SSブログ

「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第5話   [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

はじめてお越しの方は・・・コチラ・・・からお読みください。途中から読まれても・・・ご理解いただけないと思います。
(コチラをクリックしていただければ・・・飛びますので・・)
また・・・画面左側のカテゴリーからもお入りいただけます・・・・

高1の秋編は・・・コチラ・・・からお読みください。

高1の冬編は・・・コチラ・・・からお読みください。

「お前らぁ~その皮大事にしとけよ」 1

元服という・・まあ・・成人じゃなくて僕たちは「成狼式」を祝ってもらった翌日。
僕は・・・二人の可憐なバンパイアにタ~ップリと血液ではなく精力を吸い取られ、ヨタヨタと駅の改札口を抜け、
朝も早くから営業している。いつものいきつけの・・・薬局にまるで・・足に重い鉛玉をぶら下げているかのように、
ノロノロ進んで行った。

「お・・・おばちゃん。・・いつもの・・・・2セットはいるかなぁ~」
「おや?兄ちゃんどうしたんだい。勉強のやりすぎか?身体に良くないよ・・・」
「べ・・・勉強はそこそこ・・だったんだけどね・・・」
「じゃあ・・・遊びすぎたのかな?」
「まあ・・・そんなとこ・・・・」
「それより・・どうだった?あの薬は・・元気出るだろう?」
「まあね・・・」
「じゃあ・・・今日も・・いいや・・兄ちゃんお得意様だから・・一瓶あげるから・・・これ・・・」
「ありがと・・おばちゃん。」
「そういやぁ~さっきも・・・コノセット買って行った・・軍団がきたけど・・・流行っているのかい?」
「そうじゃない・・きっと・・・」

僕はお金を払い薬局を後にして・・学校への道をヨロヨロと歩いて行った。
こういう時に限って・・・逢いたくない人に逢うのが・・・僕の運命らしい。

「おう!部長どうした・・・めずらしく早いじゃないか・・・」
「キ・・じゃなかった田中先生。お早う・・・ございます。」
「うん。お早う!それより・・・朝からやつれてないか?」
「はあ・・・勉強しすぎましたかね・・・・」
「お・・お前がか?雪が降るんじゃないか?アハハ・・・」

高笑いを残し・・・ついでに僕の背中を思い切り叩いて・・・キーセンセイは学校へ早足で歩いてゆく。
その頃・・・学校の正門では抜き打ち持ち物検査が実施されていた。
まあ・・・ウォークマンを没収されたり(これは、始末書で返してもらえる)。エロ本(これは・・・永久に帰ってこない)タバコ(これは・・・始末書提出の上、厳重注意。但し、喫煙が見つかれば停学)といったところだ。
生徒手帳の検査もある。まあ・・日頃携帯していなければならないモノ。もし・・持っていなければ、即刻出場停止じゃなくて・・・停学3日を喰らうことになる。

「くそぉ~よりによって・・今日やるかよ・・・」
「佐々木ぃ~俺らの生徒手帳どこにあるんだっけ?」
「ええとぉ~確か・・・あれ・どこだっけ・・・誰か返してもらった奴いるかぁ~」

社会関係奉仕部の連中はブンブンと首を横に振っていたらしい・・・

「しょうがねえなぁ~どうするか・・・・」
「部長に聞くにしても・・・・あいつ・・・遅刻ギリだもんな・・・」

そのとき・・僕がいつも歩いてくる道を見ていたYが叫んだらしい。

「なあ・・あそこ!ヨタヨタ来るの・・・あれ部長だよな?」
「そんな馬鹿な・・・まだ・・・あっ!部長だ・・・またあいつ・・ユンケルと赤まむし飲んでる」
「また・・・リリーズに精力吸い取られたんじゃねえのか?」
「「うん・・後でコレ全部飲ませておくか・・・・」

全員の手には僕に飲ませる“赤まむしとユンケル”のセットが握られていたのだ。

「なあ・・・これ・・全部飲ませても大丈夫かな?」
「ああ・・大丈夫だろ・・・今日・・・嫁さんのところに帰るんだから・・・元気に帰ってもらわないと・・・」
「そうだな。しかし・・・あの優子さんと部長の間にどんなのが生まれると思う?」
「そうさなぁ・・・・ゴジラ級じゃないか?それより・・・部長の奴またコケるぞ・・・・」
「ああ・・・あいつ・・・本当に学ばないからな・・・あっ!やっぱりコケた・・・・」
「しょうがない!行くぞ!」
「おう!」

僕は連日のように抱えあげられると・・正門ではなく、学校のまえにある公園に連れ込まれた。

「なあ~部長。今日・・・抜き打ち検査やっているんだよ・・知っていたか?」
「ああ・・・お前らヤバイものもっていないよな?」
「当たり前だろ・・・・」
「じゃあ・・・いいkじゃん!」
「馬鹿!生徒手帳がねえんだよ・・・・全員。お前持っているか?」
「ああ・・・持っているけど・・・ついでに・・・お前らのもな!」
「さすがぁ~部長。」
「じゃあ・・配るぞ・・・Y。S。赤沼。面倒だな・・・自分の勝手にとれ!」
「おう!」
「中を確認しろよ・・・特に指導項目。」
「ん?なんだ・・・真っ白になっている・・・」
「俺のも・・・・」
「俺のもだ・・・・」
「ついでに・・・表彰のページも見ろ!」
「うわぁ~・・・これ!どんな魔法使ったんだ?」
「兄さん・・じゃなくて学年主任と・・美希・・センセーの・・」
「美希だろ?」
「まあ・・それは置いておいて・・・とにかく・・・お前ら全員模範生徒になっちゃったわけだ・・俺もだけど・・兄さんとかに後でお礼言っておけよ・・・」
「おう!」
「まあ・・そのお礼と言っちゃなんだが・・・ほれ!」
「やっぱり・・・お前らか・・・薬局のおばちゃんが言ってたぞ・・・流行っているのかって・・・」
「違いない・・・まあ・・全部飲んで・・早いとこ・・・ガキの顔見せろよ!」
「が・・がんばるけど・・・お前ら変わったな・・・」
「何が?」
「余裕が出てきたというか・・・・やっぱ・・・アレか?」
「そりゃそうだろ・・・やべ~そろそろ・・・タイムアップだぜ・・・」

