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「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第10話  [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

はじめてお越しの方は・・・コチラ・・・からお読みください。途中から読まれても・・・ご理解いただけないと思います。
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また・・・画面左側のカテゴリーからもお入りいただけます・・・・

高1の秋編は・・・コチラ・・・からお読みください。

高1の冬編は・・・コチラ・・・からお読みください。

「お前らぁ~その皮大事にしとけよ」 6

僕は必死になって、駅向こうにあるマックに向かって、猛ダッシュする。約束の時間まであと・・3分しかない。
歩いたら・・・多分10分は掛かる。そんなわけで・・・僕は走らざるを得ない。
まあ・・・チンピラ養成学校に入学して以来、短距離は相変わらずだが、長距離を走ることには慣れている。
何せ・・・1回、郊外にある総合グランドに、“体育デー”と称して月に1度以上は集められ、延々走らされるので、
持久力だけは付いている・・・・

「ったくぅ~おめえぇのせいで・・・」
「うるせえ!おめえがやれ!っていったんだろうが・・・
「だけど・・モノには限度があるだろうが・・・」
「いいじゃん・気持ちよかったんだから・・・・」
「お前はな!俺は・・・物理に数学に・ついでに英語とおまけに・・古文までやっちゃったじゃんか・・・」
「いいのいいの・・・俺ら二つで一人前じゃん。昨日は理性のお前だって・・楽しんだだろ?」

理性の僕は本能の僕に対して、腹を立てていたのだ。本当は30分前には、ゆっくりとマックへ向かい歩いていられたのだ。そこを・・本能の僕がもう一戦とばかりに頑張っちゃったので、今・・・こういう目にあっているのだ。
バスルームで軽い一戦。もちろんKO。その後、ベッドで濃厚に一戦。ついでに台所でも一回。それからベッドに戻って一回。その後、スタインウェイを3曲弾いたんだけど、それは静かの身体にしっかり覚えこませていたので、静香に襲われて・・ベッドで濃厚に2回。まあ・・・僕はそのうち、3回静香の神秘の泉に、僕の分身を放出しただけだけど・・・・それでも・・・体力は限界に近いものがある。
そこを・・・美希との待ち合わせ場所である。駅の向こうにあるマックに向けて、僕は2000メートル走をしていると言うわけだ。
店に駆け込む寸前、美希が外で待っていたので、急ブレーキ。

「はぁはぁはぁ・・・セ~フ?」
「うん・・・・そうね10秒前[揺れるハート]

どうやら・・僕は一応、約束の時間には間に合ったみたいだ。

「なんにか飲ませてあげたほうが良さそうね[揺れるハート]・・・・」
「そ・・そうしてくれる?・・・喉がカラカラなもので・・・」
「でも・・・駄目。時間が押しているもの・・・ミサがお待ちかねなんだから[揺れるハート]・・・」
「そ・・そうなの?じゃあ・・・我慢する・・・」

僕と美希は切符を買い・・何故なら、僕は学校に届けてある住所と現住所が違うので、学生定期は買えないし、買っても・・・ほとんど学校へ行っていない状態だから、無駄。それに・・美希も学校へ届けてある交通機関とは違うし、僕たちの遠征とかもあるので、定期を買っていない。

「何か・・・嫌な予感がするんだけど・・・・」
「えっ!何か言ったかしら[揺れるハート]
「うん・・なんだろう・・誰かがその辺にいそうで・・・・」
「大丈夫よ!ちゃんと学校に届け出してあるもの。明日からの合宿に備えて、買いだしに行くってことで・・・」
「そう!そうだ・・・兄さん・・・」
「それもOK貰ったわ!お勉強合宿だって言ったら・・毎回試験前にやらせましょう!って・・サッカー部ボロボロに負けたらしいわ・・・」
「そうなの・・・まあ・・サッカー部の臨時監督だもんね・・・それに・・顧問か・・・そういや・・・監督生きているのかな?」
「そうねえ~もう少しで死ぬところだったみたい・・・誰かしら?車のタイヤのナット緩めたの?」
「さあねえ~あの監督・・・生徒に人気なかったし・・・・あはは・・・」

それは・・・僕たち悪たれ連の仕業ではない・・・と思うけど・・・あながち・・100%ではない。
何故なら・・・入れ知恵担当も僕たちの仕業が多いからだ。
大体・・・教習所で習ったはずだ・・・“運転前に点検すべし”と・・・・
まあ・・・学校が試験休みの期間で、その日に学校に居たのは、“大岩クンの押し倒し事件”で、学校に呼び出しを喰らった僕たちと、部活中の生徒だけだけど・・・・・犯人になりえるのは・・・・

「笑いごとじゃないわよ[揺れるハート]!本当にもうちょっとで・・・谷底へ落ちるところだったんだから・・・」
「でも・・・悪運強いよ。・・・ガードレール様のおかげで命拾いしたんでしょ?」
「そうだけど・・・」
「大体・・・運転前に点検するのが当たり前でしょ?特に・・・うちの学校の場合・・・」
「まあね[揺れるハート]
「うっ!」
「ど・・どうしたの[揺れるハート]?」
「だんだん・・・嫌な予感が強くなるんだけど・・・」

美希とホームへの階段を上がってゆくと・・さっきまで・・嫌な予感が・・モヤモヤする感じだったのが、さらに強く感じる。
僕は・・・ホームへ上がると同時に・・・“世界で最も遭遇したくない奴ベスト5”にランキングしたくなるほど大嫌いな鬼クマに本日3回目の遭遇になってしまったのだ。

