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僕たちに明日はあるのか VOL17 [ぼくたちのシリーズ完結編]

- 悪魔との取引 VOL1 -

僕は忘れていた。いや、忘れようとしていたのかもしれない。

あれは、いつの日だっただろう。

僕が、親戚中で一番嫌いな親父の妹。

まあ、向こうも嫌っていたのであろう。この家には、僕と同じ年の

息子がいるが、僕と同じでアウトロータイプ。

でも、僕が油なら、向こうは水。しかも、僕と同じ名前だから、

余計に腹が立ち、殴り合いを顔を合わせる度にやるわけだが、

いつもながら、理不尽に怒られるのは僕だけだった。

その訳がわかったのは、僕が小学校4年生のある日だった。

僕の母親だった人が家を出て行った。

しばらくして、見覚えのある。そう、母方の祖父の会社で、

働いていた職人さんたちが、母親の荷物を取りに来ていた。

その後、母親とは2回しか会っていない。

不思議なもので、自分の気分次第」で、僕を殴ったりして、

ついでに、やりたくもない日舞をやらされ、僕は多分。

人間の子供ではなく、まるでお人形ごっこのお人形さん。

飽きられたので、捨てられたというわけだ。

その頃、父と呼ぶ人は。一番災難だったのだろう。

僕の記憶の中には、父という存在は限られていた。

運が良くて年1回。運動会の応援と父親参観くらいの記憶

偶に休みの時に年数回。どこかへ連れて行ってもらったり、

後は、毎日の様に午前様だっただったので、偶に一緒に

お風呂へ入るくらいの記憶しかなかった。

そんな父が僕が閉じかけている殻を破ろうとしても、

それはそれで無理がある。

そこへ、先に出てきた叔母いや、僕とっては敵であるのだが、

何かのはずみ。そう確かまた、殴り合いをしていた時に

「貰われっ子」のくせにと僕だけを殴りつけてきたのだ。

それを聞いていた別の叔母が、相当怒っていたから、

「そうなんだ」と・・・・

それから、僕は子供らしさを捨てて、悪魔と契約をしたわけだ。

悪魔との取引は、簡単なことだった。

まあ、最後は僕は僕の命を持って、その対価を払うことになるのだろう。

まず、最初のターゲットは叔母だった。

叔母の旦那、つまり、叔父なのだけど、僕が願ったその日。帰らぬ人となった。

他の親族。例えば父の兄は、旧国鉄マンから、父の会社へ。

父の末妹の叔母とその旦那で樺太からの引揚者だった叔父も、

父の会社で働いていた。

でも、その時、亡くなった叔父は、親戚筋が経営していた鉄工所の

一工員に過ぎなかったので、生活は大変だったらしい。

まあ、父のところへ来ることがあると、父は機嫌が悪かった。

次に、願ったのは僕と父を捨てた母親への復讐だった。

こちらは浮気相手であり、母の再婚相手共々、「死んだ」という

風の便り。いや、正確には僕の血が唾がっている本当の従弟の

情報だったので、間違いはない。その従弟は葬式に参列したらしい。

ついでに、おまけを悪魔は付けてくれた。

僕が産まれたことすら憎んでいた本当の祖母まで、あの世へついでに

送ってくれたらしい。

そして、もうひとつ。僕は僕を産んで捨てた母親への復讐を願った。

「殺さなくていい。出来るだけ苦しめて苦しみだけを与えて・・・」

僕の願いは叶えられることになった。

そして、最後の願いになった。

「死にたいんだ。」僕は悪魔に頼んだ。

そして、ある日。僕は入水自殺を図ったのだけど、偶然。いや、必然なのか

僕は通り掛った優子のお父さんに助け出され、そして、僕の体の中には、

不思議な力が宿すことになったのだ。

-悪魔との取引 VOL2へ続く-
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