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僕たちのクリスマスパーティー大作戦! 第1話 [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

はじめてお越しの方は・・・コチラ・・・からお読みください。途中から読まれても・・・ご理解いただけないと思います。
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高1の秋編は・・・コチラ・・・からお読みください。

高1の冬編は・・・コチラ・・・からお読みください。

風に吹かれて・・・①

「おい!余所見していると・・落ちるぞ!・・あっ!馬鹿!」

その途端、地区長の家の屋根に登って屋根瓦を修理していた白○クンが落ちた。
入学試験や進級試験にも落ちた事はなかった白○クンが落ちたのは、由香ちゃん2号の積極的アプローチに、墜落してからだから、ほんの数か月前。もっとも、彼は本命校の入試の時は、一家揃って“寝坊”をしたせいで、受験できなかったらしい。それ以来、彼の家の目覚まし時計は電気式から、アナログ式に換えたそうだが・・・

「おい!白○生きているか?」
「ああ・・なんとかな・・・い・・痛ぇ~」
「どこか痛めたか?骨折ったんじゃないんだろうな・・・」

僕はその頃ちょうど鶏小屋で“お嬢様”方に戦いを挑まれていたのだ。

「てめぇ~締めて・・水焚きか焼き鳥にすんぞぉ~」
「コケッ!(やれるもんならやってみろ!)」

鶏の優子・ミサ・カオリ・洋子・奈々子・美希・紗江子にミミ。そして、唯一の雄鶏である委員長。これらは僕の事を覚えているし、最近は養殖しているミミズのご褒美の代わりに、偶に玉子をくれる。
言うことを聞かないのが、“新参者”とここで産まれた成鳥になりかけているヒヨコ共だ。
僕は“MIKO’S”と背中にプリントされている赤いツナギを着こみ、手伝ってくれているSや青○と共に、鶏たちに攻撃されているのだ。

「ったく・・どこの馬鹿だよ!こんなにメスばかり増やしやがって・・」
「知るかボケぇ~こっちが聞きたいくらいだ!」

人間であり、僕の奥さんである優子に聞いたところによると、“委員長”は一生懸命頑張ったみたいだ。
優子が卵を温めだしたのは、僕も知っているけど、その後、ミサはじめカオリ・奈々子・洋子と順番に卵を温めだしたらしい。生まれたヒヨコたちは、1か所に集められ、オスとメスに分けられ、オスのヒヨコは地区長の家に引き取られ、メスだけが残されたのだが、その他に村の人々が“手に負えない”雌鶏”を次々に持ち込んだらしい。

「おまえ!卵だけは困らないんじゃないか?痛ぇ~また蹴っ飛ばされたぞ!」
「そういう時はだ・・こうするんだ!」

僕は持ち込んだお菓子の缶の蓋で、飛び蹴りを僕に喰らわせ様とした“優子2世”をひっぱたいてみせた。
優子2世が僕にやられると、親鶏の優子が僕に突進してきた。

「やべえ~逃げるぞ!青!そのバケツに入っているミミズをバラ撒け!逃げるが勝ちだ!」
「おう!」

とりあえず、掃除を終え、新しい藁をたっぷり敷いてやり、エサと水を与え終わり、あらかた卵を奪取し終えたから、これでヨシとしなければならない。これ以上、鶏が増える様であれば、僕たちはもう一軒鶏小屋を建てねばならないだろう。
ばら撒かれた“ミミズ”は鶏たちの大好物だ。”三歩歩けば忘れる鳥頭”とは、良く言ったもの。
鶏たちは僕たちへの攻撃を止め、ばら撒かれた“ミミズ”をくちばしで器用に咥えると、そのままゴックンと飲み干してゆく。

「やだやだ・・俺。しばらくはスパゲティー食いたくない!」
「俺もだ・・」
「そうか?お前等都会っ子はコレだから・・・・」
「うるせえ~この野蛮人!」
「なんだと・・・やるか?」
「望むところだぼけぇ~」
「まあまあ・・エロ神主とエロ坊主が争っているんじゃねえよ・・・んっ?何か聴こえねえか?」
「ああ・・救急車のサイレンみたいだな・・・」

