「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第44話 [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]
はじめてお越しの方は・・・コチラ・・・からお読みください。途中から読まれても・・・ご理解いただけないと思います。
(コチラをクリックしていただければ・・・飛びますので・・)
また・・・画面左側のカテゴリーからもお入りいただけます・・・・
高1の秋編は・・・コチラ・・・からお読みください。
高1の冬編は・・・コチラ・・・からお読みください。
用意周到・・・1
僕たちはそれぞれ・・・試験問題に没頭して、出来不出来はこの際どうでもよい。
まあ・・・“ぬり絵”ことマークシートを間違いなくきちんと塗っていれば間違いはない。
ただ・・・リーダーで2問とグラマーで3問引っかけ問題が出ていた。
「ええとぉ~これ・・何だったけかな・・・・」
僕は自問自答を繰り返していた。確かに“夜”というべきか“夕方”と言えばいいのか解らないが、ベッドの上で“レッスン”を受けたはずなのに・・・出てこない。
それもそのはずだ。僕は、その時“出してしまった”のだから、覚えていない。
「まあ・・・適当に塗るしかあるまい。後は・・・“運”次第だな・・・・」
一生懸命“ABCのレッスンをしてくれた紗江子”には、申し訳けないけど“出しちゃったんだから出てこない”のは、当然と言えば当然。自然の摂理みたいなものだろう。
「はい。20分前。出来た人は提出して出ていいわよ!」
その声に全員・・・まるで“燃え尽きた残灰”のように提出した。
「な・・なんなのよ・・みんな!ちゃんとやったんでしょうね?まあ・・いいわ。じゃあ・・・帰っていいわ!」
僕たちはそれぞれの封筒に鉛筆と消しゴムを仕舞い、提出して正門から堂々と下校してゆく。
「さてと・・・部長の奢りデパワーランチを喰って・・・」
「おい!本気か?昨日だって・・・俺。散々な目にあったんだぜ・・・・」
「本気に決まってるだろ・・・・」
「おかげで・・・アルバイト料はお前らの胃袋に消えるけど・・それより・・明日も大変だぜ!数学のオンパレード!大丈夫なんだろうな・・・・」
「まあ・・・やるしかないよな。ノルマ・・・80だっけ?」
「バカ!90だろ・・・俺ら理数系に行くんだから・・・嫌だけど・・・」
Yが答える。何しろ・・1学期の数学は、見事に赤点を喰らったのだから・・・
「ちょっとヤバいかもな・・・分けてやってくれればいいのに。」
「うん。今日は・・死ぬ気でやらねえと・・・キーの奴と大魔神にギャフンと言わせてやろうぜ!」
「おう!」
「お前らはいいよ・・・何てったって・・平均偏差値60以上だったんだろ・・入試の時・・・」
佐々木クンがつぶやいた。彼は僕たちの1コ上。つまり、ダブリー。因みに彼らの時は、平均偏差値50で楽勝に入れた学校が、僕たちの学園なのだ。特に中等部からではなく、“外部”入学者はみんな“本命”落ちをしてしょうがなく通っているやつらだ。まあ・・僕もその一人。その年は平均偏差値60以上に跳ね上がったのだ。
「あのなぁ~佐々木・・・まあ・・いいや・・それより・・・メシだな・・メシ。そう言えば、俺さぁ~何も喰ってなかったわ・・朝から・・・」
「じゃあ・・・さっさと行こうぜ・・・」
佐々木クンがもんなに目配せをすると・・僕はまた“荷物”の様に担がれる。まあ・・・何せ、色々と騒動があって
もうじき・・ランチタイム戦争になる。その前に僕たちは“指定席”を確保せねばならないからだ。
