飛んで!飛んで!飛んで!飛んで!イスタンブール! ⑩ [2010 夏 イスタンブールの旅]
第9章 イスタンブールの街を歩く。スタバの猫と変なトルコ人
「何がいいかな?やっぱり・・SUIかな?」
「あたしは・・・SUIね!外がいいんでしょう?タバコ吸えるし・・・」
「まあね!」
メストド1号がなるべく日陰でなおかつ、風通りのいい場所を確保している間に、SUIを2本購入する。
街中のスタンドに比べると高い。しかし、俗に言う“背に腹は代えられない”?なので、
「高ぇ~」と言いながらも、大人しく対価を支払う。
渇ききった喉を程良く冷えたSUIが胃袋めがけて流れ込んでゆく。
それまで・・・「くそぉ~もう歩かねえぞ!」と弱音を吐いていたオストド。
みるみるうちに生気を取り戻してゆくのが感じられ、赤みを帯びていたメストド1号の顔色も
優しい風と冷たいSUIによって、いつものメストド1号に戻ってゆく。
「んっ?なんだ・・・お前・・・」
どこへ行ってもそうなのだが、動物にだけは相性がいいオストド。
スタバの看板猫?がすり寄ってくる。
「どこへ行ってもそうね?」
「でしょ?動物だけだな・・最近」
「ん?何か言った?」
「いえいえ・・・」
墓穴を掘りそうなので、語尾を濁す。メストド1号を促して、一旦ホテルへ戻る。
ピンポンゲートを抜ける。どうやら本人は自覚すらしてないのだが、人畜無害と言うべきか?
親日国家のおかげなのか?良く解らないけど、顔馴染みになったガードウーマン。
ノーチェックで通してくれる。ナンチャッテゴールドだからなのか?
それとも、障らぬ神(この場合、疫病神)に祟りなしと言う言葉が、トルコにもあるのか?
よく判らないけど・・・好意はありがたく受けておく。
部屋に戻ると、昨日のウエルカムフルーツの桃は消え失せ、代わりにバナナが用意されていた。
(勿論、すぐオストドの胃袋の中に収まったのだが・・・)
ラウンジへ行き、軽食を頂きながらティータイム。勿論、エグゼクティブラウンジへのアクセス権がある。
従って、どれだけ喰おうが、コーラをはじめ手あたり次第、胃袋に流し込もうが、無料。
「しかし・・いいのかね?」
「良いのではなんでしょうか?」
「だよねえ~そのために年会費払って、ゴールドキープしてるもんね!」
ブルー会員から、シルバーにアップグレードされ、ついつい・・VISAカードをもう一枚。
それもゴールドカードを作った。それでなんちゃってゴールドになったわけだ。
「さてと・・・エネルギー充填完了!」
「夕食は外で食べる?」
「まあね!マックの味を調査しなきゃ・・・」
足にはたっぷり消炎剤を塗りこんだおかげで、大分具合が良い。
また、痛むだろうけど・・ホテルのショップで価格を調査して外へ飛び出してゆく。
タクシム広場へ向かうべく、信号待ちをしていたら変なトルコ人に声を掛けられた。
「アーユーフロムアジア?」
「イエス!」
「ウ~ン!日本人ですね?」
「だけど?」
「日本のどこからですか?」
どうも変なトルコ人である。オストドの頭の中では、警戒モードに突入した。
「さて・・どこでしょう?」
「東京?」
「まあ・・そんな所」
「私・・・日本に住んでました!」
「どこよ?」
「横浜ね・・何と言ったっけ?動物園・・・」
「野毛山?」
「そうそう・・・あと・・中野・・・」
「はあ?留学でもしてたのか?」
「いいえ・・日本人の女性と結婚してました。」
「してました?」
「そう・・離婚した・・違うね。何と言うのかな?追い出されました。」
「離婚させられたでしょ?」
「そうそう・・・彼女、会社の社長でね・・・」
ず~っとタクシム広場までついてくる。カモにでも見えたのだろうか?