「ねえ[揺れるハート]向こうが気付かなければ無視すればいいわ[揺れるハート]

僕はコクンと頷いた。鬼クマの方を見ないようにわざと無視して電車を待っていたのだが、あちらさんはどうやら・・・待ち構えていたかのように、僕と美希が連れ立っているところへ・・・やってきた。

「おやぁ~佐山先生じゃないですか・・・それに社会関係奉仕部とか名乗っている馬鹿のリーダーも一緒ですか?」
「あらぁ~熊田先生じゃありませんか・・・もうお酒を召し上がっているんですか?」
「ええ・・・勤務時間は終わりましたからね。皆さんと違って・・・体育科は暇なんですわ~ところで・・・この馬鹿とどちらへお出かけですかな?まさかとは・・・思いますが?」
「ええ・・ちょっと・・買い物に出かけるんですわ。学校の許可なら取ってありますので、明日から遠征なものですから、その必要な用品を購入に行くところですが、それが何か?」
「ほほう・・・そうですか?どこかへしけこむ気かと・・こりゃあ失敬・・・」
「だ・・黙って聞いていれば・・・この野郎!」
「止めなさい・・部長!」

美希は僕と鬼クマの間に割って入ろうとした。だが、僕の怒りはもう沸騰してしまったのだ・・・・

「何だ?弱虫。大人しく・・その皮被って引っ込んでろや!そうやって・・女の影に隠れていてな!」
「佐山先生。どいてください。そして・・・真実を学校に報告願います。」

美希はしょうがないわね・・という顔をして横にどいた。

「やい!熊公!てめぇ~。俺のことはどうでもいい。だがな・・佐山先生を侮辱することだけは許さない。」
「ほほう!どうするんだ?」
「タイマン勝負でどうだ!」
「いいだろう・・・受けて立てやる。今・・・ここでやるか?」
「来いよ!クマ公!ここじゃなんだから・・・邪魔されないところに生き埋めにしてやる!」
「何をほざく・・・てめえ~ウォォォォ~」

鬼クマの欠点は・・・超能天気で短気なところだ。いきなり・・・・僕に殴りかかってきた。
チョン高の皆さんとのリクレーションで鍛えている。それにヤクザにもなれないチンピラ以下の鬼クマなんざ・・・赤子の手をひねるより簡単なこと。何せ・・僕は階段のすぐそばに立っているんだから・・・
ヒョイとよけた瞬間。鬼クマのパンチは空を切り、態勢うを崩した。そこへ・・・ちょっとばかり“手助け”をしたら・・・
階段をゴロゴロと音を立てて落ちて行った。

「ありゃ・・・何にもしてないのに・・・勝手に落ちて行っちゃったぁ~佐山センセー見てましたよね?」
「ええ。酔っぱらって生徒に殴りかかって・・・・“勝手に落ちた”ところをね。さあ・・馬鹿は放っておいて逝きましょうか?」
「そうですね・・・後は・・駅員が何とかしてくれるでしょうし・・・まあ・・あれじゃ・・病院行きかな?お見舞いに行かないと・・・・あはは」

僕と美希はそのままホームに滑りこんで来た電車に乗った。鬼クマはさすがというべきかカスリ傷ひとつくらいで済んだらしい。それに・・・表沙汰には出来ないはずだ。酒を飲んで生徒に、それも公共の場で殴りかかって“自ら階段を落ちたのだ”僕はちょっとよけた瞬間よろけた振りをして熊公の背中をどついただけだし、美希も止めようとして、酔っぱらいの足を掬っただけなんだから・・・・

「でも・・あなたどうするつもりだったの?殴りかかられなかったら[揺れるハート]・・・」
「ああ・・・その時は交番に駆け込むつもりだったけど・・・“酔っぱらいに絡まれた”って・・・」
「だって・・・相手は学校の先生。どっちを信じるかしら?」
「やだなぁ~俺!警察から表彰されたんだよ・・・それに・・・美希・・センセイも学校へ通報したでしょ?」
「そりゃそうよ・・・変な言いがかりつけられて・・・ま・・まさか・・・そこまで計算済みなの?」
「当たり前でしょ?喧嘩は・・・知恵の勝負なんだよ。鬼クマなんかにやられるくらいなら・・この前、チンピラに刺されているに決まっているじゃない。」
「う~ん。あなたに喧嘩は吹っ掛けないほうが利口そうね・・・」
「それが一番・・・」

まあ・・・これが序章の始まりだった。もう・・宣戦布告をしたからには後には引けない。
タイマン勝負にでも勝てる気がするけど・・・そんなものじゃ渡辺クンの無念は晴れない。
後は・・・どうやって・・・この恨みはらすべきか・・・じっくりと作戦を練ることにする。
折角、静香が僕を癒してくれたんだけど・・・すっかり・・パアになってしまった。
今の僕は手負いを負った狼。棲家である鎮守の森に戻って、傷を癒し、牙を研ぐことにする。

美希と一緒にマンションに戻り、シャワーを浴び、着替えをし、合宿の荷物を詰める美希。
僕は予想問題集と模範解答、それ等をカバンに詰め込み、ミサが首を長くして待つ、紗江子の店へポリタンクを抱え込んで坂道を美希と共に駆け降りたのだった。


「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第11話へ・・・続く・・・







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