“本日二度目”のお荷物状態で・・喫茶静香になだれ込む。社会関係奉仕部の面々。
「静香さ~ん。パワーランチ大盛り12個ねぇ~」
「はぁ~い。今日は誰の奢りかな?まあ・・・聞くまでもないわね・・・・」
「そう・・・こいつの奢り!」
そう言いながら、僕を床に落とす奴等。
「痛ぇなぁ~人にタカるんだから・・・もうちょっと静かに下ろせ・・・馬鹿・・・・」
僕たちは“静香”の裏メニューもパワーランチ(内容が微妙に変わる・・・つまり・・余り物処理)を食べながら、それぞれノートを拡げ、明日の“数学三昧”の試験に備えていると、美希が飛び込んで来た。
まあ・・美希は、一度連れてきたことがあるので、この場所を知っていたのだが・・・
「居たわね~やっぱり・・・」
「何かご用ですか?」
まあ・・ここでは“公式の場”では、美希は先生で僕は生徒だ。仲間達にはとっくに“禁断の関係はバレている”まあ・・・そのバレた時の教訓を生かして、二人きりでどこかへ出かけるときは、美希は“別人28号”に化けるし、僕はサングラスを掛けている。だが、僕の長~くなりすぎた引き摺って歩いている尻尾は隠しようがない。
仲間屋いも必死で笑いを堪えながら、“パワーランチ”を口一杯方張りながら、一応・・ノートを開いて明日の試験勉強をしている。
「用があるから来たんでしょう!校長先生からお昼ごはん代貰って来たの!」
「???」 僕たちは首を捻った。何故なら・・・校長先生は“ケチ”で有名だからだ。
「先生!ご注文は?」「ええとぉ~何がお薦めなの?部長・・・・」
「何でも美味しいよ・・・」
「じゃあ・・・そうねえ~Aランチをお願いします。」
「はい・・・少々お待ちください。キミタチ食べ終わったらお皿を持ってきてね!」
「は~い!」
食べ終わった連中はそれぞれ・・お皿をカウンターへ返し、それぞれカバンを抱えあげた。
「じゃあ・・部長!悪いけど・・先に帰るぞ・・・俺ら“勉強会”があるから・・・」
「ああ・・・じゃあ・・明日な!」
「みんなぁ~ちゃんと・・お勉強するのよ・・・」「は~い!死ぬ気でがんばりま~す。」
みんなが出ていった後、美希のAランチが運ばれてきた。
「ねえ~あたし・・今日は早く帰れるんだけど・・・一緒に帰らない?」
「いいけど・・・どれくらい?」
「そうねえ~一旦、学校に帰って・・3時には終わるから・・・」
「じゃあ・・・3時過ぎにマックでいい?」
「うんでも・・それまでどうしてるの?」
「ええとぉ~アルバイトでピアノのレッスンをして・・・あっ!そうだ・・薬局のおばちゃんとこに顔をだして・・・」
「アルバイト?まだ・・稼ぎ足りないの?」
「ううん。違うの・・スタインウェイが弾けるからね。いいアルバイトでしょ?まあ・・俺には“猫に小判・豚に真珠”」
「へぇ~そう!てっきり・・“猫にかつおぶし”かと思っていたわ!」
「ば・・馬鹿なことを・・・言っちゃあいけないよ。」
僕は一瞬、“雉も鳴かずば撃たれまいに”という言葉を思い出した。きっと・・未来永劫に渡って僕は悩むことになりんだろう・・・・
「まぁ・・“詮索”はこの辺にしておいて・・・それに詮索出来る立場じゃないものね」
「いいんじゃない?優子から正式にレンタルされてるもの・・・俺!」
一瞬、悲しそうな表情を見せる美希。確かに僕は優子の旦那になる。何せ結婚式を“3回も”やった(本当は、1回だけで良かったと思うんだけど・・・まず、一回目が鎮守の森。二回目が信州の山間の村でもやって、三回目は軽井沢で“モデル”と騙されて兄さんこと学年主任の差し金で一回やった。だけど・・・まだ戸籍上は法律の関係でどうしようもない。)
「そういえば・・あなたのそのぉ~何て言うのかな。天職と言うべきか・・その不思議な力は生まれつきなの?」
