SSブログ

「真夏の夜の夢」第21話 [高1・・・・の夏休み ちょっとえっちな話]

脱走・・・・2

「し・・・・・死ぬゥ~!」
「俺・・もう死んだ!」
「あの・・ハゲおやじ!」
「坊主・・・だからな!」

「こらっ~!くそがき共・・・・さっさと寝ろ!」
和尚こと・・ハゲ坊主=青○のおじさんが叫びました。
ここで・・あえて・・・・おじさんと言いましたが・・・・血縁ではありません。このくそ・・じゃなかった坊主のおっさんこそ・・・・ゆくゆく・・・・青○の義理のお父さんになります。

本堂に布団を並べ・・寝そべる・・・オオカミ習い・・いや・・坊主見習いの4人。寝苦しそうです。

「ちくしょ~。委員長の奴・・今頃・・・・・」
「ああ・・・・優子・・押し倒して・・・・」
「そうそう・・・で・・優子が・・ばかぁ[揺れるハート]とか・・言っちゃって・・・・」
「うんうん。そんで・・・あの馬鹿とやっちまう・・・・・」
「ああ・・・あいつ・・・何回できんだろうな?」
「たぶん・・・今晩って言うか・・明日の朝までやりまくってるんじゃねえか・・・・」
「ああ・・・・そんで・・・・カマキリのオスみたいによ-」
「食い殺される・・てか?」
「だってよーあの・・・・優子さんだぜ」
「うん。あの優子さんだもんな」
「あいつ・・・・・やっぱ・・馬鹿だったな」
「ああ・・・・こんなに早く逝っちまうなんてよ」
「でもよ・・・・」
「めし・・・旨かったよな」
「ああ・・・・優子さんの・・旨いメシ」
「あのやろ・・・・やっぱり許せねぇ~」
「ああ・・・娑婆に戻ったらよ・・・・」
「ボコボコにしねえと・・気は済まねぇ~」

まったく・・・酷い奴等です。こんな奴等・・・・・でも、僕の仲間です。
「なあ・・・・・」
「あん?」
「逃げねぇ~か?」
「ああ・・・・」
「俺ら・・ここに居たら・・・・」
「坊主にされるか・・・・殺されるかだぞ。」
「しかしよ・・・・この辺・・電車ねえもんな」
「ああ・・・俺・さっき・・・地図・・借りておいた」
「ち・・・地図?」
「ああ・・・社会の勉強に使う・・って言ったら・・・貸してくれた」
「お前のおじさん・・・ボケてねえか?」
「ああ・・・きっとそうだ。」
「で・・・・どこに逃げる?」
「お・・俺・・死ぬ前に・・・よ・・洋子と・・・してぇ~。」
「お・・俺も・・・奈々・・に・・・い・・入れてぇ~」
「俺・・・だれでも・・いいから・・してぇ~。」
「・・・・・」
「どうしたんだよ・・・・青○・・お前・・やりたくねえか?」
「やりて~けどよ。近くの駅じゃ・・追っ手にすぐ捕まるぞ・・・・」
「じゃあ・・・・・」
地図を覗き込む・・・・・オオカミ習い4名。
「この山越えてよ・・・・こうすりゃ・・・20キロ位だしよ・・・・それに」
「それに・・・・?」
「ああ・・命かけて戻ってきましたって言ったら・・・・」
「うんうん。」
「やらしてくれるかもしんねぇ~」
やっぱり・・こいつら・・馬鹿の集まりです。・・そりゃ・・平地なら・・20キロくらいは行けるでしょうけど

「でさ・・・・・荷物」
「おう。まず・・金。そんで・・・タバコとライター」
「なんで・・タバコなんだよ・・・」
「動物・・てタバコ嫌いだろ」
「なんか・・喰いモン持っていかないと・・・・」
「ああ・・・じゃあ・・・トマトとか・・・パクって行くか?」
「懐中電灯か・・何かあれば・・・いいんだけどな」
「ああ・・・ろうそくなら・・・そこに一杯あんじゃん」
「それによ・・・・・ウラ本とウィスキー・・・・」
「ああ・・・じゃあ・・・決行は・・・・坊主が寝てから・・・・」
「おう!」

全く・・・こいつら・・・大バカです・・・・・そして事件が起こったのです。

「ちゅん・・ちゅん・・ちゅん」・・・すずめの声とともに
「こらっ~!いつまで寝てるんじゃぃ~朝のお勤めの時間だ!」
「ガラッ!」と障子を開け放つ和尚・・・・
部屋の片隅には布団がちゃんと折りたたまれております。
「なんじゃ・・あいつら・・・・もう・・働いておるのか?・・感心・・感心・・・・」
実は・・彼等、決行する前に「明日は本堂の屋根の修理を朝早くからする」とわざわざ・・和尚に言いに行ったのだそうです。それで・・和尚も
「まあ・・・朝飯くらい・・喰わんでも死なないだろ・・・・あとで・・たっぷり食わせてやればええ。」と思ったそうです。
その頃・・彼等はお寺から・・・相当奥に入った山奥にある・・川の源流を越えていたのでした。

「おう。追手が来ないよう・・・・川渡るからな!」
「なんで・・そんな面倒な事するんだ・・・・」
「バカだな~犬連れてこられたら・・・・匂いで解るだろ・・・・」
彼等は知らなかったのです。・・・その年・・・多くのクマがそこで目撃されていたことを・・・・・

そんなことが行われているのを知らない・・まあ・・知っていてもどうしようもないのですが・・・
優子と・・結ばれ・・・・二人のままごとみたいな生活にのめり込んでいたのです。

まあ・・ここは僕と優子のことは・・あまり関係ありません。

和尚が気付いたのは・・・・・奴等が脱走してから・・・14時間ほど経った翌日の昼頃だったのです。
本堂の屋根に梯子を立てかけ・・・・彼等は偽装をしたらしいのです。
朝飯にも来ない・・・・昼近くになっても誰一人降りてこない・・・・不思議に思った和尚は・・声を掛けたのですが・・・誰一人返事がありません。
そこで・・・・・・
「大変だぁ~ガキどもが逃げ出した~ぁ」
村人総出の捜索が始まったのです。

「真夏の夜の夢」第22話へ続く
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:お笑い

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1