SSブログ

「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第11話   [ひとりごと]

はじめてお越しの方は・・・コチラ・・・からお読みください。途中から読まれても・・・ご理解いただけないと思います。
(コチラをクリックしていただければ・・・飛びますので・・)
また・・・画面左側のカテゴリーからもお入りいただけます・・・・

高1の秋編は・・・コチラ・・・からお読みください。

高1の冬編は・・・コチラ・・・からお読みください。

こっほん!

僕です。某私立学園の高等部1年生。16歳です。夏までの僕の生活は一変して、鎮守の森にある小さな神社の神主代行をやっています。ついでに・・エセ陰陽師とかエセピアニストとか・・・
本業?(最近では、神社が本業なのか学生が本業なのかよく解らなくなりましたけど・・)の学生生活では、一応クラスの委員長(なり手がいなかったので・・と、悪たれ連を改名して、社会関係奉仕部の部長(怒られ役?)をやっています。僕はオオカミ。それも、由緒正しい日本オオカミの血が流れています。何故か、僕の仲間たちにも流れているみたい。
まあ・・・色々やってきました。ビニール本と言われる“裏本”やアルバイト斡旋所とか・・・教師も一人学校から追い出しましたし、ヤクザの事務所にも殴り込みをかけました。まあ・・やりたい放題が僕たちですけど・・・・
そんな僕たちを苦々しく思っていたのが、学園の理事長の甥っこで体育科の鬼クマ。まあ・・他に就職先がなかったらしいんですけど、あまりの執拗な“暴言”や行いにも僕たちは耐えてきましたが、それも限界沸騰。
クラスの仲間の一人である渡辺クンが、身体が悪いのに強制的に“体力測定”と名を借りたいじめにより、入院して、そして・・退学しました。僕たちの我慢にも限界があります。それに・・・おっちょこちょいの僕は、鬼クマの誘いに乗り、宣戦布告をしてしまったほど・・・
では、皆様・・・開演の準備が整ったようです。時間旅行のお支度はよろしいでしょうか?
それでは・・・僕たちが一番輝いていた時代・・・昭和50年代へ・・・タ~イムスリップ~・・・・・

「作戦会議のための・・・合宿だよな!」 1

[るんるん]
カラ~ンカラ~ン[るんるん]

ドアを開けて飛びこむ僕。そして美希。
ミサはキラキラ輝く自分の指を眺めていた。そして・・僕を見つけると飛びついてくる。

「ありがとう!こんないい誕生プレゼント貰っちゃって[揺れるハート]いいの?」
「いいんじゃないの・・・よく・・・・解らないけど
「えっ?何か言った?」
「レン!」 紗江子が僕に合図すると首を横に振った。僕はコクンと頷くと・・・
「いいのいいの!アルバイトしているしね・・・」

ちらっと紗江子を見ると「そう!それでいいわ!」と頷いている。

「でも・・・大丈夫なの?学費とか・・生活費とか・・・色々あるじゃない。[揺れるハート]
「いいんだってば・・・ノープロブレム。それより・・・鎮守の森に帰らないといけない時間じゃない?」
「うん。じゃあ・・車廻してくる[揺れるハート]・・・」
「うん。・・・・」

車を取りに駐車場へ向かうミサを見送り、僕は美希と話し込んでいる紗江子のところへ・・・

「紗江子・・ありがとう。」
「いいのよ・・・私の可愛い後輩のためだもの・・・・それに美希にもお礼を言いなさい。美希が気付いてくれたからよかったけど・・・・」
「うん。美希・・ありがとう。」
「どういたしまして[揺れるハート]
「でさぁ・・・いくら?お金払うからさ・・・・」
「いいの[揺れるハート]
「良くないよ!だって・・・アレ・・結構高そうじゃない・・・」
「いいの・・・でも・・どうしても払いたい?」
「うん・・・一応ね。ケジメだけはつけないと・・・ママに怒られるもの・・・男の子でしょ!てね・・・」
「どうしよう・・美希ぃ~ケジメは大事かな?まあ・・あの楊ママに怒られるのを見ているわけには・・ねえ~」
「そうねえ・・・・こんなのはどう?」

美希が紗江子の耳に耳打ちをする。そして何やら・・ヒソヒソ話。まあ・・・今回は僕の完全なミス。手帳にでも誕生日を書いておかないと・・僕の乏しい脳みそでは覚えられない。
二人はヒソヒソ相談しながら時折、僕を見て微笑んでいる。まあ・・こうなれば“俎板の鯉”状態。尤も・・僕が本当に鯉だったら・・・何回命を落としているか解らないくらい・・俎板の上に乗っている。

