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「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第43話                  [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

こっほん!

僕です。大変ご無沙汰をしておりまして・・・申し訳けございません。
何せ・・・ちょっと“タイムスリップ”の装置が壊れてしまったので、“修理”をしておりました。
まあ・・・その修理の期間中・・・未来の僕は何をしていたのやら・・・さっぱり解りませんが、観客の皆様にご迷惑をおかけしていたかもしれません。その点につきましては、未来の僕になりかわり、深くお詫び申し上げます。
さて・・・どうやら・・・会場を見渡すと、“新しいお客様”もおいでくださっているみたいですね。
本来なら・・・“延々”と・・そう1週間くらいかければ全部お話出来るんですけど・・・不眠不休になっちゃいますし、「バカ野郎!」と罵られるのは解っていますので・・・そんな“暴挙”はしません。
しませんけど、「内容が解らん!」と言われるのがオチですので・・・
初めてお越しいただいたお客様は・・・コチラ[TV]・・・から、お入りください。
それでは・・・やっと“修理”が終わったみたい。(戻ってこれるか解りませんけど・・・)
僕たち“悪たれ連”が一番輝いていた・・・あの頃へご一緒にタ~イム・・スリップ・・・・・

「嵐の前触れ・・・」15

僕が来るであろう方角を見ながら・・・佐々木クンがつぶやく。

「たっくぅ~部長の奴・・試験中だって解っているのかな・・・・」
「大丈夫だろ!・・おお・・あそこ・・・ほら・・・ヨロヨロ歩いている・・あれ部長じゃん!」

僕は来るべく道を歩いてはいなかった。何せ・・・“昨夜の疲労困憊”で満員電車には、耐えられる体力なんぞ持ち合わせていなかった。唯一の救いは、“禁断の巣”に豊富に“神泉”と、赤まむしとユンケルが“備蓄”されていたので、それらの“パワー”を得ても・・こうして歩いているのが不思議なくらいだ。
何せ・・・僕の中のもう一人の自分。つまり、“僕の本能”とご降臨されっぱなしの・・あっちの神様でさえ、疲れ果ててねむっているくらい。だから、僕の身体は今“理性”の僕が司る0.1%にも満たない脳の命令で身体を動かしているにすぎない。

「ちくしょう~あのおばちゃん・・・人の身体をなんだと思ってやがる!それに・・・リリーズも・・・・」

僕はひとりごとをぶつぶついいながら・・・タクシーから放り出された大通りから、延々1キロ近くも、時にはよろめき、時には・・ぶっ倒れそうになり、カバンから“ユンケル”と”赤まむしを取り出しては、まるで・・燃料のように喉に流し込み、水筒に詰めてきた“神泉”をガブガブと飲みながら・・やっと学校まで100メートルくらいの距離まで、歩いてきたのだ。

「なあ~あいつ・・まさかとは思うけど・・・一晩中“子作り”に励んでいたんじゃねえか?」
「どうやら・・そのようだな・・・でも・・・担いできたほうが良さそうだぜ・・・」
「そりゃそうだ・・・今日の昼メシ・・部長の奢りだな・・」
「当たり前じゃんか・・行くぞ!」

ものの数分で僕は、“まるで荷物”の様に・・・まあ・・確かに“お荷物状態”だけど・・担ぎあげられ・・・
ギリギリで校門を駆け抜けた仲間達には・・・一応、感謝しておこう。

「い・・いつも済まないね・・・ゴホゴホッ!」
「いいってことよ!今日の昼飯で相殺するから・・・サイレントのパワーランチでな!」とSがほざく。
「あっ!思い出した。そもそも・・・お前らのおかげ・・じゃなかったせいで・・・」
「ん?何か言ったか?部長・・・」 Yが抱えている僕の頭を小突来ながら言う・・
「そうそう・・・静香さんにピアノ教えているんだろ・・・ピアノ!」 大岩も静香のファンのひとりだ。もし、“二人の関係“がバレたら・・・僕は簾巻きにされ、綾瀬川に投げ込まれかねない。
「そうだな!この疲労困憊状態とは・・結びつかない・・ハズだよな!ぶ・ちょ・う・・・・」 
「ま・・・そ・・そうだけど・・・・」
「じゃあいいじゃん。それとも・・・何か言いたい事あるか?」 佐々木クンは執念深いタチかもしれない。