僕はまた・・ひょいと担ぎあげられ・・・仲間たちと共に正門を抜けた途端・・・・
ガラガラガラ・・・・ガシャ~ン!と門を閉められたのだ。
「お早うございます先生方ぁ~」

僕たちは一応礼儀だけは煩い学校故、あいさつだけは忘れない。そして・・僕はやっと地面に降ろされたのだ。

「ふうっ・・・駆けこみセーフ。」
「それはどうかな?お前らカバンの中身出せや!」

鬼クマが仁王立ちに立っている。腕には“風記指導”の腕章が巻かれ、いつもの竹刀ではなく木刀を持って立っている。

「人権蹂躙だぁ~」 叫ぶ僕たち。
「お前らなんかに人権があるわけねえだろう~」
「まず・・・お前!確か・・・社会関係奉仕部の部長だったな・・・」

僕の胸元を木刀で小突く鬼クマ。僕も一瞬、睨み返すけど・・・

「はいそうです。熊田先生お早うございます。」
「うむ。お早う!それより・・・何を持っているんだ?」
「薬ですけど・・・勉強をがんばるために・・・・」
「よし!全員・・生徒手帳をだせ!」

鬼クマは僕たちが差し出す生徒手帳をくまなく点検して、ほざいた。

「お前ら~社会関係奉仕部の連中か・・・いい気になるなよ・・・まあ・・その皮を大事にしとけ!」
「はん?いい気になっているのはどこのボケだ・・・」
「な・・何か言ったか?佐々木~」
「い・・いえ・・・言いません。」
「そうか・・・お前は後がないんだからな・・・隅っこで大人しくしてろよ・・・いいな・・・あはは・・・」

僕たちは今にも殴りかかろうとする佐々木クンを必死に抱きとめた。そして・・同じく風記指導の腕章をしている兄さんが、僕たちのところへ走ってきた。

「お・・お前ら・・部室にすぐ集合しろ・・・いいな!佐々木ぃ~それから・・部長。全員を纏めて部室に行け!」
「はい。学年主任先生。」

僕たちは今にも体育教官室へ殴り込みに乗りこんで行こうとする佐々木クンをがっしりと押さえこみ、まあ、僕たちだって・・本当のところは殴り込みに行きたいところなんだけど・・・・

「佐々木ぃ~いいから・・・あとで・・復讐するから・・部室に行こう!」

僕たちは佐々木クンを引き摺るように・・・4階の教職員室の前にある“元生活指導室”であった部室へ向かった。

「あのやろう・・・タダじゃ済まさない・・・」
「解っているって・・佐々木ぃ~。この借りは千倍いや・・一万倍にして返してやる。学校中の笑い物にして永遠にその名を刻んでやる~」
「いつやる?」
「そうだな・・・期末の前は拙い・・・3学期でいいだろう。どうせ・・・三学期の成績は1学期と2学期の平均に多少加味されるだけだし・・・・」
「例えば・どう言う風に?」
「THE’サバイバル・・・放したら負けよとか・・・」
「なんだそれ?」
「宙づりにしてやるのはどうだ?俺らの体育の時間じゃなくて・・・他のクラスのときに・・・」
「そうか・・・それも面白そうだよな・・・」
「ああ・・俺らもやらされるじゃん・・・そのお見本をみせてもらわないとな・・・・」
「後は?」
「各自考えておこうぜ・・・いいな・・」
「おう!」

そのとき・・部室のドアが開き、美希が顔を出した。タ~ップリと僕から精力を吸いつくした美希の顔は輝いて見えた。

「みんなぁ~お早う!」「お早うございます。佐山先生!」
「何か・・悪だくみしている顔をしているけどなあ~みんな・・・」
「そ・・そうですか?気・・気のせいですよ・・・・」
「いいわ。おやりなさい。気の済むまで・・どうせ・・・今日の事でしょう。さっき・・・見ていたもの・・・」
「いいんですか?」
「止めても無駄でしょう?キミタチの場合。」
「はい。」

そこへ・・兄さんが部室のドアを開けて入ってきた。

「みんな~戦いの用意はいいか?」
「はぁ~い。」
「お前らは・・今日から一人前の男だ。やられたら・・やり返せ~」
「はい!」
「せ・・先生。そんなに煽って・・よろしいんですか?」
「ああ・・佐山先生。いいんですよ・・・こいつら・・・今は必死にヒツジの皮を被ろうとはしていますが、りっぱな狼軍団ですから・・・」
「まあ・・私も止める気はありませんが・・・」
「でしょう!・・・いいか!渡辺の無念も晴らしてやれ!いいな!」
「はい!」

僕たちはそれぞれの中に流れているオオカミの血が騒ぎ出した。あとは・・獲物である鬼クマをどう料理するか考えればいいことだけだが・・・・


「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第6話へ・・・続く・・・・


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:お笑い

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0