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「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第47話   [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

はじめてお越しの方は・・・コチラ・・・からお読みください。途中から読まれても・・・ご理解いただけないと思います。
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用意周到・・・4

「なあ~そろそろ来るころだよな!」 朝飯が割の肉饅を頬張りながら誰にとでもなく、佐々木クンが聞いた。

「ああ・・もうすぐ・・来るだろ!きっと・・・」
同じく社会関係奉仕部面々は肉饅を頬張っているので、Yが代表して答えた。

「あの馬鹿・・・昨夜ちゃんと勉強したのかな?」

「当たり前だろ!少なくともあっちの方のお勉強はしているはずだが・・・」

「赤・・・それを言っちゃぁ~お終いだって・・・俺たちだってそうじゃんか・・・」

「まあ・・な!」

「しかし・・俺ら“部長思いだよな!」

「ああ・・これだけ飲ませれば足りるだろ・・・」

佐々木クンはポン!とカバンを叩いた。中には・・ユンケルと赤まむしのセットが6セットも入っていたのだ。

「でもよ・・あの馬鹿どうするのかね?ガキ出来ちゃったら・・・」

「ああ・・・俺も聞いた事あんだけど・・・学校辞めて働くらしいぜ・・・」

「そうなのか・佐々木!」

「ああ・・・そう言っていた!あ・・あれ・・・優子さんの車だろ?」

「ああ・・本当だ・・・・」


正門そばで僕の到着を待ちうけている“社会奉仕部”の面々。
何しろ・・遅刻したら試験を受けさせてもらえない校則になっている。そうなれば、1科目につき、1万円を払って追試を受けねばならないことになっている。
何故?僕が知っている科と言えば、Yが1学期赤点を喰らったのだ。その時の追試はレポート提出。
それを何故か・・・僕がやらされていた。まあ・・・静香のパワー^ランチ10食で手を打ったけど・・・
集まったギャラリーの前に“わざわざ”車を横付けにしてもらい。颯爽と助手席から降りる僕。
勿論、優子も運転席から降りてきて・・・恒例の・・・と思った瞬間!

「え~1-Bの委員長に告ぐ!至急教務員室へ出頭するように・・・」

こういう邪魔をするのは、兄さんしかいない。僕と鬼クマの即時対決を避けようとしているらしい。
勿論、そんな事はよ~く解っているのだが、ギャラリーから一斉のブーイングが響く。
僕はみんなの期待は裏切らない。ちょっと教務室の方を見上げながら、優子を抱きしめ、しばしお別れのキスをする。教務室の窓が開き、兄さんがマイクを握り締めている方にVサインを送る。

「社会奉仕部・・すぐに部長を捕獲して連れてこ~い!」

その声に反応するように、「やだぁ~!」と響く声。

「全く兄さんには呆れるわ!校内放送私物化だよ・・あれ!」
「そうねえ~そのうち馬に蹴られるんだわ・・ねえ・・もう一回[揺れるハート]
「うん。人の恋路を邪魔する奴はって奴だな・・・」

もう一度、お別れのキスをすると・・・僕は文字通り・・赤鬼になりかけている鬼クマの横を悠然と通り過ぎる。
勿論、僕の廻りには社会奉仕部の連中とギャラリー諸君に包囲されていて、いくら・・鬼クマでもてが出せない。

「おい!馬鹿部長ちょっと待て!」
「なあ~誰か呼んだか?」
「さあなぁ~きっと空耳だろ・・・・」
「待てと言っているだろうがぁ~何様のつもりだ貴様!」
「ああ・・・熊田教官おはようございます。どうしたんですか?血圧上げ過ぎると・・・大変な事になりますけど」
「佐々木ぃ~貴様!」
「佐々木・・どけ!熊公。俺に用があるんだってよ・・・」

僕は前に立ち塞がる佐々木を押しのける。勿論全員臨戦態勢に入る。

「おはようございます。熊田教官!何しろ眼中になかったもので・・失礼しました」
「て・・てめえ~」
「やりますか?ここで・・・俺はいつでもいいんですけどねえ~」

そこへ兄さんこと学年主任が駆けつけてきた。勿論、担任のキー先生もだ。ついでに・・体育科からも鈴木教官を始め何人も飛び出してきては、怒り心頭の鬼クマを抑え込む。

「てめぇ~体育デーの時血反吐吐かせてやるからな!」
「あらま・・・仮にも教官がそんな言葉を吐かれるとは・・なあ・・佐々木!」
「そうだな!親父に言ってPTAの緊急総会でも開いてもらうか・・・」
「いや・・いっそのこと・・体育デーに決着つけましょうね・・・ク・マ・ダ・・教官!」
「てめぇ~」