まあ・・最初は佐々木クンの彼女だった。“ミミ”とやっちゃったのは事実だから・・・しょうがない。
僕が部長をやっている“社会関係奉仕部”は別名「悪たれ連合」とか、「悪魔関係集団」とか陰で言われているらしい。正確には「腐りきったリンゴ達」と言ったほうが正確なんだが、まあ・・・ちょっとだけ“特技”を持っている。
まず・・・血統が・・・日本オオカミの末裔であること。そして・・様々なことに対応できる能力があること。
僕はそのまま仲間に担ぎあげられたまま・・僕たちの試験会場(教室に僕たちの居場所はない)である。
会議室で試験を受ける。まあ・・・学校はおろか近隣と一部地方だけの“アイドルグループ”だから仕方ない。

「みんなぁ~お早う[揺れるハート]
「あっ・・美希センセーおはようございます。今日は一段と輝いて見えますねぇ~」
「ありがと!佐々木クン。でも・・・そんなお世辞を言っても・・加点はしてあげられないけどね」

みんな口々に「お早うございます」と挨拶をしながら美希を眺めていた。そして・・・“疲労困憊”の原因が解ったらしく・・・僕を床に落とした。

「イテェ~降ろすんなら静かにやれ・・・馬鹿・・・・」

僕は腰を擦りながらも美希を見た。確かに佐々木クンが言うとおり、今日の美希は色っぽい腰つきでえ更に
キラキラと光り輝いている様に見える。そりゃそうだろう・・・あれだけ・・・僕から“性力”じゃなかった。“精力”をタ~ップリ吸収しているのだから・・・・それも1回どころじゃなく・・・“抜か2や抜か32どころの話ではない。
リリーズには、二人合計で10回以上も・・・一晩で“性力”じゃない“精力”を吸い上げた吸血魔女みたいなものだ。まあ・・・薬局のおばちゃんが、“塗るだけでビンビン”なんてクリームを寄越すからこういう羽目になったのだが・・・
まあ・・・そのおかげで、紗江子から英語を頭に叩き込まれ、所謂“夜のお勉強”と“本当の試験勉強”も兼ねていたのだから・・・まあ・・いいか!と考えておく。
何せ・・・“英語嫌いな奴には最低な一日”はまず間違いがない。グラマー&リーダーなんてどこの馬鹿がこのように組み合わせたのだろう。
そこへ・・・“死に損ない”であるサッカー部の監督がやってきた。なんでも・・脚と腕にボルトが入っているらしい。

「よし!お前ら・・中に入れ!」
「あれ?今日は熊田教官じゃありませんの?」 
「おや?中等部の佐山・・先生でしたな・・・中等部の先生が何故?」
「ええ・・この子たち“社会関係奉仕部”の副顧問ですから・・それより・・おケガの方はも宜しいのですか?」
「ええ。まあ・・」

鬼クマは中等部へ廻されたので、どうやら・・一人しかいない子分を送り込んで来たようだ。
まあ・・・ちょっと悪戯を仕掛けておいて・・・損はない。佐々木クンのカバンには、“釣り糸”が仕入れてある。
今週の土曜日つまり明日だけど、僕たちはまた“仕掛け”を作りにグランドへ行くことになっている。
まあ・・病院へ逆戻りしてもらうしかない。何せ・・・サッカー部の監督だけど・・・「監督が居ない方が勝てる」と言う“珍事”もある。まあ・・兄さんこと学年主任が“指揮”した方がハッスルプレーの続出らしい。

