。ミミは僕を起こさない様に慎重に運転をしてくれたらしい。
少し開けた窓から、懐かしい匂いが飛び込んで来た。僕は鼻をひくひくさせ、その香りが、鎮守の森のある村を吹き渡る風の匂いだと感じると、目が醒めた。

「良く寝てたわね[揺れるハート]
「まあね!昨夜、誰かさんにほとんど寝かせてもらえなかったからね・・・」
「馬鹿!知らない[揺れるハート]!」

ミミが笑いながら、クラクションを鳴らした。それは、鎮守の森に響き渡り、僕の帰りを告げる音だった。


僕たちのクリスマスパーティー大作戦!へ続く・・・・







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かずっちゃ

オストドさん、いいなー。
なーんか、登場人物がみんなキラキラしてますよね。
by かずっちゃ (2010-03-05 16:38) 

miopapa

書き込みへのコメントでなくて申し訳ありませんが

ここに来て、やけに忙しく仕事が詰まってくると
今日の書き込みもそうですが
連日のblogへの対応のすごさに
お仕事にも精力的にご活躍のご様子なのに

驚きと、ほんの少し羨ましさも・・・

こんな所で
妙に”オストド”さんに納得?したりして・・・

       すみません!
by miopapa (2010-03-05 20:57) 

Live

ご訪問&niceありがとうございました。
ちょくちょく、訪問させて頂きます。
by Live (2010-03-05 22:13) 

inacyan

お仕事も、も、ですよ(笑) 頑張ってくださいね~(^^)

by inacyan (2010-03-06 11:12) 

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