僕たちは収穫した卵の汚れを落とし、白菜と埋めておいた大根と人参を掘り出し、畑に引いてある水でそれらを洗っていた。勿論、水道の水ではない。鎮守の森に湧き出る“神泉”僕にとっては・・いや、選ばれた者には不思議な力を与える水。そして、それ以外の者にとっては、ただの地下水である。

「なあ・・この水だよな?お前に不思議な力与えるの・・・」
「うん。お前等には判るまい!」
「判って堪るか!でも、ハーレム暮らしはいいよな・・」
「“隣の・・・アレなんだっけ?部長?」
「あのなぁ・・S!だからお前は赤点スレスレなんだよ!“隣の芝生は蒼く見える”だろ!」
「そうそう・・それ・・・」
「しかし・・なんでそんな・・・まあ、確かにな・・・そのうち“腹上死”するかも・・・」
「ほざきやがれ!」

その言葉と同時に僕の頭には、洗いたての大根が青○によって、投げつけられた。
勿論、僕は洗ったばかりの白菜を青○クンに投げつけたのだけど・・・・
そこへお揃いのツナギを着こんだ優子が駆けてきた。優子は優子でもこの森には、一人と一羽と1匹の優子がいる。鶏の優子と鯉の優子である。

「あ・・あなたぁ~大変よぉ~」
「あん?優子!どうかした?」
「あのねえ・・・白○クンが屋根から落ちて・・・」
「へえ~あの馬鹿!とうとう落ちたか1これで懲りるんじゃねえか?なあ・・青にS・・・」
「そうそう・・いい薬だから放っておけばいいんだ・・・」
「何を呑気な事言っているのよ・・・」
「生きてるんでしょ?」
「そりゃあ~生きているけど・・・」
「じゃあ・・傷口舐めとけば治るよ・・もしかして?さっきの・・救急車?」
「そう!病院に運んだのよ・・・」
「これであの馬鹿・・少しは頭よくなるかもよ?」
「そうだな・・・」
「何言っているのよ!」
「だから・・生きているんでしょ?腕の一本や足の一本は・・・」
「そうそう!他ならぬ由香ちゃん2号のためだもん!」
「そーいえばさ!あいつ!お揃いのセーターとでかいぬいぐるみ買って来たよな!」
「うんうん・・あの馬鹿!馬鹿のひとつ覚えかな・・電車を降りてきた時、卒倒しそうになったぞ・・・」
「ああ・・俺ら一緒に行動するの恥かしかったんだぜ・・・」
「あのねえ~黙って聞いてたら・・仲間でしょ?」
「うん。仲間だよ!だから。あいつは屋根から落ちたくらいじゃ死なないし、怪我も大したことはない。」
「違うのよ!盲腸かもしれないって・・・・」
「はぁ?盲腸?・・つくづく・・あの馬鹿らしいわ・・・笑いすぎて腹が痛い。」
「うん。」
「俺もだ・・・」

優子はあきれ顔をして、腰に手を当てた。もうそろそろ・・冗談を止めないとどんなしっぺ返しが襲って来るか?僕には容易に判った。

「どうせ!運ぶのならカオリのところでしょ?」
「うんそうだけど・・・」
「美希は?」
「美希先輩はミサと一緒に車で病院へ行ったわ・・」
「そんじゃあ~手術するのかな?」
「そうかもしれないわね・・・・」

僕は妙案が浮かんだ。手術となればアソコの毛を剃るわけだ。これは見逃す手はない!