「いいや・・・違う!いや・・良く解らない。気が付いたらこうなっていたんだけど。」
そもそも・・僕が“神主代行”になったのは、ひょんなことだった。“事実は小説より奇なり”と言うけど、僕はそのような運命という定めを持っていたのだろうか?優子と結ばれる前までは、“神泉”を浴びても(落とされての間違い・・・だよな。一発目は確か・・庭の池だもの・・・)僕には何ら影響がなかったんだけど、そうだ!確かあの時からだ。優子と結ばれて、鎮守の村のご近所の関戸のおババに見つかって、(その辺はこちらから・・・)そうだ・・野菜を持って現れたんだっけ・・・それで、“訪問客ラッシュ”になって、一回目の結婚式をしたんだっけ?そして・・いざ・・“初夜”(まあ、既にやっちゃっていたし、その晩もやっちゃったからいいけど・・・)ってときに・・大岩たちの馬鹿が“大脱走”騒ぎを起こして、そうだ・・・談合坂SAだったっけ?兄さんに打ち明けて、“許し”てもらったんだよな・・・そうだ。それであの馬鹿たちが、クマにでも喰われておけばよかったのに、優子の「折角の初夜」発言で、山間の村でまた・・結婚式をさせられたんだよな。確か・・“龍神様”の裁きを受けて・・どんちゃん騒ぎをしてくれて・・・そのあとお化け騒動とか色々あって・・・でも待てよ?いつから僕は・・パワーを身に付けたんだっけ・・・
「どうしたの?黙りこくっちゃって・・・」
「うん・・・思い出している途中なんだ・・・いつからかな?と思って・・・」
「それで・・思い出したぁ?」
「もうちょっと・・・」
そのあと・・・そうだ。ついでだからって・・・ハネムーンに行ったんだったけ・・・兄さんの“策略”だけど・・・
楽しかったな・・まだ・・あのの写真使っているのかな?そうだ・・・思い出した。あのときだ。
「思い出したぁ~」
「えっ?」
「うん・・・信州の村の人々からお祝貰ったの。奉納のお酒と一緒にね。それで・・・優子の叔父さんに俄か仕込みで“お祓い”を習ったの・・・それからだわ・・・俺・・・・」
そう・・僕は神様にお仕えする“巫女”を神様から奪った。そうして・・・今の僕がいるのだ。
優子の叔父さんに散々小突かれ(多分・・・10発は喰らった)、物置にあった本を読み漁り、僕はちょっとだけ陰陽師の真似ごとまでできるようになった。
これも・・そもそも僕に与えられた運命だったのか、特異体質なのか?特に“神泉”を意識すればするほど、僕はその神の泉により様々なパワーを得ることができるみたいだ。時に僕は意識していないのだが、時折、金色に輝くオーラを発するときがある。それこそが、神様に選ばれたいや・・・いや、呪われた?等どうでもいいけど、不思議な力が僕を包み込む。
そうじゃなかったら・・九尾の女狐との対峙で、僕は命すらおとしていたに違いない。
唯一、僕が解ることは僕の身体に“ニホンオオカミ”の血が流れている。古来より、オオカミは神様のお使いなのだ。僕はその役目を果たしているのだろう。
「ねえ・・・また黙りこくっちゃって・・大丈夫?」
「うん。美希・・・時間は?」
「あっ!いけない。じゃあ~マックでね!」
「うん。」
「“鰹節”食べすぎない様に・・・」
「ば・・・馬鹿なことを・・・」
美希はAランチを食べ終え、コーヒーを飲み干すと、僕たちのランチ代を含めて、静香にお金を払うと飛び出していった。
気が付くと、店内は誰一人お客はなくなり、静香はドアにクローズの看板を掲げ、僕にウインクした。
「さて・・・“猫ちゃんの鰹節”を差し上げなくっちゃ!」
「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第45話へ・・・続く