「ごはんですか?」
「いいや・・お土産・・・」
「それだったら・・ワタシの勤めているショップ覗いてください。見るだけタダね!」
そう言いながら、名刺をくれる。よく見ればガイドブックにも載っているお店“SAKURA”だ。
まあ、見るのはタダである。それに覗こうと思っていた店だったので、案内してもらうことにした。
「あのぉ~」
「あん?」
「だれか・・日本の女性紹介してくれませんか?」
「はあ?どんなのがいい?」
「働き者でお給料一杯稼ぐ人・・・・」
「顔は?」
「美人がいいいけど・・全然モテナイ女の人がいいな・・・」
「なんで?」
「奥さん働く。ワタシ遊ぶ・・・」
「いいねえ~それ!・・・痛っ!」
「どうしました?」
「何でも・・・」
メストド1号の爪がオストドのオシリに喰いこみ、思い切り抓られたのだ。
「ところで・・日本語上手いじゃん!」
「テレビで覚えました!ええと・・・水戸・・なんだっけ?」
「水戸黄門!渋いの観てたね・・・」
「奥さん働きに行くとヒマでしょ?テレビで覚えた・・ええと・・なんだっけ・・」
「何が?」
「最後の・・・何か出すでしょ?」
「印籠か?」
「そうそう・・・ええと・・控えおろう!この・・・・・」
「それから?」
全部セリフを言わせるオストド&メストド1号。
店の中に入ると奥の椅子に案内され、冷たいチャイ(アップルティー)を頂くことに。
日本語の上手い社長さん・・・いいモノを安く売るのが信条らしい。お母さんの教えだそうだ。
只今!日本人のお嫁さん募集中の変なトルコ人!
トルコ絨毯等、高価なモノを買う気はない。小物を漁ることにした。
値段はホテルインショップの価格より安いし、昼間“涼”を求めて飛び込んだ店より安い。
小物を大量にゲット。ウインドウディスプレーのものまで、買い漁る。
「ごはんは?良いお店ありますよ・・・」
「どんな?」
「バンドショー入るし・・・」
「う~ん!残念だけどね・・・約束してんだよね・・・」
それでなくても・・・重量も確かめず、買いまくったお土産。ずっしりときている。
変なトルコ人と多分、日本人の大半より流暢で丁寧な日本語を話す。
そんな社長に見送られ、店を後にする。
「あ~あ!面白かった!だけど・・・重てぇ~」
「重量オーバーにならない?」
「なるわけないじゃん!後は・・軽いモノ選んで・・・」
タクシム広場近くのお店でピタリと歩みを止める。メストド1号。
「ねえ!ピュアシルクよ・・・」
「あん?ピュアシルク?」
「シルク100%・・・」
「ああ・・・なるほど・・・じゃあ・・適当に従姉達の分も・・・」
「了解っ!」
ガイドブックによると値段が付いているモノは値切ってはいけない。そう書いてあった。
「何本?」
数えれば判るだろうと思うが、これがトルコ人らしいところだ。
「10本だけど・・・」
「そう!10ピースね・・・じゃあ・・おまけしましょ!」
「へっ?」
勿論、やりとりは互いの拙い英語だ。おっちゃんは一杯買ってくれたのが嬉しいのか?
勝手に値引きをしてくれた。
「こんなものかな?」
「まあねえ~あとは・・会社のバラ撒きお菓子か・・・」
「今買う?」
「答えはノー。だな・・腹減った!」
タクシム広場のマックへ行く。帰国後の強制ダイエットが恐ろしいので、オストドはビックマック。
メストド1号はフィレオフィッシュ。共に“ミール”である。ポテトと飲み物のセットだ。
ケチャップとマヨネーズの袋が大量についてくる。お値段はチャイに比べると随分高い。
「う~ん!イスタンブールの物価が判らなくなったぁ~」
「えっ?」
「だってさ・・ビックマックのセットで何杯チャイが飲める?」
「そうよねえ~乗り物の値段と比べると・・・」
「でしょ?」
「私までこんがらがっちゃった・・・フィレオフィッシュ少し食べる?」
「食べる・・・」
メストド1号のフィレオフィッシュを半分貰い・・食べながら考えた。
「そうか!ここはアジアとヨーロッパの文化が混ざるところだから・・・」
「だから?」
「物価がごちゃごちゃなの・・・そういうことにしておく!メンドーだし・・・」
ピュアシルクのスカーフ1枚でビックマックのセットが一食しか食べられない。