「なあ!俺ら仲間だよな!」

僕はSと青○にだけ見える様にウインクしてみせた。

「ああ・・行かねばなるまい。」
「行こうぜ!弱っているところを助けあわなくちゃ!」
「まあな・・・優子!全員で行くから車出せる?」
「ええ・・・佐々木クンたちも同じ考えみたいよ・・・言わなくてもあなたたちの企みは判るもの・・・」
「だよねえ~」

僕たちが病院に優子の車で駆けつけると、地区長の軽トラと由香ちゃん2号のママの車が並んで停まって居た。
そこへ、村の中から拾いあげられた仲間達が、村のマイクロバスで到着した。

「お前等・・・汚ねえなぁ~」
「お互い様だろ!」
「あなたたち・・こっちへいらっしゃい。シャワー浴びて、コレに着替えて頂戴!」

僕たちはドロだらけの作業服で駆けつけたのだ。理事長先生からせしめたお金で、真新しい作業服が優子の車のトランクに人数分入っている。その背中には背番号ならぬ、ひらがなが一文字ずつ入っている。
全員が順番に並べば、“しゃかいかんけいほうしぶ”と読むことが出来る。

「しかし・・・“ゃ”がねえと様にならねえよな」
「うん!そう思う・・・」

白○クンの作業服には、“ゃ”の文字。このまま欠けてしまうと、“しかいかんけいほうしぶ”になってしまう。

「なあ・・白○の家に連絡取れたのか?」
「ああ・・お袋さんが親父さんに連絡するらしいけど・・・あいつんち!母子家庭じゃん・・」
「そうだっけ?」
「ああ・・コレがコレでこうなって別れたらしいぜ!」

そう言うと佐々木クンが右と左の小指をぶつけ合って見せた・・・

「なるほどね・・・手術費てどれくらいかかるのかな?」
「知らねえ。でも、2、30万掛るんじゃないか?」
「だな・・おい会計!裏金どれだけある?」
「在庫叩いたし、あっちは手を引いたから・・40くらいかな?」
「じゃあ・・・入院費は払えるな・・」
「まあな!」

僕たちはシャワー室を出て、真新しい作業服に着替えると白○クンの病室に向かった。
どうやら、薬が効いているらしく、スヤスヤと眠っている。由香ちゃん2号は、白○クンの首に縋って泣いている。

「やれやれ・・心配して来てみたら眠ってやがる!腹立つな?」
「ああ・・」
「一丁・・やります?」
「いや・・止めておこうぜ!お前等。地区長の家で世話になってるんだから・・・由香ちゃん2号に怨まれると」
「そうか!そうだよな・・」
「そういうこと!」

僕たちは病院の屋上に駆け上がった。

「おい!並べ!白の作業服・・・」
「ああ・・判ってる!」

“しゃかいかんけいほうしぶ”の順に並ぶと、僕たちは沈みゆく夕日に向かって怒鳴った・・・

「白○の馬鹿野郎ぉ~さっさと・・元気になって戻ってこい!」

「ったく・・・しょうがない奴だな・・・」
「ああ・・もうちょーがない奴だ・・・」
「お前!ここまで来てそれかよ・・・かかれ!」

白○クンをタコ殴りにする代わりに、空気の読めないYクンがボコボコにされる。
そんな僕たちに吹き付ける風がちょっと冷たい。

「なあ~部長!」
「あん?」
「そろそろ・・始まるんじゃねか?」
「そうだった・・大事なショー見学しなくちゃ!」
「そうそう・・風に吹かれてると、俺らが風邪をひく・・」
「大丈夫だ!青○!お前だけは風邪引かねえよ!」
「なんで?」
「馬鹿は風邪をひかねえからな・・・いくぞ!」

僕を先頭に階段室へ駆けてゆく。そしてドタドタと階段を駆け降りてゆき、白○クンの病室へ入ってゆくと、
そこではまさに・・・”彼にとっては“地獄絵図”であり、僕らにとっては“興味津津”の儀式が今まさに始められ様としていた。


僕たちのクリスマスパーティー大作戦! 第2話へ続く・・・・
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ritton2

なんかいい感じですやん(≧∇≦)b
by ritton2 (2010-03-09 19:06) 

inacyan

いよいよ新シリーズですね(^^)
楽しみにしていますよ~(*^_^*)
by inacyan (2010-03-09 19:38) 

りりー

こんばんは珍しく続けてこれました^^;

by りりー (2010-03-10 00:40) 

多夢

いつもnice!の押し逃げばかりで申し訳けありません。今日も楽しく拝見させていただきました。
by 多夢 (2010-03-10 16:59) 

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