「遅くなりました」 そう言いながら兄さんが封印された問題を持って会議室に飛び込んで来た。
これで役者は全部揃った・・・僕は手を挙げた。

「何だ?部長・・・」
「試験前に言っておきたいことがあるんですが、宜しいですか?」
「そうか・・・佐山先生。ご異存は?」
「そうですね・・まだ時間があるからよろしいんじゃありませんか?」
「よし!部長!発言を許す」
「ありがとうございます。昨日の試験の時、体育科の熊田教官に“試験妨害”されました。正式にその旨をお届したいのですが・・・」
「うむ。確かに・・そのような事実ありましたね。佐山先生。」
「ええ。そうですわね。私そう思いますわ。」
「じゃあ・・・後で、書類として残すから試験終了後、残っている様に・・いいな!」
「はい。今日も・・そんな妨害があるんでしょうか?」

そこへすかさず・・佐々木クンが手を挙げた。

「何だ・・佐々木。お前も何かあるのか?」
「はい。昨日帰宅後、父にその旨を報告しましたら、PTA会長として臨時総会を開催して、学校側を糾弾すると申しておりましたが・・・まさかとは思いますが、本日もあるんですか?僕も・・・被害届を出したいと思います。」
「なるほど・・・困りましたね?佐山先生。」
「そうですわね。他に被害届出したい人はいる?」

全員手を挙げる。勿論・・これは“仕込み”・・・

「困りましたね。今日の試験。どうしましょう・・・・」
「そうですね。お前ら・・・試験はどうする?受けれるか?」

勿論・・イエスである。そうでなきゃ・・・“追試”に追いやられてしまう。僕たちは勿論、受ける気満々だ。

「はい!受けさせて頂きます。」
「そうか・・・監督・・じゃなかった与田教官。“妨害行為”はしませんよね?」
「ど・・どうとるかは生徒次第ですが・・・そうですか・・熊田教官いや・・体育科を・・・」
「そのようですわね。私・・校長先生と相談してまいりますわ。」
「そうしてください。そうだな・・・試験は30分遅らせることにします。いいですね。」
「私には異存はありませんわ。」
「与田教官!私も校長先生のところへ行ってまいりますので、監視願えますか?」
「わかりました・・そうしましょう。」

美希と兄さんこと学年主任が揃って校長室へ向かうべく出て行った後、予想通りの展開になった。
まあ・・・大人と言うのは随分汚い手を使うものだ。

「お前ら・・・こんなことしてタダで済むと思っているのか?」
「済まないでしょうねえ~済ますつもりもありませんし・・・・」
「監督ぅ~今度はこそ死にますよ・・確実にね!俺ら・・クビになったって・・・構わないもんなぁ~」
「お・・お前ら。話し合えば解る!どうだ・・・」
「嫌ですねえ~はっきり言って・・・」
「お前ら・・・体育科敵に廻して卒業出来ると思うのか?」
「だ・か・ら・・・クビになっても構わないわけだから・・・いいじゃないですか・・・体育デーが楽しみだな。」
「うんうん。20キロもマラソンさせてくれるらしいぜ・・・」
「それと・・行軍もあるらしいじゃん。夜の・・・まあ・・・月夜ばかりが夜じゃないってか・・・・」
「そうだ・・熊田教官は来るんですよね?俺・・タイマン勝負するんですから・・逃げるなよ!って伝えておいてください。」
「なんだとぉ~お前正気か?」
「ええ・・売られた喧嘩なんで・・・知ってます?この間・・駅の階段転げ落ちたの?」
「いや・・・」
「何なら・・・与田教官も助勢して構いませんよ?俺ら・・・いつも・・一人で5~6人は潰してますから・・・」
「お前ら・・・・そこをどけ!」
「どくわけには行かないよなぁ~」
「ああ・・・いっそ・・・病院送りに先にしちゃおうか・・・・」
「いいねえ~センセーうでと脚でしたっけ・・・ボルト入っているの・・・確か右でしたよね?」
「お前ら・・・卑怯だぞ!」
「そうですか?“権威”振りまわしているほうが卑怯だと思いますけど・・・」
「そうだな・・・最近、イノシシとしかやってないもんな!骨全て・・複雑骨折でもしてもらおうか?」

