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オストドの「不動産よろず相談所へようこそ!」VOL2 [不動産投資の話]

「正しい(納税者にとって)税理士に頼もう!編

空飛ぶ食欲魔人ことオストドでございます。

「コロナの影響かなぁ~」と本来ならほぼ満室になるアパートですが、

今年は動きが悪かったのでございますが、昨日そして今日。

ポンポンと決まりまして、入居率は91.67%になりました。

全体でみると、現在の入居率(契約済み含めて)90.07%ですので、

事業ボーダーラインから見ると、ほっと一安心。

さて、本日のお話は、「税理士の選び方」でございます。

不動産投資は、巨額なお金が動きます。

まあ、数百万円から数十億。中には数百億と幅の広い世界。

単に売買だけ行っている会社でもそうですが、他人に入居いただく場合には、

仮に持ち家を転勤中だけ貸すことだけでも、「立派な個人事業」です。

どんな届け出が必要なのか?

個人事業の場合は、確定申告で充分ですが、法人では、あちらこちらに様々な

届け出が必要になります。

法人を設立するには、まず、金融機関に行き、「出資金用口座」を開設します。

それと同時に会社の定款を作ります。発起人等が決まったら、出資金口座に

出資額を振り込んでもらいます。

出資金の金額次第では、後々の税金も変わりますし、出資金の額次第で、

金融機関の態度も変わります。

オストドの考えでは、「会社を作る前にやること」が、「税理士探し」だと思います。

一口に税理士と言っても、大きく分けて2種類に分けられます。

「税務署寄りの税理士」そして「納税者側の税理士」です。

税務署寄りの税理士は、「税務署の考えに従う税理士」ですので、

「こんな経費認められませんね」と依頼者側の意向を無視するので、

税金もお高くなる傾向がありますが、元々OBだったりするので、便利な時もあります。

それは・・・「税務調査」の時です。

では、納税者側の税理士はどうかと言うと、役に立つ方と「アホ!」と言いたくなる

税理士先生が存在するのも事実です。

役に立つ先生はお忙しい方が多いので、「暇だから見てあげる」なんていう税理士先生は

止めといた方が無難でしょう。

オストドの場合は、「アホ!」を選択していますが、それは、経営コンサルタントが、

優秀だからです。

経営コンサルタントは、「大体これくらいの税金になりますね」と言っても

良いそうでございますが、税理士以外の税理士事務所のスタッフは、税金について

喋ってはいけません。

どっちが飼っている?のか知りませんが、優秀な経営コンサルタントを使っているのは、

「アホ!」が多いそうです。

この「アホ!」は、優秀な経営コンサルタント(税金知識だけはあります。無いのは資格)

が、説明する申告内容を黙って、税務署へ報告する仕事だけします。

「アホ!」税理士は、税務調査の時には役に立ちません。

途中で「帰らせる」のが、正解なのです。

例えば、物事には「シロ」「クロ」だけで割り切れない「グレーゾーン」があります。

経費の世界でも同じで、例えば消耗品を買ったとします。

ボールペン1本。コピー用紙1枚。電話のワンコールだけでも、会社の経費です。

それを、意図的でないにしろ、個人的流用してしまう失念はあるのです。

厳密に言えば、「クロ」ですが、証拠がなければ「シロ」。その中間が、

グレーゾーンになります。

「シロ」に近いグレーゾーンもあれば、「クロ」に近いほぼ「クロ」の

グレーゾーンもあります。

例えば、日本の会社のうち、大多数は中小企業です。

社長の給料は、平均すると年収で百万円台も多いのだそうです。

実はオストドのお給料もそうです。

会社の経営者は、「見栄を張る」必要もあります。

赤字のくせに、社長車はベンツも当たり前です。

おかしな話かもしれませんが、「職務上必要なものは、必要経費です。」

オストドの乗っている車は、「法人リース車」です。

リース費も燃料も保険も維持管理に係る費用全て経費です。

コインパークに止めても、高速道路を走ったりするのも経費です。

お客さんとご飯を食べれば、経費(交際費か会議費)で処理されます。

余談ですけど、社長や役員は、365日24時間勤務です。

そうなると、「交通反則金」はどうなるかと言えば、経費不算入経費です。

これは、「経費には認めない(経費不算入)けど、会社のお金で払っていい」

ありがたい事です。但し、決算書には記載されるので、笑いを取れるか?