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用意周到・・・1
僕たちはそれぞれ・・・試験問題に没頭して、出来不出来はこの際どうでもよい。
まあ・・・“ぬり絵”ことマークシートを間違いなくきちんと塗っていれば間違いはない。
ただ・・・リーダーで2問とグラマーで3問引っかけ問題が出ていた。
「ええとぉ~これ・・何だったけかな・・・・」
僕は自問自答を繰り返していた。確かに“夜”というべきか“夕方”と言えばいいのか解らないが、ベッドの上で“レッスン”を受けたはずなのに・・・出てこない。
それもそのはずだ。僕は、その時“出してしまった”のだから、覚えていない。
「まあ・・・適当に塗るしかあるまい。後は・・・“運”次第だな・・・・」
一生懸命“ABCのレッスンをしてくれた紗江子”には、申し訳けないけど“出しちゃったんだから出てこない”のは、当然と言えば当然。自然の摂理みたいなものだろう。
「はい。20分前。出来た人は提出して出ていいわよ!」
その声に全員・・・まるで“燃え尽きた残灰”のように提出した。
「な・・なんなのよ・・みんな!ちゃんとやったんでしょうね?まあ・・いいわ。じゃあ・・・帰っていいわ!」
僕たちはそれぞれの封筒に鉛筆と消しゴムを仕舞い、提出して正門から堂々と下校してゆく。
「さてと・・・部長の奢りデパワーランチを喰って・・・」
「おい!本気か?昨日だって・・・俺。散々な目にあったんだぜ・・・・」
「本気に決まってるだろ・・・・」
「おかげで・・・アルバイト料はお前らの胃袋に消えるけど・・それより・・明日も大変だぜ!数学のオンパレード!大丈夫なんだろうな・・・・」
「まあ・・・やるしかないよな。ノルマ・・・80だっけ?」
「バカ!90だろ・・・俺ら理数系に行くんだから・・・嫌だけど・・・」
Yが答える。何しろ・・1学期の数学は、見事に赤点を喰らったのだから・・・
「ちょっとヤバいかもな・・・分けてやってくれればいいのに。」
「うん。今日は・・死ぬ気でやらねえと・・・キーの奴と大魔神にギャフンと言わせてやろうぜ!」
「おう!」
「お前らはいいよ・・・何てったって・・平均偏差値60以上だったんだろ・・入試の時・・・」
佐々木クンがつぶやいた。彼は僕たちの1コ上。つまり、ダブリー。因みに彼らの時は、平均偏差値50で楽勝に入れた学校が、僕たちの学園なのだ。特に中等部からではなく、“外部”入学者はみんな“本命”落ちをしてしょうがなく通っているやつらだ。まあ・・僕もその一人。その年は平均偏差値60以上に跳ね上がったのだ。
「あのなぁ~佐々木・・・まあ・・いいや・・それより・・・メシだな・・メシ。そう言えば、俺さぁ~何も喰ってなかったわ・・朝から・・・」
「じゃあ・・・さっさと行こうぜ・・・」
佐々木クンがもんなに目配せをすると・・僕はまた“荷物”の様に担がれる。まあ・・・何せ、色々と騒動があって
もうじき・・ランチタイム戦争になる。その前に僕たちは“指定席”を確保せねばならないからだ。
“本日二度目”のお荷物状態で・・喫茶静香になだれ込む。社会関係奉仕部の面々。
「静香さ~ん。パワーランチ大盛り12個ねぇ~」
「はぁ~い。今日は誰の奢りかな?まあ・・・聞くまでもないわね・・・・」
「そう・・・こいつの奢り!」
そう言いながら、僕を床に落とす奴等。
「痛ぇなぁ~人にタカるんだから・・・もうちょっと静かに下ろせ・・・馬鹿・・・・」
僕たちは“静香”の裏メニューもパワーランチ(内容が微妙に変わる・・・つまり・・余り物処理)を食べながら、それぞれノートを拡げ、明日の“数学三昧”の試験に備えていると、美希が飛び込んで来た。