「じゃあ[揺れるハート]こうしましょう・・・お金は・・出世払いでどう?」
「出世出来るかな?」
「但し・・・利息はいただくけど[揺れるハート]
「利息?いくら?」
「お金じゃなくてぇ~そうねぇ~あなたの身体で返してもらうわ・・・タップリと・・・それでいいわね?」
「私にもね・・・タ~ップリ払ってもらうわ[揺れるハート]
「そ・・それでいいなら・・・腎臓一個くらいなら・・・肝臓はやだな・・・」
「馬鹿ねえ[揺れるハート]~タップリとアレで返してもらうの[揺れるハート]
「アレ?・・ああ・・そうか・・コレね?」 僕は僕自身が収納されている部分を指で指した。
「そう・・・それと・・・ステージは手を抜かない。特別な時以外は、2ステージで借金を返すのはどう?」
「うん・・・それでいいならね・・・でも・・アルバイト料は家賃だし・・・」
「いいのよそれで・・・あなたがココでステージをしてくれたら・・・一日で一週間分の売上くらいなるもの・・」
「そうなの?美希?」
「うん。計算したらね・・・そうなるのよ。あなたがステージをする日としない日じゃ売り上げが違うの[揺れるハート]
「じゃあ・・・それでいいや!」
「それと・・もうひとつ!売られたケンカと売ったケンカは、必ず勝つこと!いいわね[揺れるハート]
「ラジャー!」

プップ~とミサの車のクラクションが鳴った。
どうやら・・・店の前に車が着いたらしい。

「じゃあ・・行こうか[揺れるハート]?」
「さ・・紗江子ぉ~。い・・今・・行こうか?って言わなかった?」
「言ったけどぉ~それが何か[揺れるハート]?」
「一緒に行くの?」
「そうだけど[揺れるハート]?」「だって・・あたし一人じゃねえ~あなたたちの企みくらい見抜いているわ[揺れるハート]
「私は・・・月曜日には帰ってくるけどね。久しぶりにあなたの神主姿も見たいし・・・お祓いもしてもらおうかな?」
「あのぉ~図々しいけど・・・玉串料は奉献してもらわないと・・・・」
「解っているわ・・・5万円分よろしくね!」
「毎度・・・どうも・・・って・・・俺が貰う訳じゃないや・・あはは・・・」
「そうねえ~神様に奉献するんだもの[揺れるハート]・・・」
「で・・・何をご祈願すればいいの?」
「あなたたちの学力向上と必勝祈願。それと・・お店の商売繁盛と全員の健康でいいわ。嫌とは言わせないわ[揺れるハート]
「りょ・・了解!」

ミサの車にポリタンク2個と紗江子&美希の着替えの詰まったバックをトランクに押し込み、僕は助手席ではなく、美希と一緒に後席に座り、鎮守の森までお勉強タイムだそうだ。

「ミ・・・ミサぁ~お願いだから・・・飛ばして!出来れば・・10分くらいで・・着いてくれると助かる」
「無理よぉ~まあ・・渋滞はないと思うから・・それでも・・2時間は覚悟してね[揺れるハート]
「ミサ・・いいから・・安全に行きましょう。そのほうが・・・タップリお勉強出来るじゃない・・・約1名。」
「そうですね・・・じゃあ・・・下で行きますか?」
「か・・勘弁してぇ~」
「冗談よ・・でも、ミサ。ゆっくりね・・・ゆっくり・・・折角、頭に詰め込んだものがこぼれちゃうと拙いから・・・」
「はい。紗江子先輩!」
「じゃあ・・今日は“お勉強”していたはずだから・・・きちんとやってもらうわ。きちんとね・・・」
「お釈迦さまじゃあるまいし・・・」
「だって・・あなた・・・神様にお仕えしているんだから・・神様が助けてくれるんじゃないの[揺れるハート]?」
「ど・・どうか・・・神様・仏様・・・三つ数えますから・・・助けてください。1・2・3・・・駄目だこりゃ・・・」
「じゃあ・・出発しますね・・・」

ミサが運転する車はゆっくりと発進してゆく。僕は片側に買い込んだ荷物と美希に挟まれて・・・鎮守の森に着くまでの間、美希から出題される問題に答え続けなければいけないらしい・・・・

「こ・・こんなことなら・・電車で行けばよかった・・・」
「何か言ったかしら?じゃあ・・・始めるわよ。問題1・・・次の公式を証明しなさい・・・・・」

僕は夢を見ているのだろうか?いや・・・夢じゃない。夢ならとっくに醒めているはず。どうやら・・僕は永久に抜けだす事が出来ない迷路に迷い込んだのかもしれない・・・・
まあ・・・確かなことは、車は鎮守の森を目指して、近くの高速道路の入り口を目指しているくらいだ。


「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第12話へ・・・続く・・・・ 





nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0