それとも・・・・と考えねばなりません。

そうなると、社長が使うお金は、普段の生活費とかくらいです。

「お説御尤も」な経費であれば、「万一の際のお土産!」と言っておけば済みます。

この「お土産」は、税務調査の時に役立ちます。

中途半端でこれ以上腹を探られたくない場合や、さっさと終わらせる場合に有効です。

この時は、修正申告等を行って、「社長の賞与」で処理になります。

経営者が一番やってはいけないことは、「会社のお金と個人のお金」を

ごちゃ混ぜのドンブリ勘定です。

不動産貸付を行っている場合には、尚更になります。

オストドの場合には、お預かりする敷金は、全て「証書型定期預金」として、

一か月満期自動継続にしています。

修繕費もある程度月々の積立定期とか・・・

金融機関をフル活用しています。

「度が過ぎる節税」までは、許してくれる可能性があります。(法令順守範疇条件)

でも、「脱税」だけは、破滅行為になります。

例えば、「ちょっと借りるだけ・・・決算には返す!」と言って持ち出して、

返せない場合には、申告書によって判断されるので、この場合は、貸付金で

処理されていないと大変です。

逆に、経営者が会社にお金を貸した場合には、「長期借入金」「短期借入金」の

処理をします。この場合には、金利は諦めてください。

でも、会社から借りた場合には、金利が必要です。(念のため)

オストドの口癖は、「無駄な税金払いたくないなあ~」です。

でも、給料の源泉所得税は引きますし、固定資産税も納めます。

赤字でも「法人県民税」「法人市民税」を払う必要があります。

ですので、オストドの口癖である「無駄な税金」とは、

「払わなきゃいけないものは納める。けど・・・それ以外はやだ。」です。

そうなると、社員さんの給料やボーナスを多く払ったり、修繕工事を

前倒しで行ったりするわけです。

この「修繕費」は、厳密に言えば「修繕費」として一括処理できるものと

「資本的支出」として、「減価償却するもの」に、決算時に計算をしながら、

考えるのも社長の仕事です。

そのために、優秀な経営コンサルタント(税務調査時に立ち会える有能者)を

使っていれば、偶に「カチン!」としますが、便利なのです。

電子申告は、本人か税理士しかできません。言い換えれば、

「アホ!」は電子申告だけやってくれればいいわけで、税務調査時には、

「アホ!」で油断させて、「有能な経営コンサルタント」で武装すれば、

「結果オーライ!」になる可能性があります。

「お土産」だけ渡して、御退場いただくのが、「正しい税務調査」です。

間違えて完璧にし過ぎると、「担当税務署は無能」となり、国税が出てくる場合が

有るとか無いとか・・・

いずれにしろ、社長業はラクではありません。

次回は、「お役所は、サラ金より酷い!」をお送りします。
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僕たちに明日はあるのか?VOL7 [ぼくたちのシリーズ完結編]