まあ・・美希は、一度連れてきたことがあるので、この場所を知っていたのだが・・・
「居たわね~やっぱり・・・」
「何かご用ですか?」
まあ・・ここでは“公式の場”では、美希は先生で僕は生徒だ。仲間達にはとっくに“禁断の関係はバレている”まあ・・・そのバレた時の教訓を生かして、二人きりでどこかへ出かけるときは、美希は“別人28号”に化けるし、僕はサングラスを掛けている。だが、僕の長~くなりすぎた引き摺って歩いている尻尾は隠しようがない。
仲間屋いも必死で笑いを堪えながら、“パワーランチ”を口一杯方張りながら、一応・・ノートを開いて明日の試験勉強をしている。
「用があるから来たんでしょう!校長先生からお昼ごはん代貰って来たの!」
「???」 僕たちは首を捻った。何故なら・・・校長先生は“ケチ”で有名だからだ。
「先生!ご注文は?」「ええとぉ~何がお薦めなの?部長・・・・」
「何でも美味しいよ・・・」
「じゃあ・・・そうねえ~Aランチをお願いします。」
「はい・・・少々お待ちください。キミタチ食べ終わったらお皿を持ってきてね!」
「は~い!」
食べ終わった連中はそれぞれ・・お皿をカウンターへ返し、それぞれカバンを抱えあげた。
「じゃあ・・部長!悪いけど・・先に帰るぞ・・・俺ら“勉強会”があるから・・・」
「ああ・・・じゃあ・・明日な!」
「みんなぁ~ちゃんと・・お勉強するのよ・・・」「は~い!死ぬ気でがんばりま~す。」
みんなが出ていった後、美希のAランチが運ばれてきた。
「ねえ~あたし・・今日は早く帰れるんだけど・・・一緒に帰らない?」
「いいけど・・・どれくらい?」
「そうねえ~一旦、学校に帰って・・3時には終わるから・・・」
「じゃあ・・・3時過ぎにマックでいい?」
「うんでも・・それまでどうしてるの?」
「ええとぉ~アルバイトでピアノのレッスンをして・・・あっ!そうだ・・薬局のおばちゃんとこに顔をだして・・・」
「アルバイト?まだ・・稼ぎ足りないの?」
「ううん。違うの・・スタインウェイが弾けるからね。いいアルバイトでしょ?まあ・・俺には“猫に小判・豚に真珠”」
「へぇ~そう!てっきり・・“猫にかつおぶし”かと思っていたわ!」
「ば・・馬鹿なことを・・・言っちゃあいけないよ。」
僕は一瞬、“雉も鳴かずば撃たれまいに”という言葉を思い出した。きっと・・未来永劫に渡って僕は悩むことになりんだろう・・・・
「まぁ・・“詮索”はこの辺にしておいて・・・それに詮索出来る立場じゃないものね」
「いいんじゃない?優子から正式にレンタルされてるもの・・・俺!」
一瞬、悲しそうな表情を見せる美希。確かに僕は優子の旦那になる。何せ結婚式を“3回も”やった(本当は、1回だけで良かったと思うんだけど・・・まず、一回目が鎮守の森。二回目が信州の山間の村でもやって、三回目は軽井沢で“モデル”と騙されて兄さんこと学年主任の差し金で一回やった。だけど・・・まだ戸籍上は法律の関係でどうしようもない。)
「そういえば・・あなたのそのぉ~何て言うのかな。天職と言うべきか・・その不思議な力は生まれつきなの?」
「いいや・・・違う!いや・・良く解らない。気が付いたらこうなっていたんだけど。」