オストドが購入してある日本への往復航空券。それもビジネスクラスでさえ、400食しか食べられない。
「ねっ!物価がめちゃくちゃでしょ?」
「どっちが・・めちゃくちゃなんだか・・・オストド頭疲れているでしょ?」
「多分・・・そうかも!旅立ち前に色々あったし・・・」
「だから、会社の携帯はオンにしているわけね?」
「まあねえ~自分の携帯に電話されたら・・・いくら払わされるか・・・」
「バンコクへ向かう時は娘からだったし・・・シンガポールの時はお取引先だったけ?」
「まあ・・・会社の携帯しか受信しなかったから・・あの時は・・・」
このときは、また・・“故障”騒ぎになることなんぞ誰が判るのだろう。いや、賢明な方はちゃんと
説明書を読んでいるはずだが、オストドの場合、読むより慣れろである。
持って行く時は自動ローミングになるのだが、会社から貸与されているのは、ワンフォーン。
会社の中では、トイレに隠れてマンガを読んでいようが、倉庫の片隅でぶっ倒れていても、
会社中に張り巡らしたオストド追跡装置(100万以上の経費が掛った)により、たちまち・・・
居留守も使えない首からぶら下げた“内線電話”にもなるし、FOMAの着信は電源さえ、
オンになっていることを条件に、オストドの出没しそうなエリアを全て網羅している。
そこに時と場合によっては、衛星電話を携帯させられることがある。
従って、逃げ道は海底の奥底に潜るか、洞窟にでも籠るしかないのである。
正しく、見えない首輪と鎖を付けられた気分だけど、しがない零細企業だが、役員であるので、
これもまた仕方がない現実と受け止めねばならない。
「それさあ~シンガポール・コロンボ・ドバイって使えた?」
「使えるみたい・・・ちゃんと・・発信音鳴るもの・・・」
「鳴らないこと祈ってるわ!」
「そりゃどうも・・・まあ、鳴っても無駄なんだけどね!成る様にしかならないし・・・」
「よね・・・明日は?」
「オストドプレゼンツ!イスタンブール放浪ツアー!」
「どんなことになるのやら・・・」
「俺も知らない・・・・」
ホテルへ戻りながら必死に頭の中でプランを再構築する。出来ればアジアサイドにも渡りたい。
プールも覗かねばならない気がする。バラ撒きのお菓子も買わねばならない。
ホテルに戻り、ゆっくりと考える。メストド1号はバスルームへ消えてゆく。
「まあ・・なる様にしかならないでしょ!それが人生だし・・旅だもの!」
そう呟いた途端、オストドの携帯電話が着信を告げた。
第10章イスタンブールの街を歩く。ニャンコパラダイスへようこそ!へ続く・・・
「何がいいかな?やっぱり・・SUIかな?」
「あたしは・・・SUIね!外がいいんでしょう?タバコ吸えるし・・・」
「まあね!」
メストド1号がなるべく日陰でなおかつ、風通りのいい場所を確保している間に、SUIを2本購入する。
街中のスタンドに比べると高い。しかし、俗に言う“背に腹は代えられない”?なので、
「高ぇ~」と言いながらも、大人しく対価を支払う。
渇ききった喉を程良く冷えたSUIが胃袋めがけて流れ込んでゆく。
それまで・・・「くそぉ~もう歩かねえぞ!」と弱音を吐いていたオストド。
みるみるうちに生気を取り戻してゆくのが感じられ、赤みを帯びていたメストド1号の顔色も
優しい風と冷たいSUIによって、いつものメストド1号に戻ってゆく。
「んっ?なんだ・・・お前・・・」
どこへ行ってもそうなのだが、動物にだけは相性がいいオストド。
スタバの看板猫?がすり寄ってくる。
「どこへ行ってもそうね?」
「でしょ?動物だけだな・・最近」
「ん?何か言った?」
「いえいえ・・・」
墓穴を掘りそうなので、語尾を濁す。メストド1号を促して、一旦ホテルへ戻る。
ピンポンゲートを抜ける。どうやら本人は自覚すらしてないのだが、人畜無害と言うべきか?
親日国家のおかげなのか?良く解らないけど、顔馴染みになったガードウーマン。
ノーチェックで通してくれる。ナンチャッテゴールドだからなのか?
それとも、障らぬ神(この場合、疫病神)に祟りなしと言う言葉が、トルコにもあるのか?
