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僕たちに明日はあるのか VOL20 [ぼくたちのシリーズ完結編]

<ここまでのあらすじ?>
主人公である「僕」は、都内にあるであろう。

そんな高校にしか受からなかった。

まあ、それは仕方がないことで、「僕」が卒業した中学校は、

「腐ったみかん」は、廃棄出来ないのなら、「一つにまとめておけ」と

言われた。あちらこちらの中学校から、放校処分(表面上は自主転校)。

それを喰らい。集められた。まあ「お先真っ暗」な学校。

最上級生は、薬物中毒でラリっていて、その他の多くのアホたちは、

何度直されても、蹴っ飛ばして穴を開け、取り合えず「塀」という名の

檻を抜け出し、吉〇屋の牛丼を買いに行ったり、制服のままでも

煙草を売ってくれる。優しい?かどうかは知らないけど、

多分、僕たちを怒らせるのが怖いからか?いいや・・・

触らぬ神に祟りなし。言い換えれば、お金には「色」が付いていない。

商売になればそれでよい。タバコ屋のおばあちゃん達の供給のおかげで

僕たちのほとんどは、スモーカーになっていた。

授業中は、Aチャンとかの曲が学校放送から流れ、最上級生たちは、

校庭の片隅で、先生をリンチしていたり、バイクを無免許で乗り回したり、

それが、ある暴走族を誕生させたり・・・・

碌な学校ではなかった。そんなわけで、そんな学校でちょっと

目立ってしまった「僕」の内申書に書かれていたであろうこと

ぐらいは判る。

成績は、ほとんど5か悪くても4だったので、学科の成績は悪くはない。

けど、学校生活面で言えば、「協調性に欠ける」とか碌なことは

書かれていなかったはず。

まあ、それらの情報は、高校入学式当日に、担任から教えられたことだから

間違いはないと思う。

何しろ、入試成績は満点。

でも、先生たちは、「一応合格」は出しておいて、他高へ行って欲しいと

願っていた一人だったとも教えられたのだ。

ある先生じゃなかった先公は、

「同じバカなら。オツムも悪い方が救いがあった」と

ほざいたから、しっかりと「仇」は打たせてもらった。

止せばいいのに、「バカ」の集団を相手に喧嘩を売ってきたので、

近所の廃業する床屋で飼っていた。ピラニアを貰ってきて、

ボコるのも面倒だったので、体操部が使っていた自転車のチューブで

グルグル巻きに縛り上げ、そのまま学校のプールに投げ込み、

丁寧に運んできた。お魚さん(ピラニア)を放って・・・・

「じゃあ!」と僕たちは帰ったわけだけど・・・・

その翌日から、その先公の席は空席になり、その後の事は判らない。

「コンコン製(コンドーム)水爆弾」の場合は、担任が悪い。

僕たちが「男子校の牢獄」に繋がれた雑居房は、お隣の病院と細い路地で

仕切られており、ちょっと窓から顔を出して、右を見れば

僕たちが永遠に立ち入りを許されない・・はずのナースの寮があり、

出勤していくナースに夜勤明けのナースと行き交う道。

「いいか!お前ら・・・間違っても、看護婦さんたちに水爆弾ぶつけるな!」

担任の先生は、僕たちの先輩で、つまり、卒業生。

「やるなと・・・言われればねえ~」と委員長こと「僕」の指揮のもと、

他のクラスにも伝達され・・・・

「制作班」「搬入班」「投下班」と分かれて・・・・歴代にわたる

攻防が繰り広げられることに・・・・なった。

まあ、学校内で具合が悪くなったり、ケガをしようものなら、

お隣の病院に担ぎ込まれるし、僕たちの仲間の佐々木クンは、

止めておけばいいのに、どこかでもらった。「淋ちゃん」の治療で

隣の病院へ行ったために・・・・辱めを受けたわけだけど・・・・

在校生たちは、「たとえ盲腸になっても、足を折っても行かない」と

心にきめてはいたけど、毎年数十人ほどが、その願いもむなしく、

仕返しの的になっている。

あの時の担任の有難いお言葉は、先輩から後輩への忠告だったのだ。

「退学予定者ご一行」は、停学も特別なお休みとしか思わない。

僕たちは、ひょんなことから、学年主任の実家へ送り込まれた。

まあ、その辺からは、「高1・・・夏休み編」でも読んでもらえば

判るだろう。

僕は宿敵であった学年主任の妹と何故か、結ばれ・・・・

暗かったはずの僕の高校生活は明るくなったんだ。

「おままごと」と言われても仕方がない。そんな生活から、

宿敵だったはずの学年主任こと兄さんは、僕を卒業させるため

僕たちに「社会関係奉仕」を叩きこんだ。

そこで正式に結成せれたのが、「悪たれ団」表向きは「社会関係奉仕部」

僕たちの入試の平均点は、270点くらい。留年して同級生になった

佐々木クンも同じくらいの出来だから、授業の要点だけまとめてもらえば、

僕たちは授業に出なくても、それなりの成績は取れる。

