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「真夏の夜の夢」第51話 [高1・・・・の夏休み ちょっとえっちな話]

ハネムーン3

今日は撮影本番。まずは朝食風景から・・・・
風にそよぐ木漏れ日が溢れる白いテラス。
真新しい淡いピンク色のテーブルクロスが掛けられ・・・・小さな一輪差しには野の花。
テーブルの上にはスクランブルエッグ・ベーコン・しゃきしゃきのサラダ・・クロワッサン・野いちごのジャム・ジュース・などがセッティングされて・・・・・今や遅しと晴れて結婚式を迎えるカップルを待つ・・・・
そこに合図とともにペアルックで決めた二人が朝食に現れるシーン。
「はい・・やさしく奥さんの肩抱いて・・・」とか「はい・・・奥さんダンナの口をナプキンで拭いて・・・」とか注文が細かい。

「えっ!本当に結婚式やるんですか?」
「ああ・・・いいじゃない。本当の本物なんだから・・・・・」
「で・・でも・・指輪なんて用意してませんよ。」
「ああ・・・式場のパンフだからね。式場から・・プレゼントされるよ・・・」
「でも・・・・・」
「デモもへちまもなし。男でしょ。君。」
「はぁ~い。」

そこへ・・・・・見慣れた護送車じゃなかった・・・マイクロバスが到着する。
「お~い。委員長!」悪たれ連のみんなが到着する。
「お・・お前ら・・・知ってたな?」
「ああ・・・でも・・学年主任と・・・カオリさんたちに・・・・バラしたら・・殺すっていわれてさ・・・」
「まあ・・・・絶好の見世物日和だもんね」
「み・・見世物・・・・ま・・さ・・か」
「ああ・・・お前ら馬車も乗るんだって・・・・それも・・ホラ観光客の中に突っ込むらしいぞ」
「げっ・・・・!」
「それで・・俺らも・・・来たわけ・・・・」
「うん。昨日・・たっぷり飲ませてもらったし・・・・」
そこへ・・・・

「ご新郎さま・・・ご新婦さまのお支度整いましたので・・・・」と迎え
「お・・お前ら・・・・・と・・とにかく・・行ってくる・・・・」
「ああ・・・俺らも着替えなきゃなんないしな・・・」

フラッシュのライトが光る・・・・・・
「ほら・・もっと背筋のばして・・・・」とか「もう少しにこやかに・・・」とか注文がうるさい。
控室に入ると・・・・・優子がまぶしい・・・ウエディング・ドレス姿で・・・・座っていた。

「ねえ・・これ・・・写真撮影だけよね・・・」
「違うらしい・・・・式もやるんだって・・・」
「えっ・・・・」
「本当の結婚式だって・・・」
「なんで・・・・」
「俺も知りたいんだけど・・・・」
「でも・・あたし・・夢だったんだ・・・・教会のお式って」
「君・・巫女でしょ」
「じゃあ・・巫女は夢も見ちゃいけないの・・・・」
「そんなことないけどさ・・・・・・」
「でも・・指輪・・・・・」
「ああ・・・プレゼントしてくれるらしい」
「プレゼント?・・・モデル料かな」
「多分・・・・」
「だから・・昨日・・指輪の」
「ああ・・・・撮影あったわけだ」
「でも・・・・あなた・・何か・・忘れてない?」
「えっ・・・・・何も・・・」
「ばかぁ・・・普通・・キレイだとか・・・あるじゃない」
「うん。でも・・いつも・・きれいだし・・・・・ねえ」
「いやぁん。」

ここで・・・熱いキス・・と思ったら・・・「今はだめ。お化粧が・・・・」とストップが・・・入ってしまう。

「お時間ですので・・・・ご案内いたします。」

「じゃあ・・行こうか」腕を差し出す。
「はい。」

僕らは由緒ある教会の赤い絨毯の上を歩く。(もちろん・・予行練習しましたけど・・・・・)
神父様の祝福を受け、結婚証明書にサインをし・・・・指輪の交換を行った。
「この指輪によりて・・・・あなたを妻とします。」
「この指輪によりて・・・あなたを夫とします。」

しかし・・いいのかね・・こんなに何回もやって・・・と思いながら・・・・・・

教会前ではブーケトス。なんと・・・キャッチしたのは・・えっ・・由香ちゃん!?
僕は優子を優しく抱え上げ・・・・・馬車に乗せる。そこへ・・・・・・・・

「キス・キス・キス・・・・」の大合唱・・・しかも観光に来ているカップルまで・・・・・
しょうがない・・・・やりますかね・・・・・見世物だし・・・・・
結局・・・二人の今夜の宿となる・・・・コテージに着くまで・・・・10分近くのキス。
ウェディング・ドレス姿の優子を抱え・・・コテージへ入るシーンの撮影。
その後・・・・・ホテルに戻り・・・・・仲間たちだけの・・・・・ウェディング・パーティ-へ続いた。
ケーキ入刀・・・も済ませ・・・・・パーティーはお開きとなった。

「じゃあな!」
「おお!ありがとう!」

カオリさんたちも・・・・先に帰っていく・・・・まあ・・どうせ・・・明日も来るんだろう。

実はこれ・・・あとで解ったことなんだけど・・・・兄さんのプレゼントだった。・・・撮影も全てうそ。
兄さんから・・優子・・そして僕へのお祝いだった・・・・・・
でも・・見世物にしなくても・・・・・・

「真夏の夜の夢」第52話へ続く・・・・・






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