よく判らないけど・・・好意はありがたく受けておく。
部屋に戻ると、昨日のウエルカムフルーツの桃は消え失せ、代わりにバナナが用意されていた。
(勿論、すぐオストドの胃袋の中に収まったのだが・・・)
ラウンジへ行き、軽食を頂きながらティータイム。勿論、エグゼクティブラウンジへのアクセス権がある。
従って、どれだけ喰おうが、コーラをはじめ手あたり次第、胃袋に流し込もうが、無料。
「しかし・・いいのかね?」
「良いのではなんでしょうか?」
「だよねえ~そのために年会費払って、ゴールドキープしてるもんね!」
ブルー会員から、シルバーにアップグレードされ、ついつい・・VISAカードをもう一枚。
それもゴールドカードを作った。それでなんちゃってゴールドになったわけだ。
「さてと・・・エネルギー充填完了!」
「夕食は外で食べる?」
「まあね!マックの味を調査しなきゃ・・・」
足にはたっぷり消炎剤を塗りこんだおかげで、大分具合が良い。
また、痛むだろうけど・・ホテルのショップで価格を調査して外へ飛び出してゆく。
タクシム広場へ向かうべく、信号待ちをしていたら変なトルコ人に声を掛けられた。
「アーユーフロムアジア?」
「イエス!」
「ウ~ン!日本人ですね?」
「だけど?」
「日本のどこからですか?」
どうも変なトルコ人である。オストドの頭の中では、警戒モードに突入した。
「さて・・どこでしょう?」
「東京?」
「まあ・・そんな所」
「私・・・日本に住んでました!」
「どこよ?」
「横浜ね・・何と言ったっけ?動物園・・・」
「野毛山?」
「そうそう・・・あと・・中野・・・」
「はあ?留学でもしてたのか?」
「いいえ・・日本人の女性と結婚してました。」
「してました?」
「そう・・離婚した・・違うね。何と言うのかな?追い出されました。」
「離婚させられたでしょ?」
「そうそう・・・彼女、会社の社長でね・・・」
ず~っとタクシム広場までついてくる。カモにでも見えたのだろうか?
「ごはんですか?」
「いいや・・お土産・・・」
「それだったら・・ワタシの勤めているショップ覗いてください。見るだけタダね!」
そう言いながら、名刺をくれる。よく見ればガイドブックにも載っているお店“SAKURA”だ。
まあ、見るのはタダである。それに覗こうと思っていた店だったので、案内してもらうことにした。
「あのぉ~」
「あん?」
「だれか・・日本の女性紹介してくれませんか?」
「はあ?どんなのがいい?」
「働き者でお給料一杯稼ぐ人・・・・」
「顔は?」
「美人がいいいけど・・全然モテナイ女の人がいいな・・・」
「なんで?」
「奥さん働く。ワタシ遊ぶ・・・」
「いいねえ~それ!・・・痛っ!」
「どうしました?」
「何でも・・・」
メストド1号の爪がオストドのオシリに喰いこみ、思い切り抓られたのだ。
「ところで・・日本語上手いじゃん!」
「テレビで覚えました!ええと・・・水戸・・なんだっけ?」
「水戸黄門!渋いの観てたね・・・」
「奥さん働きに行くとヒマでしょ?テレビで覚えた・・ええと・・なんだっけ・・」
「何が?」
「最後の・・・何か出すでしょ?」
「印籠か?」
「そうそう・・・ええと・・控えおろう!この・・・・・」
「それから?」
全部セリフを言わせるオストド&メストド1号。
店の中に入ると奥の椅子に案内され、冷たいチャイ(アップルティー)を頂くことに。
日本語の上手い社長さん・・・いいモノを安く売るのが信条らしい。お母さんの教えだそうだ。
只今!日本人のお嫁さん募集中の変なトルコ人!
トルコ絨毯等、高価なモノを買う気はない。小物を漁ることにした。
値段はホテルインショップの価格より安いし、昼間“涼”を求めて飛び込んだ店より安い。
小物を大量にゲット。ウインドウディスプレーのものまで、買い漁る。
「ごはんは?良いお店ありますよ・・・」
「どんな?」
「バンドショー入るし・・・」
「う~ん!残念だけどね・・・約束してんだよね・・・」
それでなくても・・・重量も確かめず、買いまくったお土産。ずっしりときている。
変なトルコ人と多分、日本人の大半より流暢で丁寧な日本語を話す。
そんな社長に見送られ、店を後にする。
「あ~あ!面白かった!だけど・・・重てぇ~」
「重量オーバーにならない?」
「なるわけないじゃん!後は・・軽いモノ選んで・・・」
タクシム広場近くのお店でピタリと歩みを止める。メストド1号。
「ねえ!ピュアシルクよ・・・」
「あん?ピュアシルク?」
「シルク100%・・・」
「ああ・・・なるほど・・・じゃあ・・適当に従姉達の分も・・・」
「了解っ!」
ガイドブックによると値段が付いているモノは値切ってはいけない。そう書いてあった。
「何本?」
数えれば判るだろうと思うが、これがトルコ人らしいところだ。
「10本だけど・・・」
「そう!10ピースね・・・じゃあ・・おまけしましょ!」
「へっ?」
勿論、やりとりは互いの拙い英語だ。おっちゃんは一杯買ってくれたのが嬉しいのか?
