SSブログ

「真夏の夜の夢」第58話 [高1・・・・の夏休み ちょっとえっちな話]

ちょっとおかしい生活2

「ちゅん・ちゅん・ちゅん」

「うるさい・・雀だな・・・・・あ~頭痛ぇ~!」

何で・・俺こんな朝っぱら・・箒持ってソージしてんのかな?と睡眠不足と昨夜の疲れでぼんやり考えていた。
「おっ!居た居た・・・お早うさん。ご精が出ますね・・・優子ちゃんのご主人。」
「あっ!お早うございます。確か関戸のおば・・じゃなかった関戸の・・いたぁ」
「いいって・・おばちゃんで・・・・慣れない事言うとまた・・舌噛むからねえ~」
「はぁ~」
「それより・・・どこ・・行ってたの・・・ああ・・新婚旅行かい?」
「ま・・・そんなもんで・・・・」
「あはは・・・・優子ちゃん・・大事にしてね・・・・」
「はぁ・・・・・」
おばちゃんは・・・・旦那と孫の朝ごはん作らなきゃ・・と帰っていった。

「まったく・・・・俺のほうが・・大事にされたいよ・・・・・・」
「大体・・・昨日も遅くまで・・・・・」

独り言を言うようになったら・・・って誰かいってたな・・・・・と思いながら・・・・・

帰宅すると兄さんからの荷物が届いていた。ダンボール箱6個・・・・中には引き出物のお皿のセットと兄さんからの手紙・・・・挨拶廻りはきちんとしなさい。・・・・それだけが書いてあった。
その荷物に感激していたら・・・・いつの間にか・・・お風呂に入れられ・・・浴衣に着替えさせられて・・・
お姉さま方の内輪のお祝いの渦に引き込まれ・・・・・開放されたのが・・・夜11時・・それから・・・お勤めをして・・・・寝たのが多分・・1時くらいで・・・・・5時にたたき起こされ・・・・・素っ裸の上に白い着物を着せられ・・・・「身を清めなきゃ」で井戸水を浴びせられ・・・・・それで・・・・また着替え・・・・そう白い着物に水色の袴・・・白い足袋に・・ぞうり姿・・・・・

そこへ・・・トラックの停まる音がした。
「あの~ここ・・・・・・・・・神社でよろしいのでしょうか?」
「はい。そうですが・・・・」
トラックには赤いのぼりに黒々とした文字で・・・「ご奉納」と書いてある。
「それで・・・・こちらに・・・委員長・・って方いらっしゃるのでしょうか?」
「あっ・・それ俺・・じゃなくて・・私です」
「そうですか・・・・私共の社長から・・・・ご奉納する様・・お預かりしてきました。」
「それは・・ご苦労様でございます。」

トラックから降ろされたのは・・酒樽・・それも・・・・大きい・・・後で聞いたのだが4斗樽(72L)
それを軽々運ぶ・・・・・まあ・・中身は空。つまり・・お飾り用。

4斗樽(飾り用)x2個・・中身として1升瓶80本のお酒・・・さらには・・・「祝!ご祝言」と書かれた箱からは・・・・2合瓶のお酒・・100本。そして祝いもち・・・100個。そして・・・村の人々からの椎茸やら・・山菜の類。
優子も慌てて・・飛んでくる。取りあえず・・・・家の中に運んでいただくことにした。
「お茶でも・・・・」と言ったのだが・・「まだ・・配達がありますので・・・・」と帰っていった。

「ねえ~どーすんのこれ!」
「えっ~と。4斗樽は神殿の横にお飾りして・・・・・お酒はお神酒・・・・で使えるし・・・」
「ねえ・・・・こっちは祝・ご祝言だって・・・・」
「ええ・・・あたしたちへのお祝い。でも・・すごい量よね。」
「ああ・・こんなに飲めないもん・・酒風呂にでも・・・・」
「ばかぁ・・・ご近所に配りなさい・・てこと!」
「ああ・・そうかでも余りそうだね・・・・」
「ええ・・・・」