そのとき・・ドアを叩く音がした。どうやら美希が「戻ったわよと言う合図を送ってきたようだ。
僕たちは与田教官を囲ったまま・・・受け入れの準備をしていた。

「あらぁ~与田教官どうなさったんですかぁ~生徒たちと楽しそうですねえ~」
「あっ本当だ・・・いいですなあ~与田教官。人望があって・・・こいつら心配してたんですよぉ~そうだよな!」

兄さんいや学年主任は笑いを堪えるのが必至。だって・・・慕っている図式じゃないのは、明らかだから・・・
「ええ。今・・与田教官にお見舞い申し上げていたんです。そうですよね・・教官!」 僕は代表して答えた。
「え・・ええ・・・こいつら・・怪我の心配してくれてまして・・・ありがたいことです。」
「ほら座席に戻りなさい。今・・校長先生がお見えになられるから・・・」
「あらぁ~与田教官。お加減でもお悪いんですか?無理されずに・・・保健室に行かれたほうが・・・」
「い・・いえ・・・大丈夫です。」

ドアをノックする音が聞こえて校長先生が入ってきた。僕はすかさず号令をかけ、全員立ち上がり、朝のご挨拶をした。

「うむ。お早う!ん?与田教官。具合が悪そうじゃないか・・無理しちゃいかん。保健室へ行きなさい。」

校長先生には逆らえない。与田教官は、兄さんこと学年主任に、半ば強制的に保健室へ連れて行かれた。
廊下で・・・「痛い!」と言う声が聞こえたから、多分・・いやわざと
痛めている脚か腕を攻撃したのだろう。

「さて・・・諸君。君たちの訴えを聴いた。学校側としては色々あるもので、“昨日”のことだけはどうか穏便に計ってもらいたい。まあ・・・どこかの正義仮面が“ダニ退治”してくれればいいのだが、どうだろう!昨日のことは私の監督不行き届きで済ませてもらえないだろうか?どうかね?部長・・・・」
「はい。校長先生がそうおっしゃるのなら・・・条件によっては・・・」
「条件?」
「はい。学校の名誉のためあちらこちらへ遠征をしておりまして、あんまり・・親にも迷惑もかけられませんし・・」
「部費かね?」
「いえ・・・遠征費を稼ぐために、校則違反なのは承知なんですが、アルバイトを許可願えませんでしょうか?それでなくても、顧問の両先生にはすでにそれなりの金額をご負担いただいてまして・・・・」
「そうなのかね?佐山先生・・・」
「はい。それなりに・・・・」
「そうか・・・君たちの先生や親への思いを汲みいれよう!君たちのアルバイトを許可して、部費ももうちょっとだけだが・・工面しようじゃないか・・・」
「ありがとうございます。みんな・・校長先生の寛大なお計らいに感謝して水に流そう・・・」
「はい。校長先生。ありがとうございます。よろしくお願いいたします!」

ドサクサに紛れて・・アルバイトの正式許可と部費の増額を認めさせた。これで・・遠慮なく“部活動”にも専念できるわけだ。

「じゃあ・・諸君!試験頑張りたまえ!体育科には私が眼を光らせておく。じゃあ・・佐山先生宜しく!」
「はい。校長先生。」

呆気にとられている美希を残し、校長先生は出て行った。“ダニ退治”の許可も置いて・・・・
しばらくして・・・我に返った美希は僕たちを見廻しながら・・ため息を吐いた。

「ふう~しかし・・・みんな悪党ねえ~敵に廻らなくて良かったわ[揺れるハート]
そこへ・・兄さんじゃなかった学年主任が保健室から戻ってきた。

「お~い!お前ら・・よくやった・・・あはは・・・」
「あははじゃありませんよぉ~ドサクサに紛れて・・・アルバイトの許可と部費の増額まで手に入れちゃったんですよ」
「本当か?お前ら・・・」
「オフコース!だって・・・徹底的にやれって・・・先生の口癖でしょ?」
「まあな・・・じゃあ・・・あと・・10分したら・・試験始めましょうか?」
「そうですわね。“ちゃんといい点”取るのよぉ~さもないと・・・・」
「解ってま~す。」

会議室は僕らの笑い声に満ち溢れていたのだ・・・・


「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第44話  「用意周到」へ続く・・・・




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