必死に鬼クマを抑える体育科の教官。何せ鬼クマは木刀を握りしめている。あんなもの屁ではない。
兄さんとキー先生は自分達が盾になりばがら、僕たちを諭す。

「ほら・・お前らさっさと中へ入れ馬鹿共がぁ~
「は~い。保健所に連絡しておいた方がいいんじゃないんですか?狂犬病患者がいるって・・・」
「そうだな!ついでに・・・精神病院にも連絡しておくか?」
「ああ・・あとは、警察も呼んでおくか・・・」
「馬鹿野郎!いい加減に試験会場へ入れ!」

兄さんは僕にだけ解る合図を送ってきた。つまり・・・これで充分だ!と言う合図だ。
僕は昨夜、優子と泊まったラブホから、兄さんに電話を掛け、一悶着起こすと前もって連絡していたのだ。
勿論、緊急連絡網で普通科1年全員VS鬼クマ&サッカー部監督の戦いは既に、伝達されていた。
僕の廻りを囲んでいたのは、その中から選抜された戦闘部隊だったのを鬼クマは知らない。
何せ・・全員のカバンには、メリケン他様々な武器や弾薬が収まっていたのだ。まあ、弾薬と言っても、生卵の中身を取り出し、“特製ブレンド”された香辛料各種とか、ペンキを詰め込んだモノとか、缶詰の蓋で拵えた手裏剣状のものとか、まあ・・どんな乱闘にも使えるモノが、あちらこちらの“教室”と言う秘密工場で生産されていたのだ。
僕たちは“専用試験会場”に入り、試験を受けた。もちろん、兄さんと美希じゃなかった・・佐山美希センセーと体育科の鈴木教官と校長先生の監視下に行われることになっている。

「みんなぁ~お早う!」
「お早うございます。佐山先生!」
「ええとぉ~試験前に校長先生からお話があるから・・・」
「はい!」

美希が退き、代わりに校長先生が教壇に立った。

「起立!」

ぼくの掛け声に全員が立ちあがる。

「礼っ!」
「校長先生!おはようございます。」
「うむ。諸君!お早う!部長!皆を着席させなさい!」
「はい!着席っ!」

僕たちは全員指定された場所に座る。背筋をピーンと伸ばし、両手はヒザの上におく。

「うむ。これが・・あの・・まあいい。諸君昨日までの成績は良かった!それに連日のように学校側にも謝辞の言葉やお礼状や感謝状までいただいておる。特に、諸君は学校の栄誉のためにボランティア活動に従事しておるのに関わらず・・・・・」
「あのぉ~校長先生・・もうすぐ試験開始時間なんですが・・・」

美希がすかさず止めに入ってくれる。何せ校長の話は長い。炎天下の校庭でやられたら、僕たちの殆どは熱射病になってしまうだろう。

「おお・・そうかすまん。それでは諸君あと二日だ!文武両道の精神で頑張ってくれたまえ以上!」
「起立!校長先生に礼っ!」
「ご指導ありがとうございました。」
「うむ。そうだ。部長!」
「はい。何でしょうか?校長先生!」
「試験が終わったら、私のところへ来るようにいいね!」
「はいっ!」
「それじゃ~筆記用具配るわね!」
「はいっ!」

僕たちは学校から貸与された鉛筆と消しゴムを入れてある封筒を受け取り、それぞれが鉛筆削りで鉛筆を削り、試験に備えた。
鉛筆を削り終え、座席に着くと封印がされているのを確認された試験問題と用紙が配られる。

「はい・・じゃあ・・今から制限時間50分。始めなさい」

僕たちは黙々と試験用紙に向き合いだした。しばらくして、顔を上げた僕は、どうやら自身に満ち溢れた顔をしていたらしい。試験終了10分前のことだった・・・・


「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第48話へ続く・・・  
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コメント 2

空飛ぶ食欲魔人

Xml Xsl様・miopapa様
ご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-23 13:29) 

空飛ぶ食欲魔人

トメサン様
いつもご訪問&Niceありがとうございます。
by 空飛ぶ食欲魔人 (2009-09-24 08:04) 

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