まあ、仲には「多少のバカ」は居たけど、兄さんの90%のサポートと

10%の一夜漬けの努力で僕たちは学年上位組に居た。

学校からは、「在学中。表彰状か感謝状の一枚でも貰ってこい!」と

それで卒業させてもらえるのなら、牢獄にしか思えなかった男子校も、

悪くななかった。

僕はおっちょこちょいなのだろう。人の話をちゃんと最後まで聞かない。

だから、僕は沖縄へ向かうフェリーに乗り込んだ。

別に沖縄に行きたいわけでなかった。どこか途中。そう途中。

なるべく、深い海の底で永遠の眠りに入ろうと思っていたんだけど、

ジュニアに邪魔されて、船上で殴り合って・・・

そのまま、ジュニアと飛行機の操縦を習うことになった。

そして、ある日。僕は「パパ見習い」つまり、お腹の中に・・・・

- 帰京 2 -

「なあ!シン・・・」

ジュニアがタラップを降り損ない数段飛ばして、地面になんとか着地したのは、

ほんの1分ほど前だった。

「あん?」

僕は笑いを堪えるのが必死だった。相変わらず、セスナでの訓練の時といい。

折角、ガールハントした女の子をエスコート中に店先の階段でも・・・

まあ、笑いを提供してくれてはいるけど、こいつ一度病院で診てもらった方が

良いんでは?と思う。

「ここ・・・日本を代表するエアーポートだよな・・・」

「一応な・・・・」

「ナリタ・・だっけ・・・インターナショナル・・・・」

「なんだ?もう・・・ママのオッパイ恋しくなったか?」」

「ノー・・・・」

「なら、いいじゃん・・・ウエルカム!トウキョーパラダイスだ。」

僕と美希そして、ジュニア」が連れ立って到着口へ歩いていると、

屋上のフェンスには、どこかの・・・・

「なあ!あのモンキーたち・・・・」

ジュニアが指さしたところには、暴走猿とその調教師じゃなくて、

兄さんが迎えにきていた・・・・

「嫌な・・・予感がする・・・寒い・・・か・・・帰っていいかな?」

「ダメ!学校へ出頭させないと・・・・」

「なんで・・・・」

「無断でお休み沢山したでしょ・・・・」

「どうせ‥留年なら、丁度いいんで学校辞めるし・・・」

「欠席にはなってないわね・・・部活動の一環。但し・・・」

「た・だ・し?・・・」

「そう。あの子たちも受けてないんで、全員で試験ね・・・」

「げっ・・・・あいつらも・・・・」

ジュニアはキョトンとしていた・・・無理もないので、簡単に

そう・・・簡単に説明しておくことにした。

「ジュニア・・・ちょっと・・・ミミ貸せ!」

「ミミ?・・・あ・・・あの子なら貸せないよ!別れたし」

「そっちのミミじゃなくて・・・イヤーのミミ・・・」

メンドーなので、ジュニアの耳を引っ張った・・・

「あのな・・・・」

僕は美希が学校の先生であり、以前、エロ教師の標的になっていたのを

救い出し・・・まあ、その前に一線を越えていることは、説明を

するまでもなく、ジュニアは理解しており、その辺だけは説明を省いて・・

僕たち悪たれ団こと「社会関係奉仕部」の副顧問で、僕が東京に居る時は

美希の家に大抵居て、だから、夜に僕に電話すると機嫌が悪くなったり。

その辺もおいおい教えることにして、多分、護送用のバスが来ているので、

大人しくそれに乗って学校へ行かなければならないだろうと教えた。

到着口を出ると、猿公ともいえる姿を見せてくれた仲間たちに次々に

背中をぶっ叩かれ・・・・どんどん送られてゆくと・・・・

「おかえりなさい。」優子が待っていた。

「さあさあ・・・ええと・・ジュニアクンは、・・・」

「はい!僕が・・・」佐々木クンが手を挙げた。

「じゃあ・・・みんな・・・いいわね。合宿は今週いっぱい。来週試験ね!」

「げっ・・・」

「げっ・・じゃない!これ・・おまえの分。しっかり覚えてこい」

学年主任で元になるかと思っていたけど、やっぱり兄さんのままになるんだろう。

兄さんが僕に要点がはいいている紙袋を渡してきた。

「来い?それに・・・今日は月曜日じゃ・・・」

「試験は来週月曜日から・・5日間。校長も立ち会うからな・・・いいな!」

「はい!」

僕たちは返事をした。

「じゃあな・・・ジュニアは預かっておくから・・・」

「あ・・・佐々木!これ!ジュニアの住所・・・」

「了解!ついでに・・・東京案内しておく・・・」

「べ・・・勉強もしておけよ・・・洒落じゃすまない気が・・」

「ああ・・・じゃあ!」

「では・・・優子!行きましょうか・・・・」

「はい・・・」

「ど・・どこ・・へ?」

「まず・・・横浜のママの所でしょ・・・そこにみんな集合しているんで・・」

「べ・・ベンキョー・・しないと・・・」

僕に選択肢も拒否権もないらしい。

- 帰京3 に続く-








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