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「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第29話    [高1の冬・・・ちょっとえっちな話。]

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「嵐の前触れ・・・」1

夕方・・と言っても晩ご飯のrちょっと前に、鎮守の森に、兄さんこと・・学年主任の“ボロ車”ノクラクションの音ガ響いた。来るなら来るとでも前もって言えばいいんだけど・・・兄さんは“神出鬼没のように現れるもは、いつもの兄さん。よほどの吉報か凶報を持ってくるので、“嫌な予感”がする。
まあ・・兄さんの車はまだ・・・5年ぐらいしか乗っていない。では、何故“ボロボロ”になったかと言えば、僕たちが入学した頃に話は遡る。そもそも・・多少の擦り傷はあたけど・・・兄さんの車はまだ“原形”を留めていたんだけど・・・・嫌がる3年生を無理やり自転車に乗せ、兄さんの車に突っ込ましたのは、僕とY・S・赤沼等・・一番最初の頃の悪たれ連。何せ・・“いつ退学になるか?”と賭けの対象になるくらいだった。ソフトボールの授業を受ければ、わざとその車めがけて、ボールを投げたり、屋上から校長先生の植木鉢を落下させたり、タイヤの空気を抜いたり、マフラーにドロを詰めたり・・・ええとぉ~他にも一杯何かしたんだけど・・・覚えきれないくらいやった。
まあ・・兄さんこと学年主任と僕たちは“敵”だったのだから、やられたらやり返していたら・・・ボロ車になってしまったわけだ。
最近では、「お前らが無事卒業したら・・新しい車を買う」と直すことすら止めてしまった兄さん。
まあ・・わざと転んでケリを入れたりする奴らもいるから、相当な修理費が掛ったはずだ・・・・
でも、兄さんの車はまだいい方だ。学園にあった旧型のバスは、とうとう・・動かなくなるほど色々細工をされたり、サッカー部の監督はちょっとタイヤの取り付けナットを緩めた(僕たちではない・・サッカー部の奴だ・・多分)事により、危うく転落させられることになったり、“新車”を学校に乗ってきたとある先生の真っ白なスカイラインは
その日の夕方には、外装が全部・・・トラ模様に塗られたこともあるくらい。
体育科の教員室の窓が開いていたので大量の爆竹に一遍に火を付け放り込んだりした奴もいるし、理事長の銅像が朝には、青銅色から金色に変化していたこともあるくらい・・まあ・・・僕たちの学園が“チンピラ養成学校”と言われたり、僕たちの群れが近づくと慌ててシャッターを閉めるお店もあったくらいだったけど・・・
そういえば・・・天敵同士だったはずが今じゃ~義理の兄弟になっているくらいだから・・世の中面白い。

「ねえ~優子ぉ~兄さんの“ボロ車”のクラクションじゃない・・・あれ・・・」
「そうかもね・・でも・・誰がボロボロにしたのかしら[揺れるハート]
「うん。ナイショだけどねえ~俺とか・・・」
「やっぱり・・・ナイショにしておくわ[揺れるハート]
「うん。」

僕と優子は並んで出迎えに外へ出る。そうしなければならない理由としては、今日一日ずう~っと繋がれたままだから・・・トイレに行く時くらいだけ外して、それ以外は“繋がったまま”なわけで・・・・

「相変わらず仲がいいみたいだな・・結構結構・・・また結構・・とくらぁ~」
「どうしたんです・・・急にお見えになるなんて・・・」
「そうよ・・兄さん。来るなら来るって電話くらいしてくれればいいのにぃ~」
「まあ・・いつものことじゃん!それに・・ここ兄さんの実家でもあるし・・・」
「そりゃそうだけど・・・ご馳走くらい用意しておいたのに・・」
「いや・・メシはいい。それより佐山先生はいらっしゃるのか?」
「ええ。今・・・ミミの勉強を見てますけどね・・・・」
「お前らはちゃんと試験勉強やっているんだろうな・・・・」
「もちろん。やってますよ。マークが当てにならなくなった場合にも備えてね・・・」
「ええ。ちゃんとやっているわよ。兄さん。」
「良かった。それだけが心配だったんだが・・・」

兄さんはちょっと顔を曇らせていたのだが、安堵の表情を浮かべ始めた。
多分・・学校で何かあったに違いない。そうじゃなきゃ・・・わざわざ車を飛ばしてここまでは来ない。

