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「僕たちの・・・・祭り・・・」第64話      [高1の秋・・・・ちょっとエッチな話]

ここまでのあらすじ

僕たちは・・・・何故か第一志望の高校を落ち・・・・・そりゃそうかもしれない・・・・・何故なら中学時代の内申書にロクなことを書かれているわけがないほどの・・・・勉強はほどほどに出来たのだけど・・・素行が悪い・・外部進学組と・・・・親の温かい愛情?により・・・中学から私立学園に進学させられた!?内部進学組・・・・・
お互い・・・・相通じるものがあったのかもしれない・・・・僕は高校進学時には一匹オオカミだったのだけど、Yのちょっと強引なお誘いに乗り仲間となった。そして・・・S・白〇・大岩・赤沼・佐伯・青〇といつのまにか・・・・つるんでは・・・悪さかナンパに明け暮れていた。ひょんなこと・・・・大岩がホステス養成学校と言われる女子高との合同懇親会で、酒に酔わす前に女の子を押し倒したコト・・・まあ・・・いざとなれば、止めていたけど・・・その一件で・・・・僕たちは学年主任の実家である神社に強制労働という・・・・停学処分に代わるもの。だって・・僕たち停学は・・特別なお休みとしか捕らえていなかった。
この話は、僕たちが担任キー先生に試験休みに呼び出しを受け、強制労働を命じられたところから始まるのだ。
最初・・・学年主任の奥さんと聞かされていたのは、妹。その妹が優子であった。その優子と結ばれた僕は・・・・それまでの・・・・人生の不幸だった部分を一気に取り戻したかのような生活が待ていたのだから・・・・きっと神様も僕に対しての試練があまりにも多すぎたと反省されたのかもしれない。
鎮守の森では・・・地区の人々による僕と優子の結婚式・・・・そして・・・信州に幽閉された仲間たちの脱走。そのおかげで・・・・村では10年以上行われていなかった・・・・結婚式。そして・・・・学年主任こと僕の兄さんの配慮による軽井沢の教会での結婚式・・・・これは・・・写真モデルと言う触れ込みだったんだけど・・・当日、それも直前にホンモノと聞かされた・・・そして・・・優子の仲間たちも同居の奇妙な生活。古文の教師の学校からの追い出し。そして・・・僕たちにとって目の上のタンコブだった学年主任の苦肉の策による・・・社会関係奉仕部設立・・・・腐ったりんご達を再生させるプランだったらしいけど・・・・
途中からご覧いただいている方は・・・・どうか・・・・高1の夏・・・・ちょっとエッチな話・・・・悪たれ連誕生からご覧いただきたい・・・・全て・・・そこから・・・・この話は始まっているのだから・・・・・・(こちらへ・・・どうぞ!)

二足のわらじ・・・・5

僕達・・・と言っても・・・僕とオオカミの仲間たちではなく・・・・・
優子の運転する車に・・・ピンクのうさぎに扮した僕とそのマネージャー役のミサ。そして・・・・部の副顧問であり・・・僕の東京での飼育係の美希の4人が乗り込んだ車は、病院の職員用駐車場に滑り込む。
ピンクのウサギの着ぐるみを着た僕は・・・・頭を被る・・・・・・。だって・・・どこで・・子供達に会うかわからない。
とりあえず・・・・控え室・・・・と言ってもナースさんたちの休憩所を横取りした・・場所。まあ・・・横取りと言っても彼女たちも使うから・・・・間借とも・・・共用とでも言えばいいのだろうか?
控え室に行くと・・・カオリがお茶を持ってきてくれた。今日は日勤。あの怖い性格で・・・・小児科なんだから・・・・きっと子供達も怯えているのでは?と思っていたが・・・・とても慕われているようだ。

「ねえ・・・・うさぎさん・・・・今日は何演奏するの?」
「子供の部?」
「そう・・・・」
「えっと・・・・猫踏んじゃった。」
「それは知っているけど・・・他?」
「そうねえ・・・ゲゲゲの鬼太郎とかサザエさんのテーマソング・・・とか・・・ひみつノアッコちゃん・・・・かな。30分が限度だからね・・・・・それ過ぎたら・・・・俺・・・・蒸し焼きか・・・・最悪・・・・霊柩車で火葬場送り・・・・・」
「解ってる・・・・腕のいい先生もいるし・・・・酸素ボンベも用意してある・・・」
「用意の宜しいことで・・・・・」
「大人の部は?」
「そうだなぁ~ミスターロンリー・ノクターン・水色の恋・フィーリング・アンチェインドメロディー・・・・あたりかな」
「本当に・・・うさぎさんで演奏するの?」
「そうねえ・・・病院で・・・タキシードじゃ変でしょ!・・・うさぎもそうだけど・・・・それより・・・美子ちゃん来るかな?」
「多分ね・・・・・」

そのとき・・・ドアがノックされ・・・・カオリが再び顔を出す。

「うさぎさ~ん!出番ですよ~」
「じゃあ・・・・うさぎさん・・・行きますか?」
「うん・・・・」

僕は再び頭をすっぽり被る・・・・美希はまた・・・一枚と写真を撮る・・・・
僕は・・・優子とミサに抱えられるように・・・・プレイルームではなく・・・・入院病棟一階ホールの片隅に設置されたピアノに向かっていった・・・・・・