そもそも・・僕が“神主代行”になったのは、ひょんなことだった。“事実は小説より奇なり”と言うけど、僕はそのような運命という定めを持っていたのだろうか?優子と結ばれる前までは、“神泉”を浴びても(落とされての間違い・・・だよな。一発目は確か・・庭の池だもの・・・)僕には何ら影響がなかったんだけど、そうだ!確かあの時からだ。優子と結ばれて、鎮守の村のご近所の関戸のおババに見つかって、(その辺はこちらから・・・)そうだ・・野菜を持って現れたんだっけ・・・それで、“訪問客ラッシュ”になって、一回目の結婚式をしたんだっけ?そして・・いざ・・“初夜”(まあ、既にやっちゃっていたし、その晩もやっちゃったからいいけど・・・)ってときに・・大岩たちの馬鹿が“大脱走”騒ぎを起こして、そうだ・・・談合坂SAだったっけ?兄さんに打ち明けて、“許し”てもらったんだよな・・・そうだ。それであの馬鹿たちが、クマにでも喰われておけばよかったのに、優子の「折角の初夜」発言で、山間の村でまた・・結婚式をさせられたんだよな。確か・・“龍神様”の裁きを受けて・・どんちゃん騒ぎをしてくれて・・・そのあとお化け騒動とか色々あって・・・でも待てよ?いつから僕は・・パワーを身に付けたんだっけ・・・
「どうしたの?黙りこくっちゃって・・・」
「うん・・・思い出している途中なんだ・・・いつからかな?と思って・・・」
「それで・・思い出したぁ?」
「もうちょっと・・・」
そのあと・・・そうだ。ついでだからって・・・ハネムーンに行ったんだったけ・・・兄さんの“策略”だけど・・・
楽しかったな・・まだ・・あのの写真使っているのかな?そうだ・・・思い出した。あのときだ。
「思い出したぁ~」
「えっ?」
「うん・・・信州の村の人々からお祝貰ったの。奉納のお酒と一緒にね。それで・・・優子の叔父さんに俄か仕込みで“お祓い”を習ったの・・・それからだわ・・・俺・・・・」
そう・・僕は神様にお仕えする“巫女”を神様から奪った。そうして・・・今の僕がいるのだ。
優子の叔父さんに散々小突かれ(多分・・・10発は喰らった)、物置にあった本を読み漁り、僕はちょっとだけ陰陽師の真似ごとまでできるようになった。
これも・・そもそも僕に与えられた運命だったのか、特異体質なのか?特に“神泉”を意識すればするほど、僕はその神の泉により様々なパワーを得ることができるみたいだ。時に僕は意識していないのだが、時折、金色に輝くオーラを発するときがある。それこそが、神様に選ばれたいや・・・いや、呪われた?等どうでもいいけど、不思議な力が僕を包み込む。
そうじゃなかったら・・九尾の女狐との対峙で、僕は命すらおとしていたに違いない。
唯一、僕が解ることは僕の身体に“ニホンオオカミ”の血が流れている。古来より、オオカミは神様のお使いなのだ。僕はその役目を果たしているのだろう。
「ねえ・・・また黙りこくっちゃって・・大丈夫?」
「うん。美希・・・時間は?」
「あっ!いけない。じゃあ~マックでね!」
「うん。」
「“鰹節”食べすぎない様に・・・」
「ば・・・馬鹿なことを・・・」
美希はAランチを食べ終え、コーヒーを飲み干すと、僕たちのランチ代を含めて、静香にお金を払うと飛び出していった。
気が付くと、店内は誰一人お客はなくなり、静香はドアにクローズの看板を掲げ、僕にウインクした。
「さて・・・“猫ちゃんの鰹節”を差し上げなくっちゃ!」
「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第45話へ・・・続く
初めまして!
遊びに来ました!
良かったら私のブログに来てくださいね!
これから、ちょこちょこ遊びにきます!よろしくです<m(__)m>
by aosima0714 (2009-08-03 15:19)
aosima0714様
いらっしゃいませ~!
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-08-04 09:24)