勝手に値引きをしてくれた。
「こんなものかな?」
「まあねえ~あとは・・会社のバラ撒きお菓子か・・・」
「今買う?」
「答えはノー。だな・・腹減った!」
タクシム広場のマックへ行く。帰国後の強制ダイエットが恐ろしいので、オストドはビックマック。
メストド1号はフィレオフィッシュ。共に“ミール”である。ポテトと飲み物のセットだ。
ケチャップとマヨネーズの袋が大量についてくる。お値段はチャイに比べると随分高い。
「う~ん!イスタンブールの物価が判らなくなったぁ~」
「えっ?」
「だってさ・・ビックマックのセットで何杯チャイが飲める?」
「そうよねえ~乗り物の値段と比べると・・・」
「でしょ?」
「私までこんがらがっちゃった・・・フィレオフィッシュ少し食べる?」
「食べる・・・」
メストド1号のフィレオフィッシュを半分貰い・・食べながら考えた。
「そうか!ここはアジアとヨーロッパの文化が混ざるところだから・・・」
「だから?」
「物価がごちゃごちゃなの・・・そういうことにしておく!メンドーだし・・・」
ピュアシルクのスカーフ1枚でビックマックのセットが一食しか食べられない。
オストドが購入してある日本への往復航空券。それもビジネスクラスでさえ、400食しか食べられない。
「ねっ!物価がめちゃくちゃでしょ?」
「どっちが・・めちゃくちゃなんだか・・・オストド頭疲れているでしょ?」
「多分・・・そうかも!旅立ち前に色々あったし・・・」
「だから、会社の携帯はオンにしているわけね?」
「まあねえ~自分の携帯に電話されたら・・・いくら払わされるか・・・」
「バンコクへ向かう時は娘からだったし・・・シンガポールの時はお取引先だったけ?」
「まあ・・・会社の携帯しか受信しなかったから・・あの時は・・・」
このときは、また・・“故障”騒ぎになることなんぞ誰が判るのだろう。いや、賢明な方はちゃんと
説明書を読んでいるはずだが、オストドの場合、読むより慣れろである。
持って行く時は自動ローミングになるのだが、会社から貸与されているのは、ワンフォーン。
会社の中では、トイレに隠れてマンガを読んでいようが、倉庫の片隅でぶっ倒れていても、
会社中に張り巡らしたオストド追跡装置(100万以上の経費が掛った)により、たちまち・・・
居留守も使えない首からぶら下げた“内線電話”にもなるし、FOMAの着信は電源さえ、
オンになっていることを条件に、オストドの出没しそうなエリアを全て網羅している。
そこに時と場合によっては、衛星電話を携帯させられることがある。
従って、逃げ道は海底の奥底に潜るか、洞窟にでも籠るしかないのである。
正しく、見えない首輪と鎖を付けられた気分だけど、しがない零細企業だが、役員であるので、
これもまた仕方がない現実と受け止めねばならない。
「それさあ~シンガポール・コロンボ・ドバイって使えた?」
「使えるみたい・・・ちゃんと・・発信音鳴るもの・・・」
「鳴らないこと祈ってるわ!」
「そりゃどうも・・・まあ、鳴っても無駄なんだけどね!成る様にしかならないし・・・」
「よね・・・明日は?」
「オストドプレゼンツ!イスタンブール放浪ツアー!」
「どんなことになるのやら・・・」
「俺も知らない・・・・」
ホテルへ戻りながら必死に頭の中でプランを再構築する。出来ればアジアサイドにも渡りたい。
プールも覗かねばならない気がする。バラ撒きのお菓子も買わねばならない。
ホテルに戻り、ゆっくりと考える。メストド1号はバスルームへ消えてゆく。
「まあ・・なる様にしかならないでしょ!それが人生だし・・旅だもの!」
そう呟いた途端、オストドの携帯電話が着信を告げた。
第10章イスタンブールの街を歩く。ニャンコパラダイスへようこそ!へ続く・・・
ケチャップ&マヨネーズは ポテト用なんですかね?^^
更に続編 にゃんこパラダイス楽しみです!^^にゃはは
by ゆうのすけ (2010-09-25 22:37)
マクドも、お国柄・宗教柄によって、独自の商品を出しているところが
多いですが、やはり、日本のがいちばんやと思うのは、何故でしょう!?
海外のマクドでは、必ずハッピーミールを買ってしまうお馬鹿ちゃんです(爆
by dora (2010-09-26 02:36)
ケセラセラ・・成る様にしか成りません(o^_’)b
しかしおかしなトルコ人ですねちょっと見はイケメンに見えないこともありませんが(笑)
by inacyan (2010-09-28 21:22)
そう言えば、香港でもウィーンでもマクドナルドに入ってしまったことを思い出しました。
by nyankome (2010-10-02 15:58)