集まっていたのは・・・・動かせない子供以外・・・・と付き添いの大人。そして・・・・ナースとドクター・・・・暇な奴と思っていたら違うらしい・・・子供たちに何かあった場合に対応するためだ・・・・・
美子ちゃんも来ている・・・・僕の姿をみつけると・・・・・

「うさぎさ~ん。さっきはありがと!・・・・・・・」
「・・・・・・・・」 コクコク頷くしか・・出来ない僕。
「あたしねえ・・・・シュジュツするの・・・・来週月曜日・・・・」

僕は親指を立ててみせ・・・抱き上げて・・ハグする。
ミサが僕の代わりに・・・・・

「そう・・・うさぎさん応援するって・・・がんばらないとね・・・・また・・・来週来るから・・・・」
「本当ぅ?」
「・・・・・・・」 コクコク頷く・・・僕。 美子ちゃんのお母さんが何度も頭を下げている。
「でね・・・うさぎさん・・・今日はピアノ弾いてくれるんだって・・・・・美子ちゃん好きな曲ある?」
「あのね・・・・・いぬのおまわりさん・・・」
「うさぎさん・・・・いぬのおまわりさん・・弾ける?」
「・・・・・・」 コクコク頷く・・・・僕
「美子ちゃん・・弾いてくれるって・・・・じゃあ・・お座りして聞いてあげて・・・」
「うん・・・・・・」

僕はピアノに座り・・・・優子に合図を送る・・・・優子が司会役・・・何せ・・・・僕・・・喋れません。

「はい・・・お待たせしましたぁ~」
「あっ・・・・看護婦さんだぁ~」
「ほんとだ・・・・看護婦さ~ん」
「えっとぉ~今日はピンクのうさぎさんのピアノコンサートにようこそ!先ずは・・・猫ふんじゃったから・・弾いてもらいます。途中からどんどん早く弾いてもらいますので・・・・みんな合図したら・・・・はやくぅ~って言ってくださいね。・・・・いいですかぁ~」
「は~い。」
「じゃあ~ピンクのうさぎさん・・・・お願いします。」

僕はゆっくり・・・・猫ふんじゃったを弾き出し・・・・・それも・・・超スローに・・・・・優子に合図を送ります。
優子は子供達に合図を送り・・・・・
「はやくぅ~」
少しペースを上げます・・・・
そして・・子供たちの「はやくぅ~」の声が掛かるたびにスピードを上げ・・・・最後は子供達の勝ち・・・・これは・・・病気にも勝ってもらうためです。

「は~い・・・みんなの勝ち!」
「わ~い!わ~い!」
「それでは・・・うさぎさん・・次の曲は・・・病気という妖怪を退治するために・・・鬼太郎を呼んでもらいましょう・・・ゲゲゲの鬼太郎のテーマソングをお願いします・・・・・」

僕はゲゲゲの鬼太郎のテーマソング「カランコロンの歌」を弾きだし・・・・子供達の何人かが歌いだしました。

「はい・・・みんな上手に歌えましたねぇ~次は・・・・みんなの好きな・・サザエさんの・・・歌を弾いてもらいます」

みんな・・・・大合唱です・・・・やはり・・サザエさんは不滅なんでしょうか?

「みんな・・・元気ですね・・・それでは・・・・ピンクのうさぎさんが・・・小さな女の子とお約束をした・・・いぬのおまわりさん・・・・この女の子が元気になるように・・・・みんな力をかしてくださいね?じゃあ・・・うさぎさんいいですか?」
僕はコクンと頷き・・・・いぬのおまわりさんの前奏を弾きだし・・・・美子ちゃんも一生懸命歌っています・・・・・

「はい・・・みんなとてもお上手でしたね・・・・・それでは・・・・さいごの曲は・・・・看護婦さんとお医者さんに歌ってもらいましょうか?・・・・・翼をください・・・・・」

[るんるん] いま~ わたしの~ 願いごとが~ かなうならば~ 翼が~ほし~い。 ・・・・・・・・・・・・・[るんるん]

優子とミサが歌いだし・・・・ナースそして・・・ドクター・・お母さんや付き添いの方が歌いだしました。それは・・・・子供達病気やケガで入院している子供達への応援メッセージ・・・・・
きっと・・・・治る・・・そんな想いを乗せ・・・・・病院に流れて行きます。

僕・・・・ピアノを弾き終わり・・・息も絶え絶えです。何せ・・・・思うように息が吸えないんですから・・・・・

僕は静かに・・・・ピアノを弾き終えると・・・・イスを立ち・・・ごあいさつ・・・でも・・頭を下げると頭が落ちてしまうので・・・
投げキッスのご挨拶・・・・優子とミサに支えられて・・・・控え室へ・・・・・・

やはり・・・・大人の部はうさぎの着ぐるみでは・・・出来そうにありません・・・・汗だくというより・・・・酸欠状態なんですから・・・・・

「僕たちの・・・・祭り・・・」第65話へ・・・続く・・・・・ 










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