乾物類と書かれた箱を開けるとその上には・・・・・
立派なのし袋に入った・・お祝い金が・・・・出てきた。中身は30万円。
それに・・別に「御玉串料」・・・・・10万円。
「あっはっは。もう・・笑うしかないわね」でも優子の瞳には涙が溢れていた。僕も村の人々の心が無性に嬉しくて・・・涙をこぼした。

「ねえ・・・ひとつ聞きたいのだけど・・・」
「うん?」涙を拭きながら優子が答える。
「あのさ・・・・御玉串料・・て何?」
「あのね・・・・最初から説明しないといけないわね。私たちどうやって・・ごはん食べるか知ってる?」
「うん。茶碗と箸・・・」
「もう!あのね・・・・あたし・・働きに行ってないでしょ!」
「ああ・・・そういえば・・・・よく・・お金あるな・・と思ってた。俺・・・30万円くらいなら貯金あるから・・・」
「うん。あとで貰うとして・・・じゃなくて・・・お賽銭は知っているわよね。」
「それぐらいはね・・・・」
「そのお賽銭どこ行くか知ってる?」
「神様は・・・・いらないか。そうなると・・・・」
「そう・・・それらの浄銭って言うんだけど・・・・それらであたしたち生活するわけ。」
「へえ・・神様の物・・横取りして・・・・」
「んっもう・・・茶化さない!。いい?あたしたちは神様に仕えているの・・・・」
「俺は・・優子に仕えている・・・」
「あのね・・・・きみが今着ている衣装は・・・神主・・つまり神に仕える者の衣装なの!」
「ほう・・それで・・・」
「だから・・その衣装着てるときは・・・神様にお仕えしているんだから・・・・」
「うん。でも・・・・儲かるね」
「まあ・・ね。・・・って・・なに言わせるのよ!」
「ごめん。」
「で・・・・どうすんのこれ・・・」
「しょうがない・・・あんた・・・・教育するしか・・・・なさそうね」
「えっ!」
「おじさんに・・にわか仕込みしてもらって・・・・・・」
「でも・・俺・・なんだっけ・・・んたら・・かたら・・って神主が唸るやつできないよ!」
「ああ・・・テープ流せば済むからね。」
「そんなものなの?」
「間違えるよりいいでしょう・・・・まあ・・この辺の人は知っているから大丈夫。」
「へえ~」

そういうわけで・・優子のおじさんにすぐ来てもらい・・・・にわか仕込みで格好だけは様になるようしてもらった。(でも・・・覚えが悪いので・・・10発ほど喰らったけど・・・・)
早速、ココの神社の神主であるおじさん立合いで・・・・ご奉納奉リまする・・・・・とやった。
「まあ・・・50点くらいかな?まあ・・しっかりやんなさい。代行。」
つまり・・僕は代行つまり・・・・お飾り。
まあ・・巫女さんの格好をしているのは・・・・オネエ様軍団だから・・・・ニセモノ神社と言ったところだろう。

「優子・・・なかなか若いの捕まえたな・・・まあ・・修行すれば・・ものになるかもしれん。」
「あ・・ありがとうございます。これ・・・・お預かりしておりまして・・・・」御玉串料を納めようとすると・・・
「遊びにきただけだ・・・・奉納したのは・・・・あの倅・・・だからお前らが・・有難く頂戴しなさい。」
「で・・でも・・・」
「おお・・うまそうな餅・・それに酒・・・・・コレ・・もらってゆく・・いいな?」
「は・・はい。お好きなだけ・・・・」

おじさん神主は笑いながら・・・・10本の日本酒と10個のもちを持ち帰って行きました。

「ねえ・・・・どうする・・これ・・・・」
「決まってるでしょ・・・・皆さんのご好意お配りしないと・・・・」
「でも・・・・どうやって?ジャムセットもあるし・・・引き出物まで・・・・・」
「あっ!そうか・・・・車で運ぶしかないわよね。」
「でも・・乗り切らないし・・・・セットしないと・・・・」
「そうね・・・・」
黙々とセットを始めるお姉さま方と僕。でも・・大事な事忘れてるような・・・・・・

「ねえ~ごはん・・・食べてないんだけど・・・・・」

「うるさい!男ならがまんしなさい!」

「真夏の夜の夢」第59話へ続く・・・・



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:お笑い

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0