-遥かなる航路 1-

その日。僕は全てを投げ出していた。

いや、逃げ出していたのかもしれない。佐々木クンにだけ、

「学年主任にコレ!渡しておいてくれ」と一書き添えた封筒を

わざわざ郵便で送るために、ポストに投函した後、僕は紗栄子の店に顔を出した。

「ちょっとだけ・・・いいかな?」

「いいも悪いもないわ!ベッドに行く?」

「後でね・・・ちょっと電話借りるよ。悪いけど・・」

「じゃあ!お買い物に行ってくるね。美希も来るの?」

「多分、来るんじゃない!俺が居なければ内緒にしてくれる?」

「いいけど・・条件次第かな?」

紗栄子は僕に身体を擦り付けて、キスを迫ってきた。

まあ、「旅立ち前」に悪くはない。

「ちょっと夜出かけるんでそれまでなら・・・」

「何か美味しいモノ・・・買ってくる!あっ!」

「何?」

僕の手は本人の意思とは関係なく紗栄子の身体を弄っていた。

「あのさ・・・買い物前に一回!」

「いいね・・」

僕はお店のカウンターで紗栄子をノックアウトしたのが、まだ、お昼前だった。

「洋食屋さんでいいでしょ?今日は臨時休業にしちゃおう。」

「夜に出かけるんだよ・・・」

「いいの!」

タバコを咥え、勝手知ったるカウンター内に入り、コークハイいや・・正確には

コーラはほんの少しで、たっぷりとウイスキーを注いだグラスを片手に、紗栄子の

身支度いや正確に言えば邪魔をしながら、紗栄子を弄っていた。

「30分で帰るからね。」そう言うと、紗栄子は僕が窒息死するんじゃないかと思う

くらい長い間僕の口を塞いでいた。

紗栄子が出ていくと、僕はとある所に電話をしていた。

僕のミスと言えば筆圧が強かった。メモには、僕のその後の行動が示されていた。

とあるところ。つまり、船会社に目的の船に乗れるか?問い合わせていた。

東京港を出港して那覇までの船旅。いや、片道切符の行く当てのない。

死に場所を求める死出の旅と言えばいいのかもしれない。

その日。僕はいつもの迎えを待っていた。

やってきた優子の車は、僕にとって、初めて居心地が悪かった。

「あにね・・・ちょっと話があって・・・」

「いいけど・・何?」

僕は座り心地が悪かった姿勢を直していた。その後に続く言葉が、

僕のために付かれた?だとは思わないで・・・

優子の話を聞いた僕は、咄嗟に叫んだ。

「優子!車止めて・・・電話してくるから・・・忘れていたことがある。」

そして、僕は電話ボックスめがけて走り出した。けど、電話ボックスに入り、優子が

目を離したその瞬間を待って、僕は雑踏の中に逃げ込んだのだ。

「判りました。出航は夜で・・手続きは1時間前から・・・」電話を切った途端

ドアを開けて紗栄子が帰って来た。

「お帰り・・・」

「良かった・・・」

「何が?」

「もう居ないかと・・・」

「どこかに行くの?」

「行かない!まだ・・約束果たしてないもん!ゴハンは?」

僕は少しだけ嘘をついた。今晩の出航ではなく、明日の出航になっていたから、

今晩は紗栄子の所に居て、明日。早朝に逃げ出そうと決めていた。

「1時間くらいかかるらしいわね・・・いつもの飲む?」

紗栄子が買ってきたのは、赤まむしドリンクとユンケルの組み合わせが、入った袋と

「コレ!飲んだら大丈夫かな?」と思うくらいの、「マムシとスッポンの粉」だった。

「えへっ[黒ハート]今夜は臨時休業しましょ!美希は来るかもしれないけど・・・ね![黒ハート]

まあ、これから先、嫌と言えるくらい眠れるだろう。僕はコクンと頷き、

それ等を一気に飲み込んだ。

「うへ~こ・・粉が・・・」

「はい!お水!」

差し出されたグラスの水を飲み干した。

「ねえ~ピアノ弾いて[黒ハート]

「了解!」

僕はこの店で初めて弾く曲を弾いた。それはせめてもの紗栄子に対して

お別れを告げる曲でもあった。

多分、紗栄子が僕の事を全部知ったときには、僕は多分。存在しない。

そんな思いを込めた。

「何か悲しい曲ね[黒ハート]でも・・・」

「でも、アタシもこんな風に死にたい。アナタの腕の中で[黒ハート]

そして、次の朝。静かに眠りについている。紗栄子と美希にそっと別れのキスをすると

早朝の街に出た。

「あっ!アノヤロー大丈夫かな・・・」

僕は電話ボックスに飛び込むと、佐々木専用の電話番号を回した。

眠そうな声で電話にでてきた。

「あっ!佐々木!悪いけど‥お前宛に郵便送っておいたから、学年主任に渡してくれ!」

一方的に僕はそれだけ告げて、電話を切ろうとした。

「ちょ・・ちょっと待て!お前何処にいる?」

「なんで・・・」

「何かあったか?」

「何もない。今夜ちょっと出かける。」

「出かけるってどこだ?」

「今は言えないな!後で連絡・・・」

「会えねえか!」

「お前。今日ガッコーだろ?」

「バカか・・今日は休み!」

「そうだった。」

「どこに居る?」

「浜松町に向かってる」

「浜松町?飛行機か・・・」

「まあ、そんなもん。」

「じゃあ!新橋のSL前!12時でどうだ。」

「判った!」

僕は佐々木君にだけは、全てを話すつもりだったもかもしれない。

まあ、悪たれ連こと社会関係奉仕部の事も仲間たちの面倒も頼まなければ、

「どこか知らない所」へ行くにしても、最低限伝えることが義務だと考えた。

新橋の駅前広場。SLが見える喫茶店で僕は、SLの前を見ていた。

佐々木クンだけなら、僕は姿を現し、そうでなければ、喫茶店で書いた

別れの手紙を投函して、僕は旅立つことにした。

12時ちょっと前に佐々木クンが現れた。どうやら、一人らしい。

「よう!」僕はコインロッカーに「怪しまれないための荷物」を放り込んだ後、

佐々木クンに歩み寄った。

「おう!メシ食ったか?」

「ああ・・・さっきな。」

「俺も喰った。サテンでも行くか・・・」

「どこに行く?」

「ウチの店あんだよ・・・そこでいいか・・・」

「お前の所。どんだけ商売するんだ?」

「知るか・・・今度は、フーゾクも始めるとか。」

「いいねえ~お前の親父らしいわ!」

「あのさ・・出かける寸前に・・」

「あん?」

「美希先生から電話あったけど・・・お前知らねえかって・・・」

「散々ノックダウンしたんだけど・・・」

「昼間から言うかぁ~」

「おかげでヘロヘロなんだけど・・・」

「ほれ!」

佐々木クンが渡してきたのは、「いつものセット」そして・・・

「ほれ!おまけ!」

「なんだこれ?」

「何でもお袋のところ・・・」

「あのラブホ・いや・・連れ込み」

「どっちでもいいや。そこで売るんだと・・・まあ、効くかどうか確かめねえと」

「良心的だねえ~って・・・俺モルモットか?」

「お前が一番じゃねえのか・・・少なくとも、お前は金払わないでヤレるし・・・」

「うんうん。お前らは、金使って。センコーに見つかるし・・・」

「思い出させるなっ!」

「ついでに・・リンちゃんだもんな・・・」

「殴るぞ!・・・」

「そんで、何だって?」

「居場所知っていたら教えろって!」

「教えたのか?」

「今は教えねえよ・・理由も言わねえし・・」

「サンキュー」

「聞いてもいいか?」

「後で話すよ!いや・・渡したほうが早い」

「後で教えるんだな?」

「ああ・・・サテン行こう!」

「おう!見送らせろよ・・いいな!」

「ああ!そのつもりだ。でも・・・」

「なんだ?」

「誰にも言わないでくれよ・・・」

「困ったら電話しろ!約束だ。」

「ああ・・そうする。」

佐々木クンのお父さんが経営する「ノーパン喫茶」でしばし床だけ眺め、

「ちょっと待っててくれ!」

僕は乗船券を買いに行き、そして佐々木クンに手紙を渡した。

「じゃあ!」

「おう!」

そして、僕は船に乗り込んだ。幸い。偽名で乗れたし、経由便だから、

僕がどこにいるのか?皆目の検討はつかないだろう。

ー-遥かなる航路 2-へ続く。


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僕たちに明日はあるのか? VOL6 [ぼくたちのシリーズ完結編]

-ごあいさつ-

皆様!委員長こと部長の僕です。大変長らくお待たせしました。

僕たちのシリーズ完結編です。

何しろ、未来の僕はコノシリーズが始まってから、激変期を迎えているようで、

確かに、美希と一緒に手相を見てもらったら、「大器晩成型」と言われたことがあります。

何でも。もうじき僕はおじいちゃんになるんだとか、大きい仕事があるんでと

渋る未来の僕は、僕の目から見れば、滑稽で時々ぶん殴りたくなります。

未来の悪たれ連の姿は、この場を借りてご報告しますと・・・

佐々木クンは、家業を継ぎ、変態産婦人科は、「もうやってられっか!」と婦人科だけに

したそうで、独身はYクンだけです。まあ、彼は「僕たちの中の変わり者」変人で、

「ヘタ!」のくせに、鉄砲を数撃つことは出来ない性格が、災いしたのでしょうか・・・

まあ、未来の僕がこの先「どこまでゲロ!」するのか、判りません。

いや、僕自身も知らない未来を見るのが、悲しいような楽しいようなと色々ありますが

どうか最後までお付き合いのほどお願い申し上げまして、舞台はもうちょっと遡るとか

それでは、開演のお時間になった様でございます。

-サプライズ 5-

あれは、出来れば封印しておくべきだった。いや、そもそも僕に関わった人にとって、

僕に「出会わなければ」良かったのかもしれない。

僕の高校生活は、この上ない幸せだけで終る。そう信じていた。

信じていたけど、僕に与えられた運命だけは、どうしても変えられなかった。

僕は「表裏一体」いや、「楽よりその何倍もの苦があることが人生」だと

思っていなかった。

それは・・・一体いつだっただろう。

この先。僕は「神主」で生きると決めていたはずなのに、ある日を境に僕を取り巻く

環境は変わっていった。

何もかも嫌になり、死を選ぼうと思っても、そして、行動をすれば、それだけ、

僕の大切な人たちにとんでもない「災い」が待っていたのだ。

ここから、僕がどんな惨めなことになったのか?それが、今生きるいや、生かされている

僕を造ることになったのだろう。

ある日。それは、突然僕の周りに起こり始めた。

そう、僕がその昔。悪魔に魂を売り渡した。代償だったのだ。

僕は定期的に「強制健康診断」を受けさせれていた。

まあ、時々、意識が遠のいて、僕は光の塊となり飛び回っていたし、

相変わらず、ピンクのウサギさんの着ぐるみを着て、仲間たちは、オオカミの着ぐるみで

病院に入院している子供たちの慰問をしていたので、そのお礼ではないけど、

僕たちのある行為でその「被害」に遇っていた女医さんとナース軍団に、

身ぐるみをはぎ取られ、「強制健康診断」で徹底的に調べられていた。

Yクンは、「お婿にいけない」と泣き叫んでいたくらいだから、

それなりの検査&検査だったのだ。

僕をはじめ、その他のメンバーは、「タダだし。いいじゃん」と言っていたけど、

その頃、優子に少しづつ病魔が襲っているとは、夢に思わなかったのだ。

そして・・・その日が突然僕の目の前に現れたのだ。

-遥かなる航路 1-に続く。
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「僕たちに明日はあるのか」 VOL5 [ぼくたちのシリーズ完結編]

-サプライズ 4-

この日はいつも厳しい。何しろ、時差の波を乗り越え、ついでに

太平洋を飛び越え、おまけに目が醒めてから、延々と続く大地を眺め

まあ、僕はこの間に、ギャレーで休憩中のCAのクルーミールを分けてもらったり、

「リンゴ食べる?」

「うさぎさんにしてくれるなら・・・」とか

まあ、僕よりお姉さんたちには違いないので、“特技”を使う。

偶に、美味しい思いもあるけど、「空砲」も多くなる。

まあ、「下手な鉄砲数打てば当たる」というけど、弾倉が空になる頃には、

数発の”命中率”になっているので、まあ、たのメンツよりは、マシなのかもしれない。

ギャレーで、お姉さま方にタバコをむしり取られ、まあ、飛行機が動き出す前に

「免税品」のタバコを数カートン持ってきて貰っている。

「添乗員さんは今晩はどこ泊まり?」

「酷いんだよね。この仕事。シカゴから、トロント。そして、ナイアガラまでバス」

「ご愁傷様!でも、トロントには・・待っているんでしょ?か・の・じょ!」

「居るわけ・・ない・・でしょ!」

僕は少々焦り気味になる。「強いて言えば、特定は居ないだけ」が正解なのだけど、

「さてと・・・この辺で退散しないと・・・いけないかな・・・」

この間に”早業”で、数人の連絡先は入手している。いや、手渡されている。

「じゃあ!ご馳走様!少し寝ないと・・・」

そんな「事」をしているから、寝不足になる。寝不足になるから、バスの中で寝る。

こんな生活は、「身体に良いわけはない。」

昨日は、朝起きて、一番のリムジンバスに乗り込んだのが、朝の6時だった。

8時にカウンターの一角を占拠して、受付を開始して、飛行機の出発は、12時。

十数時間のフライトを経て、シカゴ。そして、その4時間後に出発で、

トロントへ飛び、この日2回目の入国審査を経て、バスでホテルに入ったのが、

もう夜。ホテルのレストランで夕食を食べて、諸々の雑務をこなした。

今日は、朝から、ナイアガラ観光にトロント市内観光。

ナイアガラでは、1時間で1周する展望レストランで、

お客様には、景色と昼食を楽しんでいただいている中、僕は階下にある

ビュッフェレストランで、ガイド嬢を口説いているのか?

それとも、純粋に食事をしているだけなのかは、毎度の事になっていて、

トロント市内のレストランでは、巨大なロブスターと格闘して、

夕方に高級リムジン数台に分乗して、佐々木クンと白〇クンには、

一枚数十万円のミンクのコートを売りつけ、CNNタワーで夜景を楽しみ、

そして、今。僕はホテル最上階のバーで、ご機嫌になっている奥様を

連れ、すっかり毒気が抜かれた佐々木クンと白〇クンの五人じゃなくて、

ついでに、ガイド嬢も同席しているので、6人で飲んでいた。

「まあまあ・・・”乾杯”だな・・・お前らけれで・・・くっくっく・・・」

「あ?て・・てめえ~」

「奢るからさ!好きなの飲めっ!」

「いいのか?」

「ああ・・・その代わり、飲みすぎに“気をつけろよ”新婚さん!」

この日は売上が良かった。佐々木クンと白〇クンは、「破産」と喚いていたけど、

そんな事はどうでもいい話で、僕の懐は温かかった。

ついでに、お小遣いも別に貰ったので、奢るだけだけど・・・

「しかし・・・ジュニアは死ぬまで馬鹿だったな・・・」

「まあな・・・まさか、墓の前でお前らに遇うとは思わなかったけどな・・・」

「そうだな・・・墓の前でみんなで飲んだっけ・・・」

僕たちが飲んでいるのは、ジュニアが愛した「バーボン」だった。

その後、他愛もない話をして、”早々”に引き上げた。

何故なら・・・彼らは、新婚さんだし、僕にもこの後の「用事」があった。

翌日の朝。すっかり・・目の下にクマが出来ている。僕たち悪たれ連と

一段と輝きを増している奥様方とそして・・・が、居た。

「おう!・・・・」

「おう!じゃなかった・・お客様!ごゆっくりお休みいただけましたか?」

「お前も・同類だろ?」

「そうですねえ~多分。ところで・・・ハウメニー?」

「足りっかな?後、何泊だっけ?」

「本日はジャスパーでお泊りいただいて、明日からバンフで2泊。バンクバーで・・」

「一泊だろ!身体持つかな・・・」

「持てばいいですねえ~ビタミン剤で宜しければ・・・ホレ!」

黄色く見える太陽を見ながら、僕と佐々木クンと白〇クンは、僕が手に入れていた

「マムシトスッポンを粉にしたモノに、中国4千年の歴史の漢方薬」と

もしかしたら飲みすぎかもしれないけど、ビタミン剤を10錠ずつを

ミネラルウォーターで流し込んだのだ。

「お客様!そろそろバスにお乗りいただくお時間です。

僕たち「悪たれ連」は、ノロノロと絞首刑に向かう囚人の様にバスに乗り込んだ。

オマケになるけど、ガイド嬢の手元には、昨夜。僕が肩にかけた。ミンクのショールが

入った紙袋が握らてていたのは言うまでもない。

バスは、乗り込んだ途端。爆睡モードに入った「僕たち」とお客様を乗せ、

一路、トロント国際空港へ向けて走り出していた。

-サプライズ 5-に続く。




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