「どうしたんです?」
「ああ~お前らの天敵がな・・・・」
「クマ公ですか?」
「ああ・・そうだ。急に職員会議を招集しやがって・・・」
「ホラ来た!やっぱり・・・・問題変更ですか?」
「ああ~そうらしい。まあ・・約束通り予想問題からは出題されるんだが・・・・」
「こんなところではなんですから・・・居間でお茶でも・・それより・・お酒の方が・・・」
「いや、今夜中に東京へ帰らねばならんからな・・・それより、なんでお前らそんなもん付けているんだ?」

兄さんは僕と優子の手に付いている“手錠”うぃ指さした。まあ・・理由を知らない兄さんだから、不思議がるのは無理もない。

「まあ・・兄さん居間でお話ししましょう・・・それにこの鍵もあっちですし・・」
「そうよ・・兄さん。」
「じゃあ・・そうさせて貰おう。」

兄さんが運んできたニュースは、本来なら試験休みになるはずのところを、“体育の実習”と名を借りた。つまり、僕たちをきっと“嬲り者”にしようとする鬼クマの魂胆丸見えのものだった。それに・・試験問題が漏洩している疑いがあるということで、予想問題集から外部業者に試験問題を作らせると言うものだった。
美希は怒り心頭だったし、兄さんも平静さを装うとしながらもその言葉の端からは、怒りが見えてくる。
優子やその場に居たみんなに言わせると、僕は怒りのあまり、金色の光に包まれて見えたと言っていた。
どうやら・・・決戦の準備を早急にしなければならない。

「それで・・兄さん。俺ら普通科だけですか?」
「今のところはな・・・2年生はそろそろ・・受験の準備に入らねばならん。3年はピーク前でそれどころじゃない。」
「解りました。まさか・・グランドですか?」
「そうだ。3日間ぶっ通しでやるそうだ。最終日は夜間行軍で学校へ帰らせるそうだ。」
「兄さんは疑われてませんか?」
「今のところはな・・・この先は解らんが・・・・」
「体育科の先生たちは・・グランドの合宿所泊まりですよね?」
「ああ・・そうらしいな・・・」
「準備の時間がいるよな・・・佐山先生・・どうしよう!」
「そうねえ~確かグランドは今・・閉鎖中でしたわよね?先生。」
「ええ。そして・・何故か・・ここに鍵の複製が・・・・」
「いいんですか?やっちゃって・・・」
「構わん。それから・・・何故か合宿所のカギもある。」
「確か・・・体育科は酒飲みだけですよねえ~」
「ああ~置いておくとすぐ・・・飲まれちまう・・・・」
「じゃあ・・そこにお酒が置いてあると・・・」
「飲むだろうなぁ~あいつら賤しいからな」
「担当教官は?」
「ああ・・・鈴木教官は休暇だそうだ。鬼クマと・・死に損ない以外は・・休暇申請が受理された。」
「えっ死に損ない?サッカー部の監督・・蘇ったんですか?」
「まあな・・・まだ歩行は多少困難らしいが・・・一の子分だからな・・・」
「後は?まさか・・普通科1年300名も引率出来ませんよね?」
「ああ~その点は大丈夫だ。残りは体育科の教官を毛嫌いしていて・・お前らを恐れている教師を行かせる。」
「じゃあ~」
「ああ・・見て見ぬふりをする。それに俺も行くし、そうだ・・佐山先生。保健室の手伝いお願いします。」
「そうですわね・・・行かせていただきますわ。」
「それから・・・どこかに気の利く看護婦がいないかと・・・・ケガされると困るんでな!生徒がだが・・・」
「うん。私たちから何人か応援をだすわ。」
「ああ~校長がおしゃるには、日当は払うそうだ。それから・・部長!」
「はい?」
「校長先生から・・・学園のダニ退治に正義の使者が現れてくれないかと・・・・」
「つまり・・・校長公認ですね?」
「まあ~そういうことになるんだろう。」

鎮守の森での密談を終えると、兄さんは2本の“あってはいけない鍵”を置いて帰っていった。
ついでに・・担任のキー先生へのお土産にと関戸のオババが持ってきてある強壮酒を一本持って行ってもらうことにした。その数ヶ月後には、僕が神主で挙式が行われることになろうとは、この時まだ知らなかったけど・・・


「僕たちの・・・鬼クマ退治」 第30話へ